G.G.の徒然山遊録

岐阜各務原市周辺の低山の山行記録、折々の雑感、書評などの雑文を記し、山に関する情報を提供します。

伊吹山(1377m)(上平寺からピストン)~歴史を秘めた林間コースから開放的な正面登山道へ~

2017-09-15 | 山行

山行年月日:2017年9月10日(日)、晴、山頂は薄曇り、20℃(山頂)
参加者:G.G 他3名
アクセス:各務原6:00→7:10上平寺集会所駐車場 (走行距離約45km)
歩行データ:距離≒約15 km/所要時間≒10:00(昼食、休憩時間などを含む)/累積高度≒1500m
コースタイム:
駐車場7:17→11:06七合目付近、昼食11:31→12:21山頂、休憩12:59→15:50弥高寺跡     
→16:00→17:18駐車場
GPSトラック:
■往路の登山道は明瞭で迷うことはない。但し、要注意ポイント付近は路肩が崩落して滑落しないよう注意が必要であり、又、沢筋に10m位トラロープが置かれていてそれに縋って登る箇所もある。
正面登山道合流点手前50m位までは林間コースである。林間を抜けると草原でそこから先の道は不明で、避難小屋方向に向かって藪漕ぎをすることになるが高さ1m位の藪で特に問題はない。
                  (一目盛約300m)
■下山時はルートミスを犯しやすい所が2箇所ある。下の「要注意ポイント」拡大図の青線箇所がその箇所である。
 沢筋ではロープを伝って降りた地点で直ぐに谷を離れなければならないのに、下ばかり見ていたので
テープに気付かず少し行き過ぎてしまった。
 尾根では左折すべき所を50m位直進してしまった。往路では右折のテープが見えたが復路では木陰でテープが見えなかったためである。
              (要注意ポイント~拡大図)
GPSトラック標高図:
特に急傾斜の箇所は無い。伊吹山の八合目以降は急であるが、道が九十九折になっているので見た目程にはしんどくない。

 山行リポート:
R365を藤川で左に見送り、1km程行き上平寺で右折すると上平寺集会場の駐車場は直ぐである。堂々たる門構えの集会所で車が5台位駐車できる広場がある。

 ■広場の一角に国指定史跡である京極氏遺構の立派な案内板が立っている。今回の山行は登山が主目的であり、史跡を見学する余裕はなかったが、案内板を見る限り見所があまたあるようなので史跡見学だけを目的に訪れたいものである。

 杉林の中を登っていくと1時間強で上平寺城址に達する。それと分かる空堀や土塁等があるが、小さな看板があるだけの手入れもされていない侘しい空間にすぎない。

 

 弥高山の先のピークで整った形の伊吹山の全容が眺望できた。何時も見慣れたドライブウェイや鉱山などで失われた景色とは異なる、本来の自然の姿の伊吹山にノスタルジーを覚える。

「要注意ポイント~拡大図」に示した沢筋の登山道が本コースで一番ハードでありトラロープが置かれている。

 ■ルートミスした箇所の先に山椒が群生しており赤い実をたわわに着けていた。今までに、見たことが無く暫し眺め、赤い実を数枝お土産に持ち帰る。

 ■林間コースから草原に出る。この箇所に標識は無いので帰途、登山道を見つけるための目印を確認しておくのが肝要である。50m位藪を漕ぐと六合目避難小屋近くの正面登山道に合流する。起床が早かったので七合目を過ぎた辺りで雄大な展望を楽しみながら昼食にする。

 ■山頂はドライブウェイをバスで登ってきた観光客も加わり大賑わいである。展望を楽しみ、ソフトクリームを舐め、記念撮影などして40分ほど過ごし山頂を後にする。

■下山時に前述のように2箇所でルートミスを犯した。登頂時にはテープに従って登ればルートミスは発生しないが、下山時は足元に視線が行き、テープを見逃しがちなので要注意である。この間、都合20分程時間をロスした。
■弥高山近くで往路を左に見送り弥高寺跡(標高は715m)へと急ぐ。弥高寺跡と言っても人工物や看板もなく、本堂があったと言われる広々した草原と、多数の僧坊があったと言われる一段下がった草原が広がっているだけである。但し、右手には琵琶湖や前方には関が原の古戦場方面などが望まれる絶景の地である。
地元の初老の方が一人、500年以上経た歴史の舞台でエンジン付きの草刈機で草を刈り払っていた姿が妙に印象的であった。予定の時間を大幅に超過したので慌ただしく立ち話をしてから帰途に着いた。
■弥高寺跡から直ぐの地点に行者谷と記された標識があり山肌に祠があったが案內板はなく謂れなどは不明である。弥高寺跡で出会った人の話では祠の中に白蛇が棲んでいるそうである。

■後は、林間のコースをひたすら下り、出発から10時間後に無事に駐車場に帰着する。但し、殆どのメンバーは2ヶ月以上も山行から遠ざかっていたので足の筋肉が悲鳴を上げていたようである。
■出会った秋の花々:

雑 感:
■計画時間は8時間程であったが、下山時間計算の甘さ、見所多数、ルートミス(20分)などで想定外に時間を費やし計画を2時間もオーバした。
不慣れなコースの場合、もっと余裕を持った計画を立案すべきであると反省している。
■上平寺城跡、弥高寺跡共に人工物跡はなく、地形から往時を偲ぶだけである。城跡などに造詣が深くない向きには興趣が湧かないかも知れない。
■上平寺跡、弥高寺跡以外に、麓には京極氏の館や庭園跡、一族の墓地などの史跡があり、登山とは別の機会に史跡探訪したいものである。
■下山時に上平寺登山道への入り口に標識はないので往路に目標物を見付けて置く必要がある。
■下山時に2箇所ルートミスしやすい所があるので事前のルート学習が必須である。
又、本コースは15kmの長丁場で、一部路肩の崩落、ルートミスの可能性が大、他のハイカーとの出合が期待できない(今回は一人だけが追い抜いていった)ことなどから、初心者向けでなく、単独行も避けるのが賢明であろう。念のため、GPSの携行が望まれる。
■同行者の女性2人が夫々4、5ヶ所もヒルに咬まれ献血した。登山時期を含めヒル対策が望まれる。

 


蕪山(1069m) ~秋の風情が漂う大展望の山~

2017-09-07 | 山行

山行年月日:2017年9月3日(日)、晴、爽やか、23℃(山頂)
参加者:G.G.他1名
アクセス:各務原7:00→8:05関市板取、21世紀の森公園駐車場 (走行距離約60km)
歩行データ:距離≒約10 km/所要時間≒6:05(昼食、休憩時間などを含む)/累積高度≒1230m
コースタイム:
駐車場8:15→(株杉コース)→9:15分岐点→11:20蕪山、昼食12:20→13:30分岐点→自然観察道)→14:20駐車場
GPSトラック:
往路は東側の「株杉コース」を、復路は西側の「自然観察道」を歩いた。全行程を通じて、コースは林間で、登山路・標識共に良く整備され歩き易い。「株杉コース」は天然記念物の株杉の奇景が楽しめる。「自然観察道」は地道の足に優しい普通の山腹道で穏やかな雰囲気が楽しめる。
                 (一目盛約300m)
GPSトラック標高図:
急傾斜の箇所は皆無で自然を存分に楽しめる。

 山行リポート:
■「株杉コース」に入ると私には見慣れた風景であるが、何時もながら多くの巨木の株杉の奇景に心を奪われよう。

 季節柄、山の花は少なくコアジサイとホトトギスを見付けただけである。
                (路傍のホトトギス)

パートナーが久し振りの山行ということもあり、ゆっくりと歩き、一般の人なら2時間強で登れる所を3時間弱掛けて登頂した。お陰で心身共にリラックして、自然と一体化したような感覚を持って山頂に立てた。

 山頂はススキが生い茂り、吹き渡る風も爽やかで秋の気配が濃厚であった。山頂は将に360度の大展望で爽快である。遠方の白山や御岳などは雲に遮られていたが、近くの山々は大いに眼を楽しませてくれた。
             (ススキを前景にした高賀山)

           (中央は福井県境の滝波山、左は平家岳)

               (中央の隆起が伊吹山)

■山頂で一時間を過ごした。その間、登頂して来たハイカーは15人位であった。子供連れや、若いカップルが多く登山者の若返りを示唆しているように感じた。
復路もゆったりペースで下山する。途中で、「株杉コース」を左に分け「自然観察道」を辿り、無事に駐車場へ帰着した。

雑 感:
■登山道は山頂間近まで林間で直射日光に露出することがないので、真夏の猛暑日でも熱中症などの危険度は低下しよう。
■登山道には「株杉コース」と「自然観察道」があり変化に富んでいて、山頂には将に360度の大展望が待っているので秀逸なコースと言えよう。
■今回はパートナーが久々の山行と言うことで私には未体験のスローペースで歩行したが、結果は意外やとっても快適であった。今回の経験は、小生の如き後期高齢者はスローペースで登山するのが本来の姿であるのを教えてくれたようである。