不来庵書房 裏庭倉庫

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逸話には厳しいご時世です

2019-01-29 | Weblog

お題参加ですが、このネット時代、なかなか人に知られぬ逸話を挙げるのは厳しいご時世かもしれませんね。

 

第九交響曲の呪い?でしたっけ。

ベートーベンが力を入れすぎて、交響曲が大曲化してしまったために交響曲第九番が最晩年の作もしくは未完になってしまう作曲家が何人か。

ベートーベン以降ですと、ドヴォルザーク(『新世界より』)、ブルックナー(未完)、マーラー(交響曲第十番が未完)、ヴォーン・ウィリアムズ(最終作)、あたりまでがメジャーといえるでしょうか(ウィリアムズはちょっとマイナーかも)

ブラームスやシューベルト、チャイコフスキー、シベリウスみたいに第九まで届かなかった作曲家も多いです。

もっとも、ショスタコーヴィチは交響曲第十五番まで書いていたりしますから、どのくらいのペースで書くかの問題だろうと思います。

 

ハイドンは生涯に百曲以上の交響曲を書いていますが、そもそも交響曲って協奏曲とか遁走曲(フーガ)とかいった曲の形式に過ぎないわけで。

ただ、通常4楽章構成・ソナタ形式の楽章を含む、といった性格から、あまり極端に短い交響曲は作りづらいのも確かですね。

 

どうせなら、と、目の前の道具に訊いてみました。

モーツァルト以前のバロック音楽・古典派音楽の時代には二十曲以上の交響曲・シンフォニアを書いた作曲家が多数存在します(ウィキベディアでざっとみただけで15人)。

ベートーベン以降は何人かな?と数えてみたら、番号付き交響曲が第九番に達していた作曲家は23人!(第九番が未完成な作曲家を含む)

 

演奏時間が1時間を超えるような超大作交響曲を作るのは確かに大変ですが、小品であればそこまでのこともなく。

交響曲の作曲数世界一はフィンランドのセーゲルスタムで、現時点で327曲(まだまだ現役で作曲なさっているので、今後も作品数は増えるでしょう。Youtubeにアップしている曲を聴く限り、結構自由度高そうです)。

 

ちょっと調べてみたら、意外な事実を知ることが出来てしまうのもネット時代ですねぇ、と思います。

偉大な作曲家が交響曲第九番を書く頃には人生最晩年、考えてみればなるほど寿命だよなぁ、という理由から、音楽ファンの間で広まった逸話なのでしょうね。

交響曲第五番も結構重視されますよね(ベートーベンの『運命』が契機だと思いますが、チャイコフスキーやマーラーがダメ押し、ショスタコーヴィチの『革命』が決定づけた感が)

 

コメント
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