演芸見ブんログ

寄席・野球観戦等に行った備忘録を残しています

07/11/12 講談新宿亭・夜の部

2007-11-12 | 日本講談協会
神田蘭…『姐己のお百 十万坪の亭主殺し』

神田紅葉…『真田幸村 大坂出陣』

神田陽司…『孤高の念仏行者 徳本上人』

神田紅…『マダム貞奴』

《お仲入り》

神田きらり…『村井長庵 十六夜千太郎(四) さみだれ噺』

神田松鯉…『村井長庵 十六夜千太郎(五) 千太郎殺害』


ひで:「最近、ココのタイトルを『“講談見ブんログ”にした方がいいんじゃない?』と、言われているとか、いないとか?」
隠居:「だからオマエは“愚者”なんだ。言われているのか?言われてないのか?」
ひで:「イヤ、別に言われてませんけど・・・」
隠居:「ならば、『言われてないの、言われてないの』で良いではないか!」
ひで:「ハァ~…、そんなもんスかねぇ・・・」

くだらん小芝居はこれくらいにして、それにしてもこの一週間で講談関係の会に4回も通うとは・・・

入口できらりさんが受付をしていたので、浅草中席後半と末廣亭下席の出演日をお伺いしてから中へ。
既に蘭さんが高座に上がっていました。
先日の「若葉会」で聴いた読み物ですが、私が講談を聴くスタイルは1回目は付いて行くのに一杯一杯、2回目は内容を咀嚼しながら聴くことができます。
今回の十万坪の沼の場面、蘭さんの“悪女”は背筋がゾクゾクっとする恐さがあります。

紅葉さんはおなじみの一席。ただやっぱりちょっと苦手なんですよねぇ…。

陽司先生は宗教関係のマクラを振ってから、和歌山出身の徳本上人(道の手)の読み物。
こちらも1回目なので付いて行くのが精一杯。内容は???です。

紅先生が「昔の男が身を持ち崩す原因は“酒”・“花札”(博打)・“役者狂い”」と言っていましたが、思わず身につまされる話でした
「オッペケペ節」でおなじみの川上音二郎を支えた貞奴の一生。
「芸者」「女優」「妾」として惚れた男に生涯を捧げた貞奴。
博多出身の紅先生が博多弁に踊りや歌まで披露。浅草演芸ホールでの高座並みの汗が熱演を物語っていました

松鯉先生ときらりさんの「村井長庵“車読み”」も今回を入れて残すところ4話。
きらりさんの「さみだれ噺」は50両の返済をしている久八の所に若旦那の千太郎が3両と証文を持参。それを叔父の六右衛門に咎められ、とうとう自分(久八)は千太郎の身代わりに罪をかぶったと白状する内容。
それまでは頑なに口を閉ざしていた久八ですが、自分を拾って育ててくれた父親の話を出されては辛抱しきれなくなったのでしょう。
久八が白状する前と、した後の六右衛門の自らを棚に上げた豹変ぶりの描き方が秀逸でした。

松鯉先生は白状して心が軽くなった久八が商売で吉原へやって来ると、「もう吉原通いは金輪際しない」と言っていた千太郎が、懲りもせずに未だ通っていた場面に遭遇。
詰問しているうちに千太郎が心臓マヒで死んでしまい、久八が犯人として捕まってしまう内容。
実はこの内容は8月27日の「若葉会」で、きらりさんがネタ下ろしとしてかけた時に聴いているのですが、松鯉先生で聴くとまた違った捉え方ができるものです。

さて、この村井長庵も来年1月で大団円を迎える予定です。
残り2席で久八の運命は?長庵の行方は?
鬼が笑おうが笑うまいが・・・
隠居:「笑うのか?笑わないのか?どっち・・・」
もういいです!

終演後、「山翁エクスプレス」発行人の名取亮先生にご挨拶。
「皆勤ですね!」
「来月のきらりの会、宜しくお願いしますよ!!」
と励まされ恐縮してしまいました
先生に伺ったら松鯉先生の門に男の入門希望者が来たとのこと。
つまりきらりさんに弟弟子ができたわけで、待望久しい入門者に名取先生のお顔をほころんでいらっしゃいました
コメント
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