まさしく「花冷え」とはこの事か・・急に寒くなった。
実際の気温はソコソコあるんだけど、暖かい日が続いていただけに寒さを感じます。
昔々、今の時期にみぞれ混じりの雨の日曜日だった。
その日はある夜の店の主催で花見をする予定日で、参加予定者はママさんと店の女の子のうち6人、それに常連の客が何人か誘いを受けていた。
私もその誘いを受けていた一人だったが、朝から天気が悪く昼過ぎの集合時間にはもっと悪くなる予報で、行くのを止めようと思っていました。
そんな時に店の女の子・綾から電話が入った。
「オッサン!! 花見、どうするの?」
行かないと答えると。。。
「じゃあ、私もやめた」と
私は一応大人の返答をした・・・貴女は半分仕事でしょ、行かないとママさんは困ってしまうだろう・・。
女の子は「そんなん言うても、こんな天気じゃ花見なんて出来ないだろ」と
もう行く気は全くない様子。
それどころか「オッサン!!花見に行けへんのやったらご飯食べに行こう。お腹空いたわ」と。
やれやれです。花見に行く約束をすっぽかして、その店の女の子とご飯に行ったのがバレたらなんて言われるか。。。と一瞬は思ったが、
「何を食べに行きたいんだ」と(笑)
綾の返事は「暖かい物やったら何でもええ。」
迎えに行くから出る準備しとけよと言って電話を切り車の所に・・・
車をスタートさせようと思った時、また別の女の子・ケイちゃんから電話が入った。「花見に行くの?」
やはり寒さで行きたくない様子だが、店の行事だし、親しいお客さんには声をかけているので自分が行かないと言うのと問題だ。。。でも行きたくない。
チョッと迷ったが・・・
「実は綾からも電話が有り、行くのを止めて飯を食いに行く事にした。内緒やで。」
するとケイちゃんは即座に「私も行くぅぅぅぅぅ」と
そんなこんなで結局3人で近くのファミレスに行った。
その頃には雨にみぞれが混ざっている感じで、メチャさむそうでした。
3人は口を揃えて、こんな天気の時に花見はおかしいわ、きっとお客さんは誰も来てないだろう。
そんな事を言って、自分たちは悪くないと気持ちよく食事です。
食べ始めた時に電話が鳴った
見ると・・・ママさんからだ。
横に居た2人が揃って指を口に当て「言うたらアカン」の合図です。
電話に出ると
「どうしてるん?」
私は天気が悪いので行くのやめると。
ママさんは続けた
「それは仕方ないけど綾とケイに連絡が付かないのだけど、どうなってるか知らない?」
私の前で飯食ってるとは言えませんよね。
今と違って、この当時は電波の状態の悪い時が多々あり、天気が悪かったりすると繋がらない事も有った。
私は、、こんな天気だから中止にすればと言ったが・・・
もう既に来ているお客さんが居てて、しかも・・綾とケイちゃんが呼んだ客も来ているらしい。
電話の話の内容は前に居る2人はなんとなく理解して笑いを我慢してる。
ママさん、なんかブツブツ言いながら「仕方ないなぁ~。じゃあ・・」
電話を切った後で前に居てる綾とケイに
「自分たちの客も来てるらしいぞ」と言うと
こんな天気の時にアホちゃうでぇ~と顔を見合わせて笑ってた。
女の子はたくましいと言うか、恐ろしいと言うか・・・
そしてママが2人に何度も電話をしたらしいぞ、電話を見てみろと言うと。
私、持ってきてない。私、切ってる。。。
今では考えられないのですが、この当時はこんな感じでしたね。
スマホになってからは常に持ち歩くようになっているけど、携帯電話の初期の時代は自分が使わなかったら持ち歩かない人も多かったですね。特に客商売の女の子たちは、自分の大事なプライベートな時間には切ってる子が多かった。彼氏と居てる時は100%切っていたようです。今と違って、2人で居てる時に誰かから電話がかかる状態になれていなかったので、着信が有ると機嫌が悪くなる彼氏も多かった時代です。
数日後に店に行った・・・
花見に参加した女の子たちから色々と話を聞く事になるのですが、、、
花見の場所にある桟敷を予約してあったが雨で使えず。狭い店の中でオデンを食べたけど、寒いし鼻水が出て止まらなかったとボヤいてた。
横で笑いをこらえる2人だが、私は客の誰が行ったのかは知らないので、うかつに話に乗ってアレコレ言う事は出来ません。もしかしたら近くの席に居てるかも知れないし(笑)