中国税関総署が8日発表した4月の貿易統計(ドルベース)によると、米国向けの輸出は前年同月比10%増の361億ドル、輸入は同20%増の139億ドルだった。輸出から輸入を差し引いた対米貿易収支は221億ドルの黒字だった。黒字幅は前年同月と比べて4%増えた、対米黒字は3月は前年同月の水準を下回ったが、4月は2カ月ぶりに上回った。原油や天然ガスなど中国は輸入を拡大したが、米国の景気が好調で輸出も増えたため、黒字が高止まりしている
米国以外も含めた全体の輸出は前年同月比13%増の2004億ドル、輸入は同22%増の1716億ドルだった。貿易収支は287億ドルの黒字だった。黒字幅は前年同月と比べて21%減った
米中は今月3、4日に北京で貿易摩擦を巡る初の公式協議を開いた。米国は中国に2020年までに貿易赤字を2千億ドル減らすよう要求した。従来の1千億ドルの削減幅から上積みした足元で中国の対米黒字は縮小しておらず、中国政府は「黒字削減には米国の協力も必要」としてハイテク製品の対中輸出制限の緩和などを求めている。米中は来週に2度目の公式協議をワシントンで開く予定。米国による制裁関税の発動期限が6月に迫っており、対米黒字をどう削減するかが2度目の協議の焦点になりそうだ
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