誰も知らない南の島

いつか南の島にいきたい

今年は二十歳になる人は

2009年01月08日 | 谷本歩実柔道一本勝負
今年はたちになるひとは、最後の昭和生まれと、最初の平成生まれだ。
それなのに、今年は百年に一度という滅多にない不景気だ。

今、生活することは大変だ。
今、働くことはもっと大変だ。
今、就職することは、
たとえ仕事を選ばなくても、
見つけることが難しい。


今から60年以上前の、昭和21年の冬、日本の食糧事情は困窮を極めた。
そして、この年、昭和生まれのひとたちが始めて二十歳になった。


なにもない青春だった。
だけど、もう死ななくてよかった。
その前の年に戦争が終わったから。
おなかが空いていることが、そんなに辛くなかった。
みんなみんな、おなかが空いていたから。

いま、おなかがすいていることが辛いのは、
おなかがすいているだけのせいじゃない。
隣の人が、おなか一杯たぺているだけのせいじゃない。

おなかをすかせているのが、
おなかをすかせているひとのせいだといわれているからだ。

しごとがないのがつらいのは、
しがとがないだけじゃない。

しごとがないのは、しごとのないひとのせいだといわれているからだ。

だけど、ね
しようわ21ねんのときも、
しごとはほとんどなかったんだ。
たべものも、ほとんどなかったんだ。

そして、いまは、
たしかに、しごとは、たりないかもしれないけれど
みんながたべるだけの、
たべものだけは、たくさんあるんだ。


そう、しようわ21ねんのひとたちが、
きぼうだけは、たくさんもっていたように。





晴らせぬ恨み晴らします/仕掛けて仕損じなし/地獄極楽紙ひとえ/必殺仕掛人

2009年01月08日 | 谷本歩実柔道一本勝負
モノクロフィルムの中で林与一は妖しいまでに美しく、緒方拳は実に旨そうに飯を喰らい、酒を飲む。

舞台は江戸であっても撮影は京都、松竹傍流の撮影所で在阪朝日放送の製作である。
この当時といえども、主要なテレビ映画はカラーであり、本作品が白黒フィルムで撮影された経過は知らない。

しかし、いまとなってみれば、モノクロでしか味わえない格調がある。
これこそ、最後の時代劇であり、そしてまた必殺シリーズの始まりであった。


「GAGAデータベース」
池波正太郎の「仕掛人・刀B枝梅安」を原作とした“必殺”シリーズ第1作をDVD-BOX化。金を貰って人を殺す殺し屋を主役にしたことで話題を呼び、30作にも及ぶ長寿シリーズとなる。第1話「仕掛けて仕損じなし」から第9話「地獄極楽紙ひとえ」までを収録。

「Oricon」データベース
1972年9月より朝日放送にて放映された池波正太郎原作の時代劇。“金を貰って人を殺す”殺し屋たちの姿を描く。出演は緒形拳、林与一、津坂匡章ほか。


必殺仕掛人 上巻 [DVD]

キングレコード

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