全国的に注目を集めた兵庫県知事選挙は、県議会議員全員にクビと言われた斎藤元彦知事の事実上再選となった。
この事実を踏まえて・・・この選挙には大きな問題が残った。
そもそも斎藤知事に対する批判は、自殺した職員の告発から始まった。
その内容の真偽に対して捜査機関が入っている訳でもなく、
事実なのか、
虚偽なのか、
真偽が混ざり合っているのか、
事実だが誇張されているのか、
・・・・・その判断は難しい。
しかし、大きな問題を置き去りにしています。
それは告発に対する対処です。
パワハラを告発された上司の当事者が、直属の部下を使って調査し、罰を与えてしまった。
そんな事を良しとしてしまった選挙結果で、県の職員は上司の違法なことを見つけても告発は出来ない。
これは単に兵庫県の問題ではなく、全国民に悪影響を及ぼします。
パワハラに対する告発の制度を崩壊させることになりかねない。
もう一つ大きな問題は選挙の方法です
この選挙にはN党のなんとか言う男が立候補して「私には投票しないでください」と街頭で連呼して、斎藤元彦を応援しました。
選挙制度の目的外使用で、選挙の本来の目的から外れた方法を取りました。
これが選挙違反にならないんです。
斎藤元彦の選挙カーが他の候補の2倍走り回った事になる。
こんな事が許されるなら、資金力さえあれば10人ほど援軍の候補者を立てて戦っても良いという事になる。
どう考えても公正な選挙とは言えないでしょ。
伊藤元彦が立候補した当初は県民に相手にされなかったのが、短期間で風向きが変わったのはSNSの情報です。
誰が仕掛けたかは不明ですが、SNSを利用した真偽が不確かな情報が一方的に流れ、一気に拡散して支持が広がった。
SNSで拡散するのは中高生だけかと思っていたら、20・30・40才代の分別のある若い大人が影響を受けると言うか、彼ら自身が拡散していると。
彼らは斎藤から提供された情報の真偽など解らない事を承知でやっている。
チョッとした「遊び」なのか? それともストレス発散なのか?
欲は解らないけど・・・
これって「逆輸入」の方法で、テレビや新聞などの中心的なメディアで訴えても、相手にされない事を、中心ではなく横とか裏で流れる情報源で訴えて注目を浴びさせると、中心的なメディアのテレビや新聞が、その訴えを取り上げるようになる。
この方法を斎藤自身がやったのか、それともN党がやったのかは解らない。
ネットで1000人程度のネット後援会のような人たちが、相手候補者の誹謗中傷を拡散した疑いが持たれている。
ただ、その効果は大きく斎藤陣営にとっては大成功だった。
齋藤自身も「SNSの良い点が発揮された」と、選挙後に言っている。
確かに自分に取り有利に働けば良い点だろう。
この兵庫県知事選挙を見て、立候補の目的外使用を含め、法改正を考えなくちゃいけないと感じます。
アメリカでもイーロンマスクが巨額な資金と、巨大なネットワークを使い効果を上げた。当人が次の選挙で大統領を目指しているとも言われている。
こう言うのを見ていると、中国やロシアなどで行われているSNSの制限も正しいのでは?と、少しだけ思ったりします。
ヨーロッパでもX(ツイッター)を制限する国も出始めています。
日本のSNSは自由で良いシステムだと思っているのですが、どうしても悪用する輩は出てきます。
これが社会に問題なく溶け込む時代は来るのでしょうか・・・
そんな感じで、今回の兵庫県知事が直接選挙結果に影響のない他県民にとっても、重要な問題を提起した形になりました。
今後の兵庫県の県政は「百条委員会」や「第三者機関による調査」に移ります
その結果によっては、また波乱が起きる事になりますが、少し期間が空いて来年の話になるので、、、、
もえ、ええわ。めんどくさい。となるかも。