市川猿之助一家の心中事件。
密室での行為だけに真実は明らかにはなりません。
それだけにテレビなどの情報番組で扱うのには持って来いのネタかも知れませんね。
テレビ局だって民間の営利事業ですから、金になる事を多く扱うのは致し方ないと理解しているつもりですが。。。
これはゴシップではなくて、、、事件です。
つまり犯罪者が存在している出来事だという事を忘れてはなりません。
心中で全員が亡くなった場合は犯罪として扱いません。
しかし生存者が存在すれば事件として扱い、その生存者が犯罪者となります。
つまり今回の場合は生き残った市川猿之助が犯罪者です。
そこでどういう罪に問われるかと言うと
刑法202条・自殺関与及び同意殺人罪です。
この刑法の下に
関与として、、、自殺ほう助罪・自殺教唆罪
同意殺人として、、、嘱託殺人罪・承諾殺人罪
この4っつが有ります。 罰は六カ月から七年の懲役、または禁固刑です。
殺人と言う文字が含まれる罪はイメージとして悪質で罪は重いと感じますが、心中事件の場合は同じ枠の中に入ります。
現実的な判例では、今回逮捕された市川猿之助は自殺ほう助罪で一番軽い罰になり、執行猶予も十分にあります。
ただ、父親に対してはまだ確定していないので、どういう罪で逮捕され起訴されるかで大きく違ってきます。
ポイントは色々と言われていますが、重要なのは2つ。
①父親の市川段四郎の健康状態です。要介護者と言われていますが、どの程度の介護が必要だったのか。
最悪、認知症などで意思表示が出来ないと判断されれば「家族で話し合って・・・」と言う部分が違ってくるし、本人が自殺すると明確に意思表示できず心中とは言えなくなります。
②本人の自殺の意思の問題です。マネージャーが家に来る時間が分かっているはずで、その直前に薬を飲めば異変に気が付くのが早く、助かる可能性が高い。こんな気持ちが有ったとしても、両親の死を見て自分の気持ちに変化が有ったのなら、同じ罪のなかにあります。
ただ、最初から先に両親を自殺に追いやり、自分は助かる可能性の高い時間帯まで自殺を決行しなかった場合は殺人罪となる判例が有ります。
警察や検察の調べは事前に何かを除いて調べるという事は有りません。
少しでも可能性のあることの全てが調査対象です。
ビニール袋を顔に被せたと言っているが、その時に亡くなっていたのか、、、
それともビニール袋をかぶせて殺したのかは大きな問題のように感じますが、心中事件の場合は殺人にはなりません。
母親に対しての自殺ほう助罪での拘束期間が過ぎるまでには、父親に対しての逮捕状が用意されるでしょう。
その逮捕理由が猿之助の罪状を決める事になります。
いずれにせよ、、、
自分の性癖がもとで取った行動の責任を自分で取らず、両親を死に至らしめてしまった事は事実です。