誰も知らない南の島

いつか南の島にいきたい

彼女は暴君、それとも病める学校を救う平成のジャンヌ・ダルク/女王の教室

2006年03月18日 | Weblog
レビュー

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教室に君臨する冷酷かつ独裁的な鬼教師に戦いを挑む子供たちの慄きと成長を描いた異色の学園ドラマ。期待に胸膨らませて6年生に進級した神田和美(志田未来)はクラス替えで6年3組になった。担任は2年間現場から離れていたという新任の阿久津真矢(天海祐希)らしいが、真矢の姿は始業式にない。ついに教室に現れた真矢は名簿の名前を読み上げることもなく、いきなり全員にテストを強いる。そのテストで実力を発揮できずに最下位になってしまった和美は、代表委員とは名ばかりのありとあらゆる雑用係をやらされることに。これが6年3組24名にとっての、小学校生活最後の地獄のような1年間の始まりだった。
社会的敗者は差別と不公平に苦しみ、逆に勝者はいろいろな特権を得て豊かな人生を送ることが出来る、といった真っ当極まりない現実社会の不公平、厳しさを説く阿久津真矢の発言は随所に的を射ており、その言葉の一つ一つには奇妙なほどの説得力がある。そんな痛いほどの正論を吐く真矢の強烈な存在感こそが、このドラマを支配する独特のトーンそのものだ。黒づくめの衣裳に身を包み、生徒たちを成績で差別し、従わないものには体罰を与える、社会の不合理そのもののような教師像を怪演する天海祐希が圧巻。その完全無欠ぶりに最初はケレンも感じるが、子供たちの前に大いなる壁として立ちはだかる真矢そのものが生きていくことの示唆のようにも次第に思えてきて、独特の感慨を与えてくれる。エンディングロールも一工夫あって面白い。好き嫌いを超えて圧倒させられるドラマである。(麻生結一)

内容紹介
彼女は暴君?それとも病める学校を救う平成のジャンヌ・ダルク??

さまざまな波紋を呼んだ話題のドラマをDVD化。天海祐希が演じる“連続ドラマ史上最悪の女教師”と、教師に敢然と立ち向かう24人の生徒たち……。日本テレビ系にて'05年7月~9月放送。


女王の教室 DVD-BOX

バップ

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1958年2月、日本南極探検隊は急遽帰国の途に着いた/荻野目慶子の南極物語

2006年03月18日 | Weblog
レビュー
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1958年2月、日本の南極観測探検隊は急遽(きゅうきょ)帰国の途に着くことになり、そのときのアクシデントで15匹の樺太犬を置き去りにせざるを得なくなることに。しかし、それから1年後、再び隊員たちが南極に戻ってきたとき、そこには苛酷な自然の中を生き延びていた2匹の犬、タロとジロの姿があった…。

奇跡の実話をもとに、『キタキツネ物語』の蔵原惟繕監督がドキュメンタリー・タッチで描いた動物映画、空前の大ヒット作。前半は高倉健と渡瀬恒彦扮する隊員と犬たちとの南極冒険行が魅力的に描かれ、後半は離れ離れになった犬と、人間側のドラマが交互につづられていく。撮影は北極と南極の双方で慣行され、映画史上初めて本物のオーロラを映像で見せることにも成功。大自然の風景を雄大に捉えたヴァンゲリスの音楽もすばらしい。(的田也寸志)

南極物語

ポニーキャニオン

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こちらを真摯に見据える吉永小百合の瞳/愛と死をみつめて

2006年03月18日 | Weblog
レビュー
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浪人生の誠(浜田光夫)は入院した病院で道子(吉永小百合)と知り合い、お互いを意識するようになる。しかし誠が大学に入学して2年目、久々に再会したふたりだったが、道子の病状は思わしくなく、やがて彼女の病気が軟骨肉腫という難病であることがわかる。ふたりは文通を続けながら、お互いの思いを確かめあっていくのだが…。
実在の恋人同士の書簡集を原作に、斎藤武市監督がメガホンをとった純愛映画の国民的大ヒット作。若者たちの純粋な想いと、重苦しい死の影とが巧みに合わさって、その悲劇性はますばかり。ついには顔半分を切除されてしまうヒロインの姿は痛々しく、それでも画面からこちらを真摯に見据える吉永小百合の瞳には、ただただ圧倒されるのみである。(増當竜也)


愛と死をみつめて

日活

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なごみ不足の方はぜひどうぞ/クマのプー太郎 (2)

2006年03月18日 | Weblog
出版社からのコメント
クマにみえないクマのプー太郎。ちょっと理屈好きで、世話焼きで、寂しがりやの彼が、日本中を軽い笑いの世界に送り込みます。お馴染みのキャラクター、リュー坊、松村くんも大活躍。なごみ不足の方はぜひどうぞ。

クマのプー太郎 (2)

小学館

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地震前の美しい風景/山古志村ふたたび―中越地震復興応援写真集

2006年03月18日 | Weblog
出版社 / 著者からの内容紹介
中條氏が20年間撮り続けてきた山古志村の風景――
山間の棚田、広がる錦鯉の養殖池の光景は日本の山村の代表的風景です。
村民は自分たちの住む土地に誇りを持ち、生活習慣や祭事など山古志の伝統文化を営々と守ってきました。
四季折々の美しい山古志村の風景と、その中で生き生きと暮らす村人たちの生活風景を本書に織り込みました。
復興に立ち上がる村人と、それを応援する全国の人々の心を結ぶ写真集に仕上がりました。
内容(「MARC」データベースより)
新潟県中越地震におそわれ、すべてのインフラを失い、全村民避難という方法を選択せざるを得なかった山古志村。地震前の山古志村の美しい風景と生き生きと働く村人の姿を収めた、中越地震復興応援写真集。

山古志村ふたたび―中越地震復興応援写真集

小学館

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失われゆく風景 / 九十九里浜

2006年03月18日 | Weblog

内容(「MARC」データベースより)
失われてゆく日本の風景がここにある。
時代のうねりの中で逞しく生きる人々を活写する写真集。
働くとは? 家族とは? 生きるとは? 木耳社1972年刊を新装し再刊。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
小関 与四郎
1935年、千葉県匝瑳郡野栄町(旧栄村)生まれ。新制中学卒業後、自転車店に六年間年季奉公。
1961年、九十九里浜を撮影した写真で『日本カメラ』初入選。
1962年、『カメラ毎日』に「暖をとるオッペシ」発表、同年間賞受賞。
1963~64年、全日本写真サロン特選。
1965年、千葉県無形文化財芸能写真展開催。
1967年、千葉県旭市でコセキカメラ店を開く。
1973年、日本写真協会新人賞受賞。
1984年、「九十九里浜の三〇年」と題し、現地の砂浜で野外展を開く。
1994年、自作の油絵一三〇点を砂浜に野外展示し、反響を得る。

九十九里浜

春風社

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足摺岬―田宮虎彦作品集

2006年03月18日 | Weblog

レビュー

内容(「BOOK」データベースより)
死を決意した学生の「私」が四国で巡り合った老巡礼との邂逅、
その無償の好意で救われる表題作「足摺岬」、
新聞配達少年との心の通い合いと突然の死を伝える「絵本」、
敗北する小藩の命運を書く「落城」、
初期秀作「霧の中」他。
人間の孤独な心に寄りそった、優しい視線の作品世界。

足摺岬―田宮虎彦作品集

講談社

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北の異界―古代オホーツクと氷民文化

2006年03月18日 | Weblog
目次

第1章 オホーツク人の海と陸
    オホーツク海沿岸の自然環境とその変貌
    オホーツクの動物―ヒグマと海獣
    松浦武四郎の見た魚

第2章 オホーツク氷民文化
    もう一つの日本列島史
    骨格形態にもとづくオホーツク文化人
    海に生きたオホーツク人 ほか

第3章 オホーツク・フィールドワーク
    スグユクアトフミ―
     北海道常呂町と東京大学文学部考古学研究室
    ところの民族考古学―トンコリと常呂
    トコロにひろがる先住民の集落 ほか

北の異界―古代オホーツクと氷民文化

東京大学総合研究博物館

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