砂 電 車 の 冒 険 ( 1-4)
いよいよ明日は楽しみにしていた潮干狩りに出かける日です。
学校から帰った海人君が窓越しに外を見ると、鉛色の空からは小雨が降り続いています。
「ママ、明日の天気は大丈夫かな~」
キッチンに立って夕食の準備をしていた砂千子さんは、海人君を振向き
「明日は晴れるって、予報には出ていたわよ!」
それでも心配そうな海人君は
「“てるてる坊主”をつくってお祈りしようかな~」
海人君は居間の押入れから古新聞を出しました。
「ママ“てるてる坊主”をつくる布はない?」
砂千子さんは包丁をまな板の上に置くと、居間のタンスからハンカチくらいの白い布切れ出しました。
「海人、これでどうかしら?」
「ママ、ありがとう」
海人君が“てるてる坊主”作りに取りかかろうとすると
「渚も手伝う」
渚君は海人君が居間に置いていた古新聞を“バリバリ”破って遊んでいます。
「渚、早くその新聞ちょうだい!」
海人君がやさしく言っても渡してくれません。
「渚、言うことをきかないと潮干狩りに連れて行かないぞ!」
海人君がいらついたように大声を出すと、渚君は驚いたように
「お兄ちゃん、ど~じょ」
古新聞を海人君に渡しさみしそうにうつむきました。
海人君は新聞をちぎって丸め“てるてる坊主”の頭を作ろうとしますが、なかなか思ったような形にはなりません。何度も作り直しようやくピンポン玉くらいの“てるてる坊主”ができあがりました。
いよいよ明日は楽しみにしていた潮干狩りに出かける日です。
学校から帰った海人君が窓越しに外を見ると、鉛色の空からは小雨が降り続いています。
「ママ、明日の天気は大丈夫かな~」
キッチンに立って夕食の準備をしていた砂千子さんは、海人君を振向き
「明日は晴れるって、予報には出ていたわよ!」
それでも心配そうな海人君は
「“てるてる坊主”をつくってお祈りしようかな~」
海人君は居間の押入れから古新聞を出しました。
「ママ“てるてる坊主”をつくる布はない?」
砂千子さんは包丁をまな板の上に置くと、居間のタンスからハンカチくらいの白い布切れ出しました。
「海人、これでどうかしら?」
「ママ、ありがとう」
海人君が“てるてる坊主”作りに取りかかろうとすると
「渚も手伝う」
渚君は海人君が居間に置いていた古新聞を“バリバリ”破って遊んでいます。
「渚、早くその新聞ちょうだい!」
海人君がやさしく言っても渡してくれません。
「渚、言うことをきかないと潮干狩りに連れて行かないぞ!」
海人君がいらついたように大声を出すと、渚君は驚いたように
「お兄ちゃん、ど~じょ」
古新聞を海人君に渡しさみしそうにうつむきました。
海人君は新聞をちぎって丸め“てるてる坊主”の頭を作ろうとしますが、なかなか思ったような形にはなりません。何度も作り直しようやくピンポン玉くらいの“てるてる坊主”ができあがりました。