G.G.の徒然山遊録

岐阜各務原市周辺の低山の山行記録、折々の雑感、書評などの雑文を記し、山に関する情報を提供します。

御在所岳(1,212 m)(一の谷新道から国見尾根周回) ~激登・激降、絶景、巨岩オブジェ、アカヤシオを楽しむ~

2019-05-10 | 山行

山行年月日:2019年5月5日(日)、静穏、晴れ、山上は薄曇り
参加者:G.G.他6人(7名)
アクセス:各務ヶ原6:30→7:00一の谷登山口駐車場
沿面距離≒7.8 km/所要時間≒7:19(昼食、休憩などを含む)/累積標高≒1,070 m
コースタイム:駐車場 7:149:50大黒岩9:5510:10下山口→10:32御在所、11:07
       12:05天狗岩12:22→13:35藤内小屋13:50→14:33駐車場
GPSトラック図:
往路は激登の一の谷新道(一の谷と名が付いているが尾根道である)を登る。途中、見晴らし台、恵比寿岩、大黒岩などで眺望を楽しみながら登る。この間では大黒岩は好展望で是非とも立ち寄りたい。下山は激降の国見尾根を下る。途中、クライマー憧れの藤内壁、天狗岩と隣接する「ゆるぎ岩」の巨岩のオブジェが見ものである。
                 (1目盛り:250m) 

トラックの標高図:
登山口から大黒岩付近までは木の根っ子やロープを掴んでよじ登る激登、反対に、国見尾根は藤内小屋付近まで、これ又、木の根っ子やロープを頼りの激降である。登り・下りともに30°近い急傾斜面であるが手掛り・足掛かりが良く山慣れしたハイカーなら左程難路とは感じないだろう。

 山行リポート:
一の谷新道は、今は廃屋となっている時代の変遷を物語る「御在所山の家」の脇から始まる。

のっけから、木の根っこを掴んで急登で始まる。手掛りが良く見た目より登りやすい。

 ■見晴らし台では本谷の上空を岸壁をバックに、ロープウェイが行き交っている大観が一望できる。

■大黒岩付近の西側には、鎌尾根を従えた鎌ヶ岳の鋭鋒が望まれ、登頂意欲がそそられよう。

 大黒岩の東側は本谷で、上空をアカヤシオに彩られた山肌をバックにロープウェイが賑やかに、行き交う様を眺めていると、誠に平和で、長閑で、暫し登山をしているのを忘れてしまう

 

■大黒岩からもうひと登りすると山上広場の一角にある「一の谷新道」の下山口に飛び出す。

 山頂周辺はスキー場のゲレンデでなだらかな草原が広がり、ロープウェイで上がってきた大勢の観光客で賑わっていた。草原のそこかしこにはハルリンドウ(立山リンドウ?)が群生し目を楽しませてくれた。

10:30に三角点に到着し、余り混んでいなかったので先ず記念撮影を済ませる。普通なら昼食には早すぎるが何分、5:30に各務原を出発してきたので、腹が減り昼食にする。何時ものことながら至福のひと時である。

山頂の一角に、一際、真っ赤なアカヤシオが数株咲き誇っていたので思わずシャッターを切る。
国見岳の奥には釈迦ヶ岳が霞んで見え一服の絵画を見るようである。

 国見尾根に入ると、真っ先にクライマー憧れの藤内壁の岸壁が目に飛び込んでくる。何時見ても凄まじい岸壁で我らには近寄り難い。

間もなく天狗岩の巨岩に差し掛かる。こちら側からは天狗らしくないが反対側から見るとそれらしく見える。岩上へは裏側から容易に登れるようである。

 天狗岩に隣接した「ゆるぎ岩」が面白い。左側が「ゆるぎ岩」で右側が天狗岩である。
一番上の板状の巨岩を間欠的に押すと僅かであるが上下に動くではないか。こんな巨岩が動くとは思ってもみなかったので、感動した。ゆるぎ岩と呼ばれる理由もガッテンである。
なお、本写真は「ひかるの鈴鹿山系プラス1」から引用した。

「ゆるぎ岩」で遊んだ後は、又、激降で藤内小屋を目指す。途中、大事には至らなかったが、I さんの掴んだロープが切れたのには肝を冷やした。ロープを100%信じては駄目ということであるが、下りではロープを引っ張て確認できず、くれぐれも注意が必要である。

■藤内小屋で暫し休憩する。小屋の佇まいと小屋の親父が如何にも山小屋風で良い雰囲気を醸し出している。

 ■後は緩傾斜の山道を辿り鈴鹿スカイラインに降り、藤内小屋から45分ほどで無事駐車場に戻った。なお、帰途、グリーンホテルに立ち寄り天然かけ流しの温泉に浸かりさっぱりして帰路に着いた。 

雑 感:
■今回のコースは見所多く、展望に優れ、登山道も変化に富み鈴鹿でも屈指の素晴らしいコースであろう。
■一の谷新道は激登、国見尾根は激降であったが手掛り・足掛かりが良く想定していたような難路でなかった。更に、見所が沢山あり適当に休息できるのも疲労軽減に大いに役立ってたようである。
■見所は沢山あるが、必見は登りでは大黒岩、下山では天狗岩・ゆるぎ岩であろうか。
■この時期はアカヤシオが満開で華やかな山行が楽しめた。
■本文中でも触れたが、下山時の補助ロープの信頼性確認は難しいので、切れても大丈夫なよう心構えが必要がある。
■山行時間が予定を大幅にオーバーしたが、その原因は見所が沢山あるのに、それに要する時間の見積もりが甘かった為である。


雷倉(1,168 m) ~手強い山、激登の後に大展望が待っていた~

2019-05-02 | 山行

山行年月日:2019年4月28日(日)、静穏、薄曇り
参加者:G.G.他7名
アクセス:各務ヶ原7:00→8:10八谷駐車場(黒田建設駐車場)
沿面距離≒8.3 km/所要時間≒7:00(昼食、休憩などを含む)/累積標高≒1,200 m
コースタイム:駐車場 8:20→12:00雷倉、昼食12:4015:20駐車場

GPSトラック図:
駐車場は黒田建設が用地を登山者用に開放している(登山者駐車場と記された看板あり)。
八谷集落の最奥から水路の蓋の上を暫く歩く。標識に従って、少し谷に向かって降りると鉄橋が眼の前にあり、それを渡り、標識に従って、直ぐに左折し、次は、直ぐに標識に従って右折すると、後は一本道である。標高800 m付近は厳しい岩場が続き注意を要す。
               (1目盛り:250m)

トラックの標高図:
林道(廃道)出合付近(標高:850m~950m)を除けば、全体的に急傾斜で、何箇所か固定ロープに縋らなければならない所がある。然も、登山道が九十九折になっていない所が多く、特に、下山時はスリップしないよう特段の慎重さが要求される。

山行リポート:
鉄橋は老朽化していて危うく見えるが、歩行には支障がなかった。渡って直ぐに左折する。

 コース沿いには、このような距離標があり、コースの確認と登高の励みになる。所々踏跡が薄い所もあり、赤テープと相まって、コース確保に大助かりである。設置は2017.11.6と比較的新しいが、それ以前では道迷いの可能性が高いコースであったと思われる。

 ■標高800m付近は急斜面でかなりの距離、岩場が続き中々の難路である。

 ■林道(廃道)出合では東側が開け、春山ムードが横溢した山並みが楽しめた。正面には舟伏山が、遥か彼方は恵那山が望める。

雷倉から延びる稜線に上がる直前に、登山道から少し左側に外れて、雷岩と呼ばれる巨岩があり、真ん中に人一人が入れる裂け目があった。由緒は不詳である。

 ■左折しフラットな道を少し行くと雷倉山頂である。360度の大展望が待っていた。特に福井県境の山々を前衛にした均整の取れた白山連峰の眺めが新鮮で、印象的である。
県境の山々で一際、ひと目を引くのはピラミダルな屏風山である。過去に、福井県側からも何回も眺め、何時の日か登りいと思っていたが、はっきりした登山道がないまま今日まで未登頂である。改めて登頂意欲を唆られた。

 四方の山々の展望を眺めながら、マッタリと昼食を摂り至福のひと時を過ごす。記念撮影を済ませ後は、温泉が待っているので、ひたすら下山を急ぐ。

 登山道で見かけた花々の群生はなかったが、ヒトリシズカ、ハルリンドウ、ネコノメソウ、イワウチワなどが僅かに、ひっそりと咲いていた。

登山口近くにある「うすずみ温泉」に入る。山行後の温泉浴は堪えられない、正に極楽極楽である。彌次喜多之湯と言われる大きな盥のような一人入の風呂が珍しくて気持ちいい。

雑 感:
■事前の調査で、激登の連続で、体力消耗が大きく、難路なのは分かっていたが、そのとおりであった。その分、登頂の達成感は大である。
■山頂は正に360度の大展望で一級品である。県境の屏風山が目立ち登頂意欲が唆られる。
■左折、右折の標識、距離標などが完備し、赤テープも多くあり道迷いの心配は少ない。これらの標識を設置し、登山道をメンテしくださっている「本巣山人協議会」に感謝である。
■難度がかなり高いが、私的にはワイルドで魅力的なコースである。然し、日曜にも拘らず途中、出会ったのは単独行の男性一人であるのは、知名度の低さに依るものであろう。今後は人気の山になる予感がする。
■所定時間を50分もオーバーしたが、原因は昼食時間の10分超過、下山時間の推定の誤り(2時間の予定が実際は2:40)である。今後は下山時間の推定に正確を期したい。