1980年代や90年代に旅していた人達は今とは比較にならないくらい高額な航空券を使わざるを得なかったために旅に必要な費用を押さえる様々な工夫をしていたものです。
LCCとかホテルのインターネット割引、あるいはマイレージを貯めて得た無料航空券を使って費用を安く押さえる事が自慢の”お買い物上手”な旅のスタイルは当時は通用しなかったので、ある意味本当の旅上手でないとなかなか旅することはできなかった時代であったということができます。
だいたい、インターネットが存在しなかったわけですから手に入る情報はガイドブックの限られた情報だけであって、もちろんそんなのでは全く不足。色々試行錯誤を繰り返し、失敗を繰り返しながら日々を送るのが旅の醍醐味でもあったのです。
当時、ヨーロッパまでの航空券はパキスタン航空のオフシーズンでようやく10万を切る位。大韓航空やアエロフロートロシア航空で15万円前後、エールフランスや英国航空なら25万円を軽く上回りました。このくらいの価格だと1週間程度の滞在日数に使うにはあまりにももったいないと感じるのが人情であって、だから大韓航空の60日FIXとかアエロフロートの2ヶ月OPENをめいっぱい使って、”一生に一度”の覚悟で若者たちは旅立っていったわけです。
夏場は料金が高いので狙いは2月~3月。だから1月終わりから2月はじめは試験の終わった学生、あるいは卒業旅行の学生がヨーロッパに飛ぶピークシーズンで、90年代前半は私も毎日のようにアエロフロートや大韓航空、マレーシア航空のヨーロッパ線を手配していた思い出があります。
その際に合わせて手配するのがユーレイルパスです。当時のヨーロッパ域内の航空券はとても高額で、現地へ行ってからの移動手段は現実的には鉄道の1チョイス。興味の赴くままに自由に移動しようと考えたら”乗り放題”のユーレイルパスはユースパスの2ヶ月が10万円程度したとしてもとても使い手のある商品でした。
かくして”ヨーロッパ行き格安航空券+ユーレイルパス”というのは当時の定番ツール。はじめての海外旅行でユーレイルパスと、定番ガイドブック”地球の歩き方”と”トーマス・クック時刻表”を握りしめてロンドンのビクトリア駅を右往左往する日本人の若者が山のようにいたのです。
いま40代前後の人達で”なつかし~な”と思う人も居るのではないでしょうか。
今まで書いてきた内容どおり、だいたい航空券+ユーレイルパスで25万円程度は既に日本を出発するのに使ってしまっているわけです。違う面で見れば移動手段はこれでほぼ全て確保できています。あとは食事と滞在費をなんとかナケナシのお金でやりくりしなければなりません。たとえばロンドンでB&Bに泊まっても20ポンド前後はかかります。パリだともっとかな。
そこで考え出された滞在先がホテルユーレイル。
といってもホテルユーレイルというホテルがあるわけではありません。
ユーレイルパスは追加料金を払って簡易寝台に乗ることができます。夕方になったら寝台で次の町へ移動するというホテルユーレイルの使い方や、あるいは追加料金も払いたくないので普通列車で”寝る”ために移動するという使い方などいろいろな方法があります。
つまりは、夜を列車内で過ごすことで滞在費をいくらか節約しようというわけです。
たとえば、私の友人の1人はパリを3日間観光したそうですが、夕方になると”トーマス・クック時刻表”でパリから一番遠くまで行く列車を探して乗って、終点まで行き、折り返しの列車に乗ってパリに戻るのを2回繰り返したので結局パリに1泊もしていないという具合。
1月、2月のヨーロッパの気温は低いので、夜間、列車内で過ごせるだけでも助かるわけです。
食事はサンドイッチスタンドを使ったり、スーパーで食材を買って自分でサンドイッチを作って食べたり、現地の大学の学食を利用させてもらったり、そんな風に工夫を凝らして旅していたのが普通だった時代。あの頃と比べれば今はとても旅するのに恵まれた環境があるとは思うのですが、その環境を活かせているかどうかというとどうでしょうか。
いかに安い航空券を買ったかとか、いかにお得にホテルを予約したかとか、そんな話に終始している人が大勢おられますが、少し視点を変えて、いかに安く済ませるために自分が”工夫”するかという視点をもてば旅は自分の視野をもっと広げてくれると思うのです。
□ 第4回旅行好きの夕べ参加者募集中□
美味しい食事を楽しみながら他の旅人との交流と旅の情報交換をしませんか。次の旅に思いを馳せようではありませんか。
日時 6月16日(金)午後19時~21時30分
場所 東京 四谷 サロンガイヤール
会費 3,500円
詳しくは下記ページから。
http://www.bekkoame.ne.jp/i/eandg/event/yube.html
LCCとかホテルのインターネット割引、あるいはマイレージを貯めて得た無料航空券を使って費用を安く押さえる事が自慢の”お買い物上手”な旅のスタイルは当時は通用しなかったので、ある意味本当の旅上手でないとなかなか旅することはできなかった時代であったということができます。
だいたい、インターネットが存在しなかったわけですから手に入る情報はガイドブックの限られた情報だけであって、もちろんそんなのでは全く不足。色々試行錯誤を繰り返し、失敗を繰り返しながら日々を送るのが旅の醍醐味でもあったのです。
当時、ヨーロッパまでの航空券はパキスタン航空のオフシーズンでようやく10万を切る位。大韓航空やアエロフロートロシア航空で15万円前後、エールフランスや英国航空なら25万円を軽く上回りました。このくらいの価格だと1週間程度の滞在日数に使うにはあまりにももったいないと感じるのが人情であって、だから大韓航空の60日FIXとかアエロフロートの2ヶ月OPENをめいっぱい使って、”一生に一度”の覚悟で若者たちは旅立っていったわけです。
夏場は料金が高いので狙いは2月~3月。だから1月終わりから2月はじめは試験の終わった学生、あるいは卒業旅行の学生がヨーロッパに飛ぶピークシーズンで、90年代前半は私も毎日のようにアエロフロートや大韓航空、マレーシア航空のヨーロッパ線を手配していた思い出があります。
その際に合わせて手配するのがユーレイルパスです。当時のヨーロッパ域内の航空券はとても高額で、現地へ行ってからの移動手段は現実的には鉄道の1チョイス。興味の赴くままに自由に移動しようと考えたら”乗り放題”のユーレイルパスはユースパスの2ヶ月が10万円程度したとしてもとても使い手のある商品でした。
かくして”ヨーロッパ行き格安航空券+ユーレイルパス”というのは当時の定番ツール。はじめての海外旅行でユーレイルパスと、定番ガイドブック”地球の歩き方”と”トーマス・クック時刻表”を握りしめてロンドンのビクトリア駅を右往左往する日本人の若者が山のようにいたのです。
いま40代前後の人達で”なつかし~な”と思う人も居るのではないでしょうか。
今まで書いてきた内容どおり、だいたい航空券+ユーレイルパスで25万円程度は既に日本を出発するのに使ってしまっているわけです。違う面で見れば移動手段はこれでほぼ全て確保できています。あとは食事と滞在費をなんとかナケナシのお金でやりくりしなければなりません。たとえばロンドンでB&Bに泊まっても20ポンド前後はかかります。パリだともっとかな。
そこで考え出された滞在先がホテルユーレイル。
といってもホテルユーレイルというホテルがあるわけではありません。
ユーレイルパスは追加料金を払って簡易寝台に乗ることができます。夕方になったら寝台で次の町へ移動するというホテルユーレイルの使い方や、あるいは追加料金も払いたくないので普通列車で”寝る”ために移動するという使い方などいろいろな方法があります。
つまりは、夜を列車内で過ごすことで滞在費をいくらか節約しようというわけです。
たとえば、私の友人の1人はパリを3日間観光したそうですが、夕方になると”トーマス・クック時刻表”でパリから一番遠くまで行く列車を探して乗って、終点まで行き、折り返しの列車に乗ってパリに戻るのを2回繰り返したので結局パリに1泊もしていないという具合。
1月、2月のヨーロッパの気温は低いので、夜間、列車内で過ごせるだけでも助かるわけです。
食事はサンドイッチスタンドを使ったり、スーパーで食材を買って自分でサンドイッチを作って食べたり、現地の大学の学食を利用させてもらったり、そんな風に工夫を凝らして旅していたのが普通だった時代。あの頃と比べれば今はとても旅するのに恵まれた環境があるとは思うのですが、その環境を活かせているかどうかというとどうでしょうか。
いかに安い航空券を買ったかとか、いかにお得にホテルを予約したかとか、そんな話に終始している人が大勢おられますが、少し視点を変えて、いかに安く済ませるために自分が”工夫”するかという視点をもてば旅は自分の視野をもっと広げてくれると思うのです。
□ 第4回旅行好きの夕べ参加者募集中□
美味しい食事を楽しみながら他の旅人との交流と旅の情報交換をしませんか。次の旅に思いを馳せようではありませんか。
日時 6月16日(金)午後19時~21時30分
場所 東京 四谷 サロンガイヤール
会費 3,500円
詳しくは下記ページから。
http://www.bekkoame.ne.jp/i/eandg/event/yube.html
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