山行年月日:2018年3月11日(日)、晴れ、無風、温暖
参加者:G.G.他6名
歩行データ:距離≒14.3 km/所要時間≒8:15(昼食、休憩時間などを含む)/累積標高≒1,670 m
アクセス:各務原6:30→(高速)→四日市IC→7:55駐車場(キャンプ場から約2km手前)
コースタイム:
駐車場 8:15→8:45キャンプ場→(新道)→11:05入道ヶ岳、昼食11:50→12:00奥宮→12:53重岩→
13:47県境尾根出合→14:00水沢峠→15:18林道分岐→15:52キャンプ場16:00→16:30駐車場
GPSトラック:
「新道」経由で時計回りに入道ヶ岳→イワクラ尾根→水沢峠→宮妻峡を周回した。
林道工事のため、キャンプ場から約2km手前の駐車場から歩く羽目になった。駐車場の先客が2台あった。
(1目盛約300m)
GPSトラックの標高図:
■奥宮~県境尾根出合間の所謂、イワクラ尾根は急斜面のアップダウン、ヤセ尾根、ガレ場、ザレ場、鎖場などが連続する長丁場で、想定していたより遥かに難路で、可成りのエネルギーを消耗した。
■水沢峠から500m位の間は急斜面のガレ場で、浮き石も多く想定以上に荒れていて、危険度が高い。
山行リポート:
■登山口はキャンプ場から直ぐで、河原へ降りる標識がある。2度の渡渉がある。最初は水量も少なく問題ない。2度目は、幅は5m位で水量も多く靴を濡らさぬよう渡渉するのに多少、手間取る。男性は飛び石伝いに渡渉するも、女性達は水に浸かるのを厭い下流から渡渉する。いずれにしても雨後には渡渉に相当に難渋しよう。
■新道は始め、多少、急傾斜の石道であるが歩き難くはない。高度を上げてゆくと、水沢岳~鎌尾根~鎌ヶ岳~御在所山~釈迦ヶ岳の大展望が待ち受けている。(注)下はパノラマ合成写真である。
■アセビ林を潜ると広々したカヤトの山頂に着く。ザット数えて50人位のハイカーが180度、広がる伊勢湾を眼下にして、三々五々休息・昼食を楽しんでいる。何時見ても、牧歌的で爽快な大展望である。
この後、難路が待ち受けているのを露とも知らず、私達もゆ~ったりと至福の昼食を摂る。
■昨年5月に建て替えられ、ピカピカに輝いている鳥居を背景に記念写真を撮る。今回のメンバーは珍しく、女性の方が多く華やかである。
■山頂を後にし、奥宮に詣でる。ここがイワクラ(磐座)尾根の入口である。奥宮は椿大神社の奥社で、神山である入道ヶ岳を護るため、昭和41年に地元民により建立されたと由緒書きに記されていた。
なお、由緒書の左下にはイワクラ尾根に鎮座している「仏石」の写真が添えられていたが、この写真に気付いていれば後で、仏石を見損なうことはなかったのにと悔やまれる。
■イワクラ尾根は奥宮から県境尾根までの直線距離約2kmの尾根道である。尾根道と言うと歩きやすい道をイメージしがちであるが、名にし負う手強い難路であった。急傾斜のアップダウン、ザレ場、ガレ場、鎖場等が連続する
長丁場である。
■イワクラ尾根の中程に「重岩」と呼ぼれる巨岩の積重なりがある。四角な巨岩が城壁の如く積み重なっている。
■ 重岩から少し行くと再び巨石に出会う。余り仏が居るようには見えないが、左下の部分が、仏様が合唱している姿にも見えなくもないので、これが「仏石」だと思い込んでしまった。
■気になったので帰宅してから、ネットで調べて間違いに気付いた。登山道から少し離れた右側の林の中に白い石塔が見えていたがそれが仏石であった。写真(ブログ「鎌ヶ岳07」からの引用である)を見ると、三角帽を被り袈裟を纏い台座に座った僧侶の姿が見える。
■県境尾根は普通の登山道で、緊張から開放され普通の道の有り難さが分かる。水沢峠に到着して一息つく。荒涼とした四辻に半分朽ちかけた標識が立っている。いかにも本ルートがマイナーであることを物語っている。
■水沢峠(すいざわ峠)からの降下は急斜面の谷間で岩石が散乱し、浮石が多く不安定で、踏み跡も定かでなくマーキングを探しながらな20分程、慎重に降ると危険域を脱する。最後に、漸く林道に降り立ちやれやれである。
■以後、キャンプ場に立ち寄りトイレ休憩し、70分程、舗装道路を歩き、誰一人、怪我や「こむら返り」も起こさず無事に駐車場に帰着する。
なお、奥宮を出発してから6時間半で出会ったのは、イワクラ尾根ですれ違った「仏石」見物の二人連れの山ガールと周回単独行の男性2人だけあった。
雑 感:
■キャンプ場までの約2kmの林道歩きが想定外であった。このため、往復で約1時間の歩行を強いられ当初の予定時間を大幅にオーバーしてしまった。林道状況の調査を怠ったのを反省している。
■登りはとても穏やかでハイキング的、後半のイワクラ尾根は想定以上にハード、水沢峠からのガレ場下りは危険度大で、変化に富んで達成感の大きい山行であった。私的には体力、技術共に限界に近かったが、反面、踏破できたことは自信にも繋がり貴重な体験になった。あっぱれ あっぱれ!
■山旅の終わり近くで、林道を横切って谷へ駆け下りて行った鹿と、崖の途中で我々を出迎えてくれた日本カモシカと遭遇したことは、本日の山行に彩りを添えてくれた。
■水沢峠からの下りは危険度大であるので、危険を回避するためイワクラ尾根の途中から「奥の沢」道を下れば安全なコース取りが出来よう。機会があれば本コースでイワクラ尾根に再挑戦し、じっくりと難路を味わい、今回、見損なった「仏石」も訪れたいものである。