家の庭で品種改良!

庭でみかんの品種改良やってます

シキキツ×フィンガーライム

2024年05月08日 15時58分59秒 | シキキツ×フィンガーライム

去年の夏に開花したフィンガーライム。

(フィンガーライム 開花 - 家の庭で品種改良! (goo.ne.jp))

交配の相手がいないので交配しなかったと書いていたのですが実はシキキツとお試しで交配していました。

シキキツは夏にも花が咲くので開花期は合うのですが多胚性品種なので種子親としてはあまり向きません。

ところが多胚性にも単胚性や胚の数が少ない多胚性種子が混ざることがあり、決して種子親として使えないわけでもありません。

 

そんなかんなで一応お試しで交配して、実った実から採種。

特に胚が少ない種子を厳選して発芽させたのですが、ちょっとそれっぽいものが出てきました!

 

ボケボケで申し訳ないのですが芽が少し赤いのが分かるかと思います。

 

この芽が赤いという特徴、単胚品種を種子親にフィンガーライムと交配した別の実生でも確認されています↓

実生全てにおいて芽が赤いわけではないので、「交雑実生⇒赤い」は成り立たないのですがその逆は成り立つことがこの実生集団から分かりました。

 

今回のシキキツ×フィンガーライムでも赤い芽の個体が確認されましたので、おそらくそれらはフィンガーライムとの交雑種と考えられます。

もちろん赤くない個体の中にも交雑種はいると思うので今後も詳しく見ていく必要がありますがひとまず交雑種が得られたということで安心です。

 


カクテルフルーツ実生ようやく開花

2024年05月06日 15時53分29秒 | カンキツ

カンキツは通常、夏ごろからだんだん酸が減っていき1%以下になったころに収穫期を迎えます。

一方、"無酸"がつく一部のカンキツでは(無酸オレンジ、無酸ブンタン)、夏の時点からそこまで酸は高くなく、糖が十分上昇すれば収穫をすることが可能です。

日本で食べれるものでは例えばメロゴールドやオロブロンコなんかがその血を引いていますが、実が青い状態から食べれるオロブロンコの性質は酸が低くなるのを待たなくてよい無酸の性質を表していると言えるでしょう。

あまり有名ではありませんが、カクテルフルーツと呼ばれる品種も日本に出回っている無酸系の品種であり、メロゴールドやオロブロンコと同じくシャムスイートと呼ばれる品種を親に持ちます。なかなか面白い品種なので小さいころから注目しており、実生個体も育てています。

(接ぎ木したカクテルフルーツのその後 - 家の庭で品種改良! (goo.ne.jp))

 

接ぎ木をしてなるべく早く実生個体を成長させていたのですが、ついに今年、花をつけてくれました。

最後に接ぎ木したのが2021年なので接ぎ木から3年ですかね。

おもったより順調に開花してくれました。

 

カクテルフルーツはいわゆる"胚数の少ない多胚"であり、多胚といえども実生が交雑種である可能性は十分にあると思います。

もともとはカクテルフルーツの苗自体が欲しくて育ててたのですが、実生を育てている間に苗を買ってしまったので交雑胚であるととてもうれしいのですが、さぁどうなることか…

今後の成長が楽しみです。


冷凍花粉を使った交配

2024年05月04日 20時48分10秒 | カンキツ

ゴールデンウイーク始まりましたね

通常カンキツの開花は5月の中旬(かそれよりちょっと早め)に満開を迎えるのですが去年に引き続き今年も超開花が早いですね…もうすでに満開を迎えています。

というわけでゴールデンウイークを利用して早速交配を行いました!

去年までは基本的に当日取った花粉を交配に使っていましたが、それだとどうしても属の異なるフィンガーライムやマメキンカンとの交配が難しくなってしまうため去年花粉の冷凍を決行。今年はその花粉を使って交配を行いました(花粉の保存 - 家の庭で品種改良! (goo.ne.jp))。

保存しておいた花粉は2種類。片方はしっかり乾燥させてから冷凍したおかげで花粉が簡単に取れましたがもう片方は乾燥が不十分だったようで花粉が塊になってしまいうまく交配ができませんでした。しっかり乾燥させて解葯させることが大切、とよく書いてありますが確かに大切なんだなと勉強になりました

 

 

さて、今回は新しい取り組みとしてカンキツの交配作業の動画をアップロードすることにしました。

さすがにブログにあげると容量が満杯になってしまうのでYoutubeの方にアップロードしています。

以下のリンクから飛ぶことができるのでぜひご覧ください

カンキツ 除雄作業 (youtube.com)