G.G.の徒然山遊録

岐阜各務原市周辺の低山の山行記録、折々の雑感、書評などの雑文を記し、山に関する情報を提供します。

霧訪山(1305 m)の山行記録 ~長野県塩尻市にある里山で南アルプスと八ヶ岳連峰の大展望を満喫~

2023-12-04 | 山行

山行年月日:2023年11月25日(土)、晴れ、穏やか
参加者:G.G.他5人(計6人)
アクセス:各務原7:00→小牧IC→(中央道)→(長野自動車道)→塩尻IC→9:50山の神自然園駐車場
沿面距離≒6.5 km/所要時間≒4:20 hr.(昼食、休憩を含む)/累積標高≒±650 m
コースタイム:駐車場9:58→10:15登山口→11:53霧訪山、昼食12:4914:18駐車場

霧訪山の配置図:
霧訪山がアルプス展望台として有名であるのは霧訪山が北ア、中ア、南ア、八ヶ岳などの
諸大山脈の中央に位置しているからです。下図の赤十字が霧訪山の位置です。

GPSトラック図:
駐車場の標高が約800 mであり、高低差は約500 mであり体力的に問題ありません。
登山道は歩き易く、緩斜面で、標識は完備していませんが、道迷いの心配もありません。
難を言えば、駐車場のトイレの整備状況が良くありません。
 
     (1目盛り:250m)

トラックの標高図:

山行レポート:
・歩き始めると直に「雄床山神社」と言う、名前も造りも一風変わった小さな神社に着きます。
由緒書きなどが無く、ネットで調べても記事がなく何の神社か不明です。

 駐車場から15分で登山口に着きます。

 山頂までの道は林間で眺望なく、時折、東側に雪を頂いた円錐形の蓼科山が望めます。
林間から頂上に飛び出すといきなり、息を飲むような八ヶ岳連峰~霧ヶ峰の大パノラマと
南アルプスの2大パノラマが目に飛び込んできて大感激でした。

          八ヶ岳連峰の大パノラマ


            南アルプスの大パノラマ

・余りの大展望に思わず、南アルプスをバックに記念撮影

・北西方向に見える筈の北アルプスと、南西方向に見える筈の中央アルプスは
雲に遮られて全く見えず、残念でしたが左程、落胆はしませんでした。
何故なら、私達の住んでいる岐阜からは遠距離ではありますが北アルプスを
遠望するチャンスは多々あります。又、中央アルプスは中央道沿いであり、
山行の折にしばしば行き来するので見慣れた山です。
というわけで十分に満足して山頂を後にしました。
・帰途、塩尻市内でりんごの直売店に立ち寄り、多少時期外れで店は
閑散としていましたが、立派なりんごをお値打ちに購入してきました。
・中央高速の駒ヶ岳SAに休憩した時には、夕暮れの気配が漂っていましたが、
冠雪した中央アルプスの南駒ケ岳、仙涯嶺などが姿を見せてくれました。
霧訪山では中央アルプスの姿を見られなかったので、思わぬプレゼントを貰ったようで
嬉しくなりました。

雑 感:
・八ヶ岳連峰~霧ヶ峰と南アルプスの大パノラマを心行くまで愛でられたのはラッキーで、
思い出に残る大満足な山行でした。
・隅から隅まで展望できた良かった半面、余すところなく見てしまったので、今までのような
期待を持って、眺められなくなったのでないかと一抹の寂しさを感じました。
・是非とも再訪して、今回、果たせなかった北アルプスと中央アルプス、欲を言えば浅間山、
四阿山などを含んだ越後山脈も眺めてみたいものです。
・強いて、難を言えば、岐阜からは車の走行距離が長く、ドライバーの負荷が大きく
交通事故が心配です。


飯道山(664 m)山行記録 ~滋賀県甲賀市にある中世の修験霊場の面影を残す山~

2023-07-26 | 山行

山行年月日:2023年6月25日(日)、曇り
参加者:G.G.他4人
アクセス:各務原7:00→新名神高速→信楽IC→9:00信楽町宮町登山口
沿面距離≒4.8 km/所要時間≒3:50 (昼食、休憩を含む)/累積標高≒±530m
コースタイム:宮町登山口9:10→9:43飯道神社10:00→修験道巡り10:42→10:44展望岩10:52
展望台→11:30飯道山、昼食12:15→13:00宮町登山口

GPSトラック図:
宮町登山口から飯道神社を目指す。神社前の鳥居の左側から「修験道 忍の道」へ入る。
7カ所の巨岩、奇岩巡りをする。この岩場巡りが本日の白眉であった。岩場巡りは滑落の
可能性は低いが、他所では味わえない集中力、緊張を強いられるので初心者向きではない。
この後、飯道神社に詣で、飯道山に向かう。道は殆どフラットである。途中、展望台の標識があり
立ち寄る。山頂で見る景色と同じなのでパスするのが賢明かもしれない。直に山頂である。
山頂からは眼下に近江富士(三上山)、守山市街地(多分)、琵琶湖、琵琶湖の西岸には
比良山系が望まれる。
                         
                               (1目盛り:250m) 

■トラックの標高図:
下図から分かるように登山口の標高が約400mで、飯道山の標高が約660mであることから、
標高差は僅か260mであり、岩場巡りを除けば、危険個所もなく山行としては物足りない。

山行レポート:
飯道神社の参道入口前の広場が駐車場になっていて、ここが登山口である。

飯道山と飯道神社の由緒書きが鳥居の脇に設置されている神社の創建は714年、本堂再建は
1649年、飯道山は中世には近江屈指の修験霊場として大いに栄えたことなどが記されていた。


■「修験道 忍び道」と記された、見落とされそうな標識が鳥居脇の草むらに
置かれているのでこれに従い進入する。


■最初に出会うのが天狗岩と名付けられた巨岩である。どの角度からみれば天狗に見えるのか
分からない。以下に平等岩、蟻の塔渡り、胎内巡りの写真を例示する。

                                 (平等岩)

                           
                                       (蟻の塔渡り)

                            
                                       (胎内巡り)

■岩場巡りを終わって飯道神社に詣でる。国の重要文化財だそうで鄙には稀な立派な社殿である。


■飯道神社を後に飯道山に向かう。約40分で山頂に着く。山頂からは眼下に近江富士(三上山)、
守山市、琵琶湖、琵琶湖西岸の比良山地が一望でき、絶景ではないが中々の景色である。
生憎と当日は薄曇りで遠望が利かず比良山地は霞んでいた。


■実物は霞んでいたので、晴天なら同定できる比良山地の山々をカシミール3Dで描いてみた。
因みに、三上山後方の比良山地山は右から堂満岳、蓬莱山、霊仙山です。


■京都からのハイカーのグループが登ってきたので、記念撮影のシャッターを押してもらう。


■飯道山を後に一気に下山する。45分で登山口に無事に到着する。 

雑 感:
■修験道 忍の道」の岩場巡りは生命の危機を感ずるほどではないが、他の山では
味わえないような集中力、緊張が要求されるので、冒険好きには魅力的であるが、
山行初心者、高齢者にはお勧めでない。

■本コースは岩場巡りを除けば、平凡なハイキングコースで、山行としては個人的には
余り魅力的でない。

 


城山(じょうやま)(462m)、女夫山(めおとやま)(340m)、天神山(340m)の三山縦走 ~メルヘンチック山行~

2023-06-17 | 山行

城山(じょうやま)(462m)女夫山(めおとやま)(340m)、天神山(340m)の三山縦走
~動物の可愛い木彫に出会えるメルヘンチックな山行(岐阜県関市上之保)~
山行年月日:2023年6月10日(土)、曇り
参加者:G.G.他7人
アクセス:各務原8:00→9:00関市上之保先谷登山口駐車場
沿面距離≒6.3 km/所要時間≒4:20 hr.(昼食、休憩を含む)/累積標高≒±610m
コースタイム:駐車場9:11→9:40松本峠→10:19城山10:42松本峠11:46女夫山、昼食12:22
12:31天神山12:48→松本峠→13:31駐車場
GPSトラック図:
最初に松本峠から城山をピストンし、松本峠に戻り天神山をピストンし下山した。
登山道は良く整備され、地面はフカフカして足に優しい。危険個所は皆無で、
斜度は城山最後の登りが急登である以外は緩斜面で初心者でも問題ない。

               (1目盛り:250m)
トラックの標高図:
下図から分かるように城山山頂付近の斜度は大きく、少し緊張するが、他部分は緩斜面で楽に歩ける。

山行レポート:
消防車庫脇の広場が駐車場になっている。当日は先客はなし。

 駐車場から林道を少し登ると立派な看板がある登山口に着く。登山口から20分位で十字路になっている松本峠に着く。
路傍には元禄二年七月と記された石仏が安置されていた。
300年以上の長い年月、人々の往来を見守って下さっと思うと感慨深い。

■林間の道を行く。途中展望台があったが、生憎と曇天で遠方が望めず平凡な風景であった。
山頂に着くと愛らしい熊さんのチェーンソーの木彫がお出迎えである。

(注記)木彫の作者は関市在住のチェーンソー彫刻家の丹羽哲士
(にわ さとし、1993年生まれ)氏で、「日本チェンソーアート競技大会in東栄」で
二度、日本一に輝いたそうです。

■城山での展望:
将に360°視界を遮るものはない大展望である。生憎と当日は曇天で遠望が利かず、
見える筈の御嶽山等の名だたる高山が見えず、同じような高度の低山の山並みが続き
メリハリがないのが残念でした。
 西方だけは割と山岳らしい風景がみられ、案内板によれば高賀山方向でした。

下図はカシミール3Dによる展開図で、実景と比較するのも一興です。

■次の山頂は女夫山で、ここではカエルの木彫がお出迎えである。展望はないがここで昼食にする。

■最後の頂きは天神山である。ここではウサギの木彫がお出迎えである。
山では珍しく可愛らしい木彫であるので記念にツーショットを撮る。


■津保川を挟んだ南東方向の山並みが至近距離にあり迫力がある。左奥の山は岳山(599m)です。

■楽しかった3動物との出会いを思い出に、天神山を後にし松本峠で一息いれ下山する。
帰路、道の駅「平成」に立ち寄る。平成から令和に代っても、コロナ禍以前同様に賑わっていた。

雑 感:
▼城山、女夫山、天神山、夫々個性があり、然も可愛いチェーンソー木彫も出迎えてくれる
登山らしくないメルヘンチックな楽しい山行で長く記憶に残ることでしょう。
▼近くには「ほほえみの湯」があり、登山と温泉の両方を楽しむのがお勧めと思います。
▼城山は360°の大展望であるので、空気が透明な時期に再訪したいものです。

 


風越山(かざこしやま)(1535 m) ~信仰の道を辿る足に優しい静かな山旅~

2022-10-24 | 山行

山行年月日:2022年10月8日(土)、薄曇り
参加者:G.G.他9人(計10人)
アクセス:各務原6:30→小牧東IC→(中央高速)→飯田IC→8:30かざこしこどもの森公園駐車場
歩行沿面距離≒10.4km/所要時間=6:24(昼食、45分を含む)/累積標高≒±1,290 m
コースタイム:駐車場8:42→12:03風越山、昼食12:4715:06 駐車場
コース状況:白山社奥宮から一旦下り、5m位の崖を鎖を頼りによじ登る以外は道幅も広く
緩傾斜で安心・安全な登山道である。

■トラック図:
 駐車場から一旦戻ると登山口の看板があり、右折すると直に登山道入り口が現れる。
 往路は虚空蔵山(1,130m)を経由した。



■標高図:
 急傾斜に見えるが、実際の斜度は12°位の緩傾斜である。


■中央高速道の飯田IC付近から北方に独立峰として整った山容で直ぐに同定でき、
登頂意欲がそそられよう。赤線が今回のルートです。

■駐車場から少し戻ると立派な標柱が立っていた。

■嘗て、信仰の山であった事を偲ばせる石碑、彫像、石仏などが数多く散見されるが、
  多くは苔むし、風化し文字・文様も識別できない。
  由緒書き・看板などが殆どないのが勿体なく思う。

■行程の半分くらい登ると虚空蔵山(1130m)に着く。

■山頂広場からは南アの大パノラマが一望できる。生憎と、当日は、生憎と山頂は雲に覆われ
   折角の大パノラマはお預けであった。眼下は飯田の市街地が展開している。
   思っていたよりも大規模な市街地である。

■矢立木と呼ばれるオブジェの所に来る。長さが4mくらいある大きな矢が立っていた。
   ここでも由緒書きがないので物足りない。

■やがて鳥居を潜る。


■更に進むと随身門が現れる。奥社の門に相当するもので江戸時代の建立だそうである。

■更に進むと神さびた白山社本殿に至る。由緒書きによれば室町時代後期に建立された。
   江戸時代に幣殿と拝殿で増築され本来の正面は見えなくなっているそうである。
   国指定の重文で標高1490mの高所にあり、これは全国で3番目の高さだそうである。

■白山社奥社の由緒書き

■奥社を過ぎ一旦下ると、直に高度差5m位の崖が待ち構えている。
 本コース唯一の難所で慎重を要す。腕力のある男性ならば難所というほどではないが
 普通の女性にはキツイかも知れない。

■鎖場を過ぎ更に少し登り、左に曲がると広々した風越山山頂である。貧弱な三角点がある。
 林間であり展望はない。何時ものように、マッタリと至福の昼食を楽しむ。
 先客は1カップルだけで記念写真のシャッターを押してもらう。


■下山は途中一、回休憩しただけで、誰一人尻もちもつかずに無事に帰着する。

■雑感:
(1)私事ではあるが、10か月振りの山行であり、完登できるか多少不安であった。
 だが、メンバーの心遣いもあり、又、日々、ノルディックウォーキングで脚力強化に
 励んでいるためか、10か月のブランクを感じなかった。
 お陰で、未だ山行できる自信が蘇ってきたのは嬉しい誤算であった。

(2)信仰の山の面影が各所に残っているが、由緒書きの類が殆どないのが残念である。
 飯田市に改善を望みたいものです。

(3)山中で仙人風の風体で、然も天狗が履くような一本歯の高下駄を履いて歩いている
   初老の男性人に出会った。
 風越山登山を日課にしているそうで、一本歯で歩く緊張感、集中力が魅力だと語っていた。
 世の中には変わった仁がいるものでと驚いた次第である。
 この男性については他の山行記録でも言及されており、ちょっとした有名人(名物男)のようである。

(4)帰路、飯田IC傍の「JAりんごの里」に立ち寄り、りんごと梨を土産に買い求めた。
 帰宅後、早速賞味したが、新鮮で本当に旨かった。この時期のりんご・梨の購入はお勧めである。
                                    (The End)
                                                                                                                                               
                                                                                                                                            


倉見山(727 m) ~本巣のうすずみ温泉から直行できる、紅葉の山~

2021-11-18 | 山行

山行年月日:2021年11月7日(日)、小春日和
参加者:G.G.他7人(計8人)
アクセス:各務原7:00→(一般道)→8:30 うすずみ温泉駐車場(本巣市)
歩行沿面距離≒6km/所要時間≒5:15(昼食、45分を含む)/累積標高≒±730 m
コースタイム:駐車場8:50→11:15倉見山、昼食12:0514:05 駐車場
コース状況:路肩一カ所崩落、標識は少な目、落ち葉で踏み跡が薄い所あるものの全体的には危険個所も無く、歩き易い。 

■GPSトラック図:
道の駅の裏手の貯水槽の側のフェンスの戸を開けると登山道になる。登山道は尾根に沿ってほぼ一直線に北方に向かう。

                 (ひと目盛り:訳250 m)

■トラックの標高図:登り始めは少し急登であり、体が慣れていないこともあり息が上がるが直ぐに緩斜面になり全体としは歩き易い。

トピックス
■道の駅の裏にある銀色に輝く大きな貯水槽の後ろのフェンスの戸を開けると登山道が始まる。

■登山道の脇の木陰にニホンカモシカと見間違え、一瞬ギョツとした枯れ木のオブジェが面白かった。

■暫し休憩し、弾んだ息を鎮める。各人各様の思い思いの恰好が面白い。

■紅葉・黄葉のオンパレードが始まる。紅葉の名所に見られるような、手入れされた赤一色の人工林でなく赤、緑、黄が混ざった自然林なのが良い。これはこれで、情緒があり大いに楽しませてくれる。

■逆光でみる黒もじの黄葉は本当に美しく見飽きない。

■途中の紅葉・黄葉の美しさに“きれい、きれい”を連発し、大満足した後、山頂に着き記念撮影する。
大展望はないが、広々した山頂で大変に気持ちが良い。

■山頂も紅葉・黄葉に囲まれた最高のロケーションで、まったりと45分間も昼食を楽しむ。
更に、落ち葉がハラハラと弁当の上に舞い降り、至福の時に花を添えてくれたのは初体験で感動した。

■名残を惜しみながら下山開始する。道に落ち葉が積もっていて滑りやすく、転ばないよう慎重に、一歩一歩歩を進めるので下りも楽でない。お陰で時間は掛ったが誰一人転倒せずに無事に下山できた。

■行には気が付かなかったが、貯水槽の付近にススキが群生していて、ゆく秋を惜しんで美しく輝いていた。残秋という言葉が似あう風景に心ひかれた。秋山シーズンの名残を惜しんでいるようだ。
雑 感
■知名度の低い山であり、余り多くを期待していなかったが予想に反して大満足の山行であった。
山の良さは行ってみなければ分からないことを再認識した。
また、下山してから直ぐに温泉に浸かれるのも当山行の魅力である。

■コロナ禍で山から遠ざかっていて、筆者には七か月ぶりの山行であり、当初は足の衰えを心配していたが、日ごろノルディックウォーキングに勤しんでいるお陰で杞憂であった。むしろ以前よりも楽に登れたのは心強い限りである。

■耳寄りな話:うすずみ温泉に入浴する際に、山頂での記念撮影の写真を提示すると全員の入浴料850円が500円に割引される。
                                         (The end)