家の庭で品種改良!

庭でみかんの品種改良やってます

交配した果実の収穫&播種

2023年10月31日 13時24分42秒 | ブラッドライム交配

2014年に種苗法登録された品種であすみという品種があります

(スイートスプリング×トロビタオレンジ)×はるみという交配から誕生した品種です。

スイートスプリングは早生系の品種育成を目的に使われるそうですが、スイートスプリングの片親にはハッサクが入っています。ハッサクは決して現在ウケる品種ではないわけですがそれがあすみの血が入っているというのはとても興味深い事実です。

かいよう病に弱く、ハウス育成が推奨される品種ですが、糖度が高いため想像より速いスピードで広がっているイメージを持ちます。ポンカンの子孫品種は高糖度になりやすいことはよく知られていますが、その子孫品種であってかつ単胚でもあるため、種子親としてもよく使われている印象です。清見ファミリーならぬあすみファミリーができるかもしれません

 

さて、私もあすみを親に色々交配をしていますが、今年交配したもの中で先日の雨で裂果したものがありました。ちょっと早い気がしなくもないですが、ほっとくわけにもいかないので採種&播種を行いました

 

 

花粉が多い品種を片親にしていますが、フィンガーライム系の品種だからか(血縁関係が薄いせいか)あまり種子は取れませんでした(あすみを種子親とした交配ではうまくいけば十数個種子がとれます)。

花粉親の品種は葉が特徴的なためちゃんと交配が出きれていれば発芽してすぐ判定することができそうです。

少し寒くなってきているのでやや時間がかかるかもしれませんが楽しみです

 

 


非線形混合モデルの解説

2023年10月30日 00時32分45秒 | 別ブログ

大学院で学んでいることのアウトプットとして、"生物と数学のあいだ"というブログを書いています

数学関連の話になるのと、gooブログでは数式が打ちにくいので別ブログにしたのですがなかなかやる気が起きず、ハーディーワインバーグの法則について書いて以来ずっと放置したままになっていました、、

今回、非線形混合モデルと呼ばれる私がいま研究で使っているモデルについての記事を新しく書いたので興味がある方はぜひ読んでみてください。

非線形混合モデル - 生物と数学のあいだ (hatenadiary.com)

 

本来は線形混合モデルから書くべきなのですが、面倒で非線形混合モデルから書いてしましました、、

前提知識としては線形混合モデルが必要です。またなぜか"~"がうまく入力できなかったので正規分布に従っていることを表す"~"がうまく打てていません、、ご了承ください

 

⇓ こんな感じです


発芽

2023年10月28日 11時44分44秒 | アブラナ

いつもカメラでブログで写真を撮っているんですが、数日前からうまく起動しなくなってしまいました、、

充電がなくなりやすいので充電切れたかなと思ってましたがどうやらそうでもないようで…う~ん

ひとまずスマホで取ってますがやっぱりパソコン画面サイズにすると粗さが目立っちゃいますね

 

さて、先日播種したアブラナ科の交配種ですが早速発芽しました

 

 

最近は発芽するタイミングで雨が降ることが多く、室内に苗を取り込んだことにより徒長が起こるということが度々起きていたんですが今回は何とか徒長せずにいけそうです

あとは寒くなればバーナリゼーションが起きて開花してくれるはずです


今更ですが播種

2023年10月24日 21時18分12秒 | アブラナ

カンキツとアブラナ科の育種は全然性質の異なるものですが、

その中でも特に違うのが品種の固定を行う必要があるかないかだと思います。

カンキツは基本的に接ぎ木で品種を増やすことができるためF1であっても性質さえよければ品種にできるわけですが、アブラナ科の場合は種子により品種を増やすため(ヘテロシス育種の場合を除いて)基本的に固定が必要です。したがってヘテロ性の高い状態での選抜はあまり意味を持ちません。

その帰結としてアブラナ科ではヘテロ性の高い初期世代に対して無選抜で世代を進める世代促進がよく行われます。

選抜をかけないのでいつ蒔いてもかまわないわけですが、今日はその世代促進のために交配を進めている種を蒔きました

(ちんたら書きましたが全部播種が遅れたいいわけです笑)

 

 

どうもいつも苗をかびさせてばかりなので今回はバーミキュライトの上に播種をしました。

花が咲いた後は蕾受粉で自家受粉を行い固定を進めていきます。

そのころまた詳しく記事にできればと思います♪


ブログ管理人について

2023年10月24日 21時17分43秒 | 管理人情報

今更ですがブログの管理人情報を公開します

 

管理人情報

木村奏(きむらそう)と言います。小学校高学年の時に金魚を通して遺伝・育種に興味を持つようになりました。金魚の品種改良はウィルス感染により頓挫してしまいましたが、ベタやイチゴ、アブラナ科植物を変遷して、最終的にカンキツ育種にたどり着きました。当時は数学が苦手で、「果樹の交雑育種法」という本を通して育種が統計と強く結びついていることを知ってからというもの勉強がやや停滞していましたが、大学で物理を専攻し、数学が以前より得意になったこともあり、大学院では専攻を農学に変え再び育種の世界に戻ってきました。現在は植物の成長を記述する非線形混合モデルと呼ばれる数理モデルに関する研究を行っています。本ブログは、育種に取り組む仲間を何とか増やしたいとの思いから中学2年の時書き始めたものです。日々の育種の記録や、最新研究の紹介などをしています。お気軽にコメントいただけると幸いです。

 

経歴・発表経験

2015年 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校 入学

2015年 イタリア共和国に一年間交換留学

2019年 上智大学理工学部機能創造理工学科 入学

2023年 日本物理学会春季大会にて「一般化された構成方程式に対する揺動散逸関係による制限」というタイトルで口頭発表 

2023年 東京大学農学生命科学研究科生産環境生物学専攻生物測定学研究室 入学

 

連絡先・SNS等

メール: kimurasoh49[at]gmail.com ([at]を@に変更してください)

Twitter: https://twitter.com/uso_ramuki

ポートフォリオサイト: 木村奏のホームページ (soh-kim.github.io)

はてなブログ: 生物と数学のあいだ (ほとんど更新していませんが育種の数理理論を紹介)

note: きむそう|note

Qiita: KimuraSoh - Qiita