食品のカラクリと暮らしの裏側

食品の安全・安心が総崩れ、また政治・社会の矛盾や理不尽さも増大
暮らしの裏側の酷さやまやかし、危険性・不健全さに迫る!

バレーボール会場を横浜アリーナにすれば丸々370億円削減できる/東京五輪の危うさR2-11

2021年04月12日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.20
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編11 <3会場見直し>
バレーボール会場を横浜アリーナにすれば丸々370億円削減できる

G21120161108

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2016年11月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

■レガシーを強調しても赤字を垂れ流せば“負の遺産”
新たなる3会場見直しについて、投稿者としてはバレーボールは新横浜の「横浜アリーナ」(既設)を推します。当初案の「有明アリーナ」を新設すれば404億円、圧縮案でも約370億円も掛かってしまいます。既にある横浜アリーナを会場にすれば、丸々費用が削減します(正確には下記差引363億円)。現在の横浜アリーナの座席数1.3万席を、国際基準の1.5万席に増設する改修費7億円だけで済みます。ボート・カヌー会場の海の森水上競技場、水泳会場のアクアティクスセンターの予算圧縮より遥かに効果が高いのです。国際基準に達する立派な施設があるのに、強引に370億円もの新設施設を作ろうとするバレーボール連盟(協会)の感覚は異常です。都民の税金を使うのに、よくそんなことが平気で言えると愕然としました。

連盟(協会)は、オリンピックが始まる前から「レガシー(遺産)」ばかりを強調しますが、大会後も赤字を垂れ流すので“負の遺産”です。レガシーは美名に聞えても、散々批判された公共施設の「ハコモノ」と同義語です。リオ五輪では、既存1.2万席の会場で行われたのです。新設施設を最大50年間使用すると、維持管理費が新築時価格と同等の額が掛かり、併せて有明アリーナに740億円も費やすということです。大会後は競技・コンサートなどに使用するとしていますが、赤字は必至です。都税で長期間に渡り穴埋めすることになり、納税者の主体は現在の若い方になるのです。国際試合はウォーミングアップ用にもう1面必要ですが、近くに練習用会場があるそうです。新たに“740億円の会場”を作ることは、無謀過ぎます。都内・東京周辺には、1万人以上入る屋内競技場が横浜アリーナを含め4つあります。人口減、若者減・少子化がますます進むのに、余分な重複施設は要りません。

■毎年国内で「国際試合」を行うことが選手をひ弱にする
当初の屋内球技会場案は、バレーボール/有明アリーナ(新設)、バスケットボール/夢の島ユースプラザ(新設)、ハンドボール/代々木競技場(既設)、卓球/東京体育館(既設)でした。バスケットボールは早期の段階で、「さいたまスーパーアリーナ」に変更されました。言わばバレーボールは新設会場で行う前提で、バレーボールの“本拠地”と言える代々木競技場と東京体育館を他の競技に譲ったのです。しかし3兆円を越える運営費の異常さを鑑み、東京都の初期会場選びのボタンの掛け違いがあっても、もはや有明アリーナの中止はやむを得ません。たった2週間なのですから、オリンピックは横浜アリーナでやることは仕方ないでしょう。2020年以降も試合ができる代々木競技場(1.3万席)と東京体育館(1万席)は健在ですので、今まで通りここを拠点とすればいいのです。

ところで皆様も疑問に思っているように、バレーボールの「国際試合」(4年に1度のワールドカップ・グラチャン)は、毎回、日本で開かれます。特にグラチャンは、1993年以降“恒久的”に日本で開くことが採決されました。国際連盟前会長が、日本の会場運営・宿泊施設・交通インフラ・セキュリティなどが抜群のため、大きな国際試合は“日本で行うこと”を打ち立てたのです。それは表向きな言い方で、本音は日本のTV放送権料・スポンサー収益が莫大で、国際連盟としては日本以外ではやりたくないのです。こうした日本ばかりの国際試合が、日本選手をひ弱にさせてしまったのです。会場にはあれほどの“熱狂的な応援団”がいても地の利を活かせず、近年の成績は芳しくなくズルズルと地盤沈下させています。

■大きな会場を作れば日本のバレーは強くなるのでしょうか?
Jリーグ生みの親・現トップリーグ連携機構の川淵三郎会長が、年甲斐もなく血相を変えて「器(競技場)を大きくしなければ、その競技は発展しない」と訴えました。大会組識委員会や連盟が、言わせたのでしょう。彼は、晩節を汚したと思います。昔、“大きいことはいいことだ”のチョコCMを見ました。残念ながら彼をしても、重厚長大の20世紀型の古い考え方です。その理屈で言えば、既存会場1~1.3万席ですが有明アリーナ1.5万席にすれば、日本は優勝あるいは上位入賞できるのでしょうか? 根本的に間違っており、連盟(協会)の驕りが酷過ぎます。会場のせいにすることなく、国内ばかりで国際大会を開くことを返上し、海外試合で厳しく揉まれることです。

さらに協会はどうしても有明アリーナを建設するよう、“東洋の魔女”(1964年・東京オリンピック優勝時の女子選手)や中垣内新監督などを使い、過去オリンピックに出場した18人の署名嘆願書を都に提出しました。東洋の魔女だった女性は、有明アリーナを作るよう涙ながらに訴えました。また中垣内氏は、たどたどしく自信なさげに「世界の文化に挑戦できるような体育館を」と発言しました。要は有明アリーナを作れば、コンサートも開けることが趣旨です。新監督はそんなポイントがずれたことを言うより、男子バレーの建て直しがきっきんの課題(命題)でしょう。両者とも、協会に言わされたのでしょう。見苦しい限りです。

■受け繋いでいる東洋の魔女のレガシー!建物を作ることではなくバレーの普及
1964年の女子バレーの優勝によって、その後巷では続々と素人の「ママさんバレーチーム」が誕生しました。従来の見るスポーツから、今では当り前の自分達が「楽しむスポーツ」に画期的に変わったのです。バレーボールに限らず、あらゆるスポーツで市民参加が増大しました。このムーブメントこそ、今も受け繋がれているレガシーです。前述の女性メダリストには、そういうことを言って欲しかったですね。厳しかった東洋の魔女・河西主将(2013年没・80歳)がご存命なら、何と言ったでしょうか?有明アリーナ“ごり押し”の動きから、バレーボールの行く末まで考えざるを得なくなりました(苦)。

▽最終決定会場 追記 再見直し検討も変更せず
バレーボール競技  有明アリーナ (新設)

Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボート会場・戸田彩湖を選手が熱望するも政治的圧力が掛かり選ばれず/東京五輪の危うさR2-10

2021年04月12日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.19
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編10 <3会場見直し>
ボート会場・戸田彩湖を選手が熱望するも政治的圧力が掛かり選ばれず

G21020161101

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2016年11月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

■彩湖ならレース環境がベスト・選手も喜び・建設費も少なく済む
新たなる3会場見直しについて、2回目の説明です。ボート・カヌー会場として、彩湖は会場候補地からはずされてしまいました。海の森水上競技場はコンディションが悪く、選手も希望していないのに、政治家や競技連盟のトップなど連中の工作によって、強引に進められたものです。結果は受け止めなければなりませんが、改めて埼玉・戸田市の「彩湖」がベストと申し上げます。風や波が穏やかで水質も良く、ジェット機騒音もありません。埼玉・戸田市というと東京から遠いように感じますが、板橋区から荒川1本を渡れば彩湖です。周辺一帯がサイクリングなどスポーツ公園になっており、選手・アマチュアを問わずスポーツ環境が良い場所です。

何といっても、“ボートの聖地”戸田コースから3kmしか離れていません。彩湖を改修すれば、海の森水上競技場の1/3程度の予算で建設できたはずです。彩湖は、荒川の氾濫・洪水の水を流す役割で備え作られた「調節池」と呼ばれる人造湖です。政治家や大会組織委員会・ボート・カヌー競技連盟が彩湖にしないよう圧力を掛けたことから、管轄である国交省が政治的配慮から「ウン」と言わないのです。“海の森派”は、調節池でも法律的には建築物は建てられるが、将来、荒川が氾濫した場合は、せっかく数百億円掛けたボート施設のほとんどが冠水する情報を流しました。連中はこうした理由を強調し、海の森水上競技場決定への流れを起こしたのです。

■ボートの街・戸田を切り捨てた連盟幹部の無責任さ
全国のボート・カヌー競技に加盟する数十の団体への調査では、仮に海の森水上競技場が完成しても、78%が選手は戸田の練習拠点を変えないと言っています(移転賛成は3%・残りは分からない)。連盟幹部は、オリンピック代表格の選手、また調査のように加盟団体と齟齬をきたしています。競技の性質・練習拠点の観点から、他の競技とは違いボート・カヌーは“拠点”への依存性が高いのです。戸田コースの周りには、30近い有名大学・社会人それぞれ合宿所が並んでいます。2F建て・3F建てで、宿泊室・食道・艇を収納する艇庫も備えられています。造りも立派な練習宿舎が戸田にある以上、おいそれとは海の森水上競技場に“移転”できないのです。

戸田ボート場は、1940(S15)年の東京オリンピックのために建設されました。しかし戦争悪化のため、“幻の大会”(中止)になってしまいました。でも前回の1964(S39)年の東京オリンピックでは、この地でボート競技が開かれました。このように、歴史的に由緒ある競技場なのです。現在の国際基準8コースに対して6コースしかないため、真っ先に会場選定からはずされてしまいました。こんなことならオリンピック招致した時点で、拡幅工事をすべきだったと考えます。ある方は、コースの北側はマンションや住宅街なので無理でも、南側は荒川堤防まで若干余裕があるため、恒久施設8コースにできる声も聞きます(今からでは無理ですが)。オリンピックに出場した選手の思い・街の人の思い・1964年のレガシー(遺産)を無視した、連盟幹部の無責任さは許されるものではありません。

■東京オリンピック後に戸田ボート場を拡幅し国際大会招致を
こうして戸田市はボートの街として定着し、ボートのデザインの公共施設や街頭建築物が多々見られます。「1964東京オリンピック」のレガシーを、正しく受け継いできた街です。当初の東京都の基本原案だった、会場は選手村から半径8kmの“コンパクト五輪”の軽薄さが、戸田ボート場を置き去りにしてしまいました。今からでは仕方ありませんが、私が思うに海の森水上競技場建設を中止して、彩湖を仮設会場形式でオリンピックを開くべきだったのです。そして今後の国際大会の招致を目標にして、2020年以降は戸田ボート場を国際基準のコースに改修することが最良と考えます。

▽最終決定会場 追記 再見直し検討も変更せず
ボート競技  海の森水上競技場 (新設)
カヌー(スプリント)競技  海の森水上競技場 (新設)


Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボート会場・海の森水上競技場に渦巻くのは強風と波とドス黒い莫大な利権/東京五輪の危うさR2-9

2021年04月12日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.18
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編 9 <3会場見直し>
ボート会場・海の森水上競技場に渦巻くのは強風と波とドス黒い莫大な利権

G2920161027

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2016年10月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

■海の森は風力発電の風車をストップさせるほど風が強い場所
新たなる3会場見直しについて、5回に渡り独自の見解をお伝え致します。既号でボート・カヌー(スプリント)競技の会場は埼玉県戸田市の「彩湖」を、水泳・水球・シンクロ競技は都・江東区の「東京辰巳国際水泳場」(既設・増築)が相応しいと書きました。今回、バレーボールも、新横浜の「横浜アリーナ」(既設)に変更検討されていることに賛同します。今回の投稿は、その後に知り得た内容を補足(重複もあり)する形で説明致します。今回の見直しについては評価しますが、それにしても遅過ぎます。本来なら2013年の招致前にしっかり検討しておけば、何でもなかった話です。あるいはせめて2014年の舛添知事就任時に、済ませておくべきだったのです。

では最初に、「海の森水上競技場」の問題点を炙り出します。既号のように強風・波が高いことは、ボート・カヌー両競技において致命的な欠陥です。TV・新聞等で会場図を何度もご覧になっていると思いますが、図の中に風力発電の風車が描かれるほどこの場所は風が強いのです。風が強過ぎて、風車が壊れないようにプロペラ回転を止めることさえ多々あるそうです。また気象予報士の多くは、東京湾は穏やかなイメージがあっても、風を遮る地形がないため、1年中、強い風が吹くのです。特に夏場はコースの真横から吹く強風(南風)や、突如、乱気流・突風が吹きます。ボート・カヌー競技の艇は細くて長い構造なので、風や波が高いと極めてコントロールが難しいのです。現役選手は、こんな場所でレースをすることは“クレージー”と言います。都は、オリンピック後に都民に開放するとしています。しかし選手は、自分達でも漕艇が難しいのにアマチュアでは危険この上ないと言います。

■パラリンピック選手は下半身が利かないため風や波によって転覆の恐れ
ボート・カヌーのレースは、基本的に淡水で行われます。そのためボート選手によると、海の森水上競技場は海水による浮力が付いて操艇が難しいそうです。また大型旅客機が数分おきに低空を飛ぶ騒音も問題で、これらの異常な環境条件に競技の不平等が大きいのです。さらには私として大問題と考えるのは、パラリンピック関係者の指摘です。下肢障害者は下半身が利かないため、上半身だけで漕ぐ必要があります。そのため風や波の影響を受けると、とっさのコントロールができないため転覆の恐れが大と言います。パラリンピックの精神から、あってはないない会場なのです。

これほど海の森水上競技場の条件が悪いにも関わらず、IOCやボート・カヌーの国際競技連盟が海の森競技場を支持する態度に憤りを感じます。森組識委会長が、政治力を使って強引にネジ込んだのでしょう。強引に、会場を作らせようとしているのが見て取れます。アスリートファーストと言いながら、連盟自らが全く選手の声・希望を取り入れず切り捨てていることに憤りを感じます。連盟の上層部や役員は、酷いレース条件が予想されるにも関わらず、自分の面子と大会組織委員会の顔色を見てばかりです。役員の多くは元選手であったにも関わらず、“偉く”なると過去の名声維持や保身ばかりです。両競技連盟は、俺たちが東京のごく近い場所に「競技場を作ってやったんだ!」という思い上がりが先行しています。将来ある若者のためのオリンピックなのに、見苦しい限りです。

■海の森を絶対手放さないのは莫大な利権が渦巻いているから
海の森水上競技場は、当初69億円(建築物のみの費用)、招致が成功するや否や1,038億円、そして批判を食らうと491億円に。さらにはバッハIOC会長の来日や宮城県・長沼ボート場が検討されると、あっさり300億円前後まで圧縮されました。まるで、“バナナの叩き売り”のようです(何本買えるのかな・笑)。圧縮には、不埒な理由が2つあります。1つは元々の試算が甘いというか、所詮、大本は税金なのでドサクサ紛れの使い放題の体質です。2つめは、1,038億円から491億円になった時と同じように、都税への付け替えです。圧縮にもっともらしい説明を付けていますが、今回再びオリンピック予算から外して、都の建築・港湾・環境予算などに付け替えするかも知れません。

小池都知事が何と言おうと気にも止めず、都の役人は海の森水上競技場周辺の東京湾岸・臨海部の再開発に税金を注ぎ込むことに躍起なのです。数十年前から、あの辺一帯に大規模な総合的・複合的な施設やエリアにすべく進行中です。そんな折りにオリンピックが招致できたので、これ幸いに「オリンピックを食い物(便乗開発)」にしようとしたのです。恐らくドス黒い莫大な利権が、渦巻いているのでしょう。だから森組識委会長は、バッハ会長や国際競技連盟の幹部を口説き、何としても海の森水上競技場で開くことを画策したのです。そのためバッハ会長はIOC会長という立場を忘れ、異例とも言える細々した内容まで突っ込んできました。海の森ならぬ“陸の森”(組識委会長)が、仕掛けたに違いありません。現時点では300億円前後の予算でも、大会が近付くにつれて不透明で分からない形にして、再び大幅な予算になっていくと思われます。

▽最終決定会場 追記 再見直し検討も変更せず
ボート競技  海の森水上競技場 (新設)
カヌー(スプリント)競技  海の森水上競技場 (新設)
水泳競技  アクアティクスセンター (新設)


Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京オリンピックは運営費だけでも当初の6倍・何と2兆円規模に/東京五輪の危うさR2-8

2021年04月11日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.17
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編 8
東京オリンピックは運営費だけでも当初の6倍・何と2兆円規模に

G2820160311

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2016年3月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

東京オリンピックの運営費は、当初見込み3,013億円から、何と6倍の1.8兆円、いや2兆円台の規模に膨れ上がることが判明しました。運営費には、国が建てる新国立競技場、東京都が建設する新設会場の費用は含まれていません。飽くまでも、大会を進める費用です。金額膨張に「やはり」と言いたいのは、当シリーズ投稿早々に私が指摘したことです。私の見極めが凄いということではなく、長年、各国のオリンピック運営費や建築費用のいい加減さを見てきたからです。この予算や会場建設と別に、鉄道やビル、その他のインフラを含めると10兆円を越すと言われています。これだから「オリンピック招致」は、選手や国民そっちのけで、政治家・経済人にはたまらない魅力なのです。

運営費の内訳を見てみると、有明体操競技場や自転車競技などの仮設会場建設に3,000億円、既存会場に支払われる会場施設賃貸料が2,700億円、選手役員輸送費1,800億円、セキュリティー費2,000億円、その他8,500億円です。その他8,500億円の詳細は、国民には明らかにされていません。一方、広告・スポンサー料などの収入は4,500億円に留まり、差し引き1兆3500億円は国と都の税金(言わば私達の税金)で補てんされることになるのです。当初の6倍になった理由は、東日本大震災復興工事の影響で資材や人件費が高騰しているからとしています。そんな訳ないでしょ!いくら人件費や資材が高騰するとしても、6倍にはなりません。

アップの理由は他にあり、人件費や資材が高騰したせいにしているだけです。スポーツ評論家は、そもそも当初予算そのものが真正直なものではなかったと指摘します。つまりIOCや国民を理解させるために、全体額を小さくさせた予算だったのです。入れるもの(必要な項目)を入れていない予算案、意図的に圧縮させた金額にしたのです。既号の通りで役人が公共工事を行う際は、最初は意図的に少ない予算で承認させます。工事が始まれば止めることはできないので、値上げの理由を並べて、次々と追加予算加え続けさせるのです。今回の一連の費用も全く同じ構図で、当初から2兆円規模になることを分かっていながら、3年後の今に修正した筋書き通りの結果です。

当初は会場建設と運営費全体で、7,340億円としていました。だから国民は、オリンピック招致を認めたのです(私はこれでも税金の無駄遣いと思っていましたが)。しかし最初から新国立競技場・新設会場建設費、そして1.8兆円の運営費を含め、合計3兆円掛かりますと言われたら、果たして国民が招致に賛成したかは疑問です。国も都も組識委員会も詐欺行為であり、国民を騙していたのです。私がもっと懸念することは、果たして最終的にトータル3兆円(そのほとんどが国民・都民の税負担)で済むだろうか?ということです。これからも、ドサクサ紛れの追加工事が予定されるでしょう!

ギリシャの経済危機は、2004年・アテネ大会の重い財政負担が引き金になったと指摘されています。日本も前回1964年の大会は、会場建設が終わった大会前年頃から不況が始まりました。現在1,000兆円以上ある負債はオリンピック不況がきっかけで、その後、半世紀以上も赤字国債を発行し続けてきたからです(安易に発行する癖が付いてしまった)。なお現在の会場建設は2019年には全て完了し、それ以降、同じような大きな構造不況が起こると言われています。若い方は東京オリンピックを喜んでいないで、この負債は全てあなた方が将来に渡り支払い続ける事実を知っておきましょう。

Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

無駄の象徴!オリンピック会場・アクアティクスセンターと海の森水上競技場/東京五輪の危うさR2-7

2021年04月11日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.16
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編 7
無駄の象徴!オリンピック会場・アクアティクスセンターと海の森水上競技場

Wjpn19620623_02オリンピック募金切手のご案内・第2次(水球) 1962年発行

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2015年12月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

2015年も年末、やっと東京オリンピックの全会場が最終決定されました。当初のコンセプトでは、80%以上が中央区・晴海の選手村から8km圏内とされていました。しかし決まってみれば、28競技・37会場のうち、全く正反対の85%が「8km圏外」でした。極めて、当初案が杜撰だったかが分かります。最後まで難航した自転車競技(トラック、マウンテンバイク)は、有明ベロドローム(仮設・江東区)の予定から、既設・伊豆ベロドローム(静岡県・伊豆市)に変更されました。サッカー決勝は新国立競技場ですが、予選会場は全国各地です。

IOCにはできるだけ既設会場を使うことを約束しても、巨額の新設会場建設が目立ちます。無駄遣いの典型は、水泳・シンクロ・飛込競技が行われる「アクアティクスセンター」(新設・江東区)の683億円です(初期段階)。客席2万席、8レーンプールが2か所も設置されます。オリンピック以外に、そんな客が集まるのでしょうか?すぐ隣りには、日本選手権や国際試合が行われる既存の「東京辰巳国際水泳場」があるのです。既存会場を客席増加する改修より、新設のほうが楽との理由から新設されます。本当に、無駄です。新設する以上は大会後の使用を考え、同じ場所に2つの競技場(計3プール)は要らず、都内別々の場所に作ったほうが一般都民の利用が便利です。

もう1つの無駄は、ボート・カヌー(スプリント)会場の「海の森水上競技場」(新設・東京湾中央防波堤) 491億円です。当初の69億円が⇒1,038億円⇒491億円に。こんなバカな変更は、おかしいでしょ。そのカラクリは、491億円は会場建設費だけなのです。1,038億円に世間から批判を食らい、都は周辺設備や橋の撤去費用その他を、オリンピック予算ではなく都環境局の事業に移し替えたのです。つまり実質的には、1,000億円以上を要します。さらには埋立地の液状化対策など、今後も数百億円・1,000億円台の軟弱地盤の改良工事・追加工事もある得る事態です。

競技環境が良く予算も遥かに少なくて済み、ボート関係者が懇願する埼玉県「彩湖」会場に、都は全く眼を向けません。なぜならオリンピック予算名目で、東京湾中央防波堤地域(実質はゴミ処理場)を開発できるからです。しかしボート競技を海水で実施するのは極めて稀で、選手は塩水による僅かな浮力でもコントロールを要すると言います。ただでさえ横風が強く(普段でも風が強く、その証拠に、近くに風力発電施設があるほど)、さらには数分おきに羽田に着陸する旅客機が超低空で轟音を響かせる場所なのです。度々のレース中断や順延が予想されます。そもそもゴミ最終処分場のすぐ近くで競技をするなんて失礼なことで、全く選手のことを「思っ・て・なし」。

武蔵野の森総合スポーツ施設(調布市)の整備に351億円、有明テニスの森(江東区)の改修に144億円、バレーボールとして有明アリーナ(江東区・新設)404億円を予定しています。これらの予算額は現在時点のもので、今後、さらなる高騰が予想されます。関係者は、ほとんどの建設が2018~19年ぐらいに重なるため、建材費・人件費の大幅アップなど、到底、現在予算の数十%増しや倍額になる恐れがあると推定しています。そして一斉に工事が完了する2019年から、極端な構造不況がやってきます。東京オリンピックって、やはり選手や国民のための開催じゃないですね!

▽最終決定会場 追記 再見直し検討も変更せず
水泳競技  アクアティクスセンター (新設)
ボート競技  海の森水上競技場 (新設)
カヌー(スプリント)競技  海の森水上競技場 (新設)


Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伝統ある駒沢オリンピック公園を会場に有効活用しないなんて馬鹿げている/東京五輪の危うさR2-6

2021年04月11日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.15
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編 6
伝統ある駒沢オリンピック公園を会場に有効活用しないなんて馬鹿げている

Jpn19641010_04 東京オリンピック大会記念切手のご案内・駒沢体育館 1964年発行

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2015年3月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

選手村から8km圏内がコンセプトだったので、わずか2kmオーバー(選手村から約10km)の世田谷・目黒両区にまたがる、伝統ある駒沢オリンピック公園が外されてしまったのです。これほど立派なスポーツ施設が揃っているのに使わないとは、何と馬鹿な選択をしたものです。一方、近代五種競技会場の調布市「武蔵野の森総合スポーツ施設」は、バドミントン、また7人制ラグビー(一部)も行われることになったようです。

駒沢オリンピック公園と言えば、ご年配の方には忘れがたい会場です。1964年の東京大会では、“東洋の魔女”と言われた女子バレーボールが当時のソ連に勝利し、金メダルを獲得した会場です。TV視聴率が何と66.8%、観客やTVの前の人々を釘付けにしました。また男子レスリングが、金メダル続出の場所でもありました。東京は、過去に3度オリンピックの開催が決定しました。最初の“幻の東京五輪”1940年大会は、日中戦争の悪化から返上したのです。その時のメイン会場が、駒沢でした。

同公園は、五重の塔を連想させるシンボルタワーが有名です。41万㎡もの広大な、緑溢れるスポーツ公園です。今回、こんな絶好の場所を会場にしなかったこと自体が、“新規会場の建設ありき”の証拠です。東京湾沿いに無理やり作ろうとした都、スポーツが何たるものかを知らない役人の論理です。駒沢公園は、前回の東京大会後も施設の改修を行い、市民のスポーツや憩いの場が定着し、総合スポーツ場所を色濃くしています。体育館や屋内施設の利用率は90%を越え、毎年100~120万人の利用があるそうです。

IOCは、既存施設の利用やオリンピック後も使用できる会場作りを求めています。たった2週間だけの“お祭り期間”だけではなく、その後も長期に渡り、市民誰でも使える会場・場所を作ってこそスポーツ振興が図れるものです。事実上、オリンピックにしか使わない会場に、数百億円を掛けるなど狂気の沙汰です。既に8km圏内のコンセプトは消滅したのだから、各競技の会場を1から見直して、新規に建設するより立派な駒沢オリンピック公園という既存施設の利用を行うべきです。

▽最終決定会場 追記
近代五種競技  東京スタジアム (既設) 武蔵野の森公園 (新設)

Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ホッケーは駒沢公園で!大井グランドなど都民のスポーツの場を取り壊すな/東京五輪の危うさR2-5

2021年04月10日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.14
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編 5
ホッケーは駒沢公園で!大井グランドなど都民のスポーツの場を取り壊すな

Wjpn19631111_03オリンピック募金切手のご案内・第5次(ホッケー) 1963年発行

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2015年2月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

ホッケー競技のために、都民の憩いの場・スポーツの場である大井ふ頭中央海浜公園(品川区)のグランドを潰すことが判明しました。既存の野球場の野球場6面を、全てなくす予定です。従来から人気があるグランドで、使用は抽選で行われます。特に休日の競争率は、何と50倍以上だそうです。代替地の用意もなく、そのままグランドを廃止する無謀な計画です。他の競技においても、相応しい場所が他にいくつもあるのに選手村から8kmにこだわるため、こういう馬鹿な選定をするのです。オリンピックを楽しみにする青少年やスポーツを愛する人達への裏切り行為です。

もう1つ夢の島公園(江東区)も、当初は馬術競技のために野球場12面や陸上競技場・他施設を取り壊す予定でした。しかし世田谷区の馬事公苑を使用することになり、賢明な変更だと思います。ここも年間利用率は99%を越え、35万人の都民が利用しています。また、多くの小中学校の運動会(校庭が狭いため)にも使われています。辛うじて変更されましたが、こんなに人気がある場所をいとも簡単に潰そうとする考え方が理解できません。オリンピックの大義の下に、大勢の都民がスポーツを楽しむ施設を次々に潰しているのです。

東京都の人口当たりの多目的広場数は、全国平均の1/6また体育館も1/3しかなく、いずれも都道府県では最下位です。当時の猪瀬都知事は例の招致決定のIOC委員会で、「スポーツの裾野を広げてこそ、オリンピックを東京で開く意味がある」と放ったそうです。しかし貴重な都の公園を次々に潰していく計画に、反対派は「都民からスポーツや自然に親しむ場を奪う本末転倒な行為」と猛反発しています。誰のための、何のための東京オリンピックか、甚だ疑問に思います。こうした会場設定からも、国政や都政と同じように肝心な国民・都民を無視することが透けて見えてきます。

世田谷区の馬事公苑は立派な施設を持ち、歴史もあり馬術競技のノウハウを持っています。前回、1964年大会の馬術競技は、ここで開催されました。そのまま既存設備が使用でき、今回もここで開くことでさらなる施設が充実できます。ホッケー競技も無理やり大井に競技場を作らなくても、駒沢オリンピック公園を整備すれば、十分、ホッケーができるそうです。前回大会は、同公園で行われました。8km圏内のコンセプトを放棄すれば、都内・近県には、あらゆる競技において素晴らしい既存競技場があるのです。馬鹿な建設・新設は、やめましょう。

新しいIOC見解は、必ずしも招致都市にこだわらないことを打ち出しています。関東圏に限らず、関西・東北まで広げ既存の会場を決めたらと考えます。そうすれば都民・近県だけでなく、日本の多くの方がオリンピックを“体験”できます。現在の会場状態では、オリンピックが終わっても、施設の維持管理費用に延々と多額の税金が注ぎ込まれます。また今回紹介した会場以外にも、大会が終わればまた元の状況に戻すために税金が使われます。こんな会場に莫大な費用を掛けるより、青少年のスポーツ向上のために使うべきです。そんなオリンピックにしたいですね。

▽最終決定会場 追記
ホッケー競技  大井ホッケー競技場 (新設)
馬術競技  馬事公苑 (既設) 海の森クロスカントリー (仮設)


Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボート・カヌー会場はレース環境が良い埼玉・戸田市の「彩湖」が相応しい/東京五輪の危うさR2-4

2021年04月10日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.13
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編 4
ボート・カヌー会場はレース環境が良い埼玉・戸田市の「彩湖」が相応しい

Wjpn19621010_02オリンピック募金切手のご案内・第3次(ボート) 1962年発行

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2015年2月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

東京オリンピックのボートとカヌー(スプリント)競技の会場は、東京湾にある東京23区のごみを埋める中央防波堤埋立地の隙間、幅約200mの運河を改造した「海の森水上競技場」の予定です。当初計画69億円であったにも関わらず、詳細試算は1,038億円、そして世間から叩かれ491億円にコロコロ変わる曰く付きの会場です。どんな計画でも、当初の15倍、修正でも7倍にもなることは皆無で、いかに杜撰・いい加減さで呆れます。都は莫大な費用が掛かる地盤改良費用などを隠しており、最終的には491億円を大幅に越える見込みです。

一部のボート競技関係者が自主的に東京湾の会場予定地の調査を行ったところ、好天でも波が立ち、不規則な海風が吹く悪条件だったそうです。近くに風力発電の風車が設置されているぐらい、風が強い場所を証明しています。両岸に切り立つ高さ2mのコンクリート護岸は、風やボートから発生する波が反射するのでそのままでは使えません。また羽田空港を離発着する旅客機が、2、3分置きに轟音を鳴り響かせて頭上を低空で通過する場所なのです。こういう場所でボート競技ができると思っていることがおかしい、憤りを越えて呆れ顔だったと報じていました。

専門家は、東京湾上なので、風除け・波除け対策の他に、潮流を遮断する工事、水面の調整、赤潮対策、海水(塩水)も問題で、運河の両端に水門を設置して海流と波の影響をなくす対策をせねばなりません。ボート競技の特質上、コースだけを見ても2,000mの越える両岸の工事が待っているのです。さらには、コース周辺に会場施設がいるため地盤改良工事も必要です。491億円といっても、到底、こんなものでは足りないとしています。そこまでして作る意味、大会後の利用も全く見込めないまま、莫大な費用を掛けて作るのでしょうか?

それよりも晴海の選手村から約20kmの距離にある、埼玉・戸田市にある「彩湖」が注目されています。前回大会でボート競技会場となった、戸田ボートコースに隣接しています。戸田ボートコースは、8コース必要な現在の国際基準に合致しない(現在6コース)ため、彩湖が期待されているのです。荒川の調節池で、人工池ながら全長8.1kmもあり、この一帯が陸上・野球・ソフト・サッカー・テニス、ハーフマラソンの他、桜見物など緑豊かな広範なエリアを持つ公園なのです。ここなら淡水で流水はなく風も弱いこと、改修工事も軽微なことから“うってつけ”の評価です。

莫大な建設予算~“建設ありき”の東京湾「海の森水上競技場」は、撤回すべきです。さらに投稿者としては、葛西臨海公園の隣で行うカヌー・スラローム施設(前号参照)もここに設置すれば、極めて相乗効果や今後の利用価値が高まります。既に都は、会場が選手村から近いコンパクトさから、財政のコンパクトさに修正しています。東京の郊外や東京周辺には、立派な既存施設が沢山あります。一時の祭りに大金を掛けるのではなく、“オリンピック後”を考えた会場選定・施設作りが求められます。

▽最終決定会場 追記 再見直し検討も変更せず
ボート競技  海の森水上競技場 (新設)
カヌー(スプリント)競技  海の森水上競技場 (新設)


Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

五輪カヌー競技の会場計画で野鳥の楽園・葛西臨海公園の1/3が潰され掛かった/東京五輪の危うさR2-3

2021年04月10日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.12
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編 3
五輪カヌー競技の会場計画で野鳥の楽園・葛西臨海公園の1/3が潰され掛かった

Wjpn19640623_01オリンピック募金切手のご案内・第6次(カヌー) 1964年発行

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2015年2月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

8km圏内に無理やり東京オリンピック会場を設置することから、当初の計画では自然の宝庫・野鳥の楽園である葛西臨海公園の1/3が無惨に潰され、カヌー(スラローム)競技会場にする予定でした。しかし生態系を崩し美観も相応しくないため、日本野鳥の会や多くの方の建設反対活動が実を結び、何とか葛西臨海公園・西隣の都下水処理施設の一部に設置することに軌道修正したようです。そもそも野鳥の楽園・葛西臨海公園の多くを潰して、人工的なカヌー競技を行うなど狂気の沙汰でした。

葛西臨海公園は東京ドーム17個分の敷地に、200種以上の野鳥を確認、スズガモが6万羽も飛来します。樹木も11万本も生い茂る、海と林・湿地が連続する多様な生態系が知られ、年間300万人が訪れる場所です。“自然”と申し上げましたが、元々は1970年代に東京都が900億円以上を掛けて海岸を埋め立てたものです。当時は高度成長期で沿岸は汚染が広がり、東京の海を蘇らせる目的で40年を掛けた結果、多くの野鳥や昆虫、樹木が共存するようになったのです。

スラローム種目は、本来、激流の川の中で旗門を通過する競技です。しかし人工的な300mのスラロームを作り、毎秒13トンもの水流を流すのです。簡単に言えば、豊島園の流れるプールの“超・激流版”です。それだけではなく、循環施設や巨大な貯水池が必要な異様コンクリート施設で、15,000人収容の観客席も作る計画です。そのため、使用電力の異常さも問題です。当初計画が変更されたとはいえ、自然溢れる公園のすぐ隣に建設することは、全く自然の大切さを分かっていません。

都はオリンピック後も常設し、ラフティングなどXゲームのような施設を考えています。一方、以前から野鳥の会や自然を保存しようとする人達によって、葛西臨海公園を国際的に重要な湿地を守るための「ラムサール条約」に登録する動きが強まっていました(人工の湿地でもOK)。にも関わらず、隣に作るのだから問題ないとする都は、極めてセンスがありません。実に、自然・美的感覚に乏しいことでしょう。こんな所にオリンピック会場・レジャー施設を作れば、世界から笑い者にされるだけです。

葛西臨海公園の隣の案も、白紙にすべきです。次号で説明しますが、ボート競技会場、東京湾の「海の森水上競技場」でも莫大な建設予算が見込まれ、高波・強風などの競技条件が悪く頓挫しています。そこで、埼玉・戸田市の「彩湖」の会場案が浮上しています。近辺は広い敷地の総合運動公園があり、ここでボート・カヌー(スプリント)競技を行い、スラローム施設も隣接すれば極めて相乗効果や今後の利用価値が高まります。オリンピック後を考えた、会場選定・施設作りが求められます。

▽最終決定会場 追記
カヌー(スラローム)競技  葛西臨海公園・近隣 (新設)

Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東京オリンピック競技場の建設費が高騰し多数の会場を見直すはめに/東京五輪の危うさR2-2

2021年04月09日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.11
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編 2
東京オリンピック競技場の建設費が高騰し多数の会場を見直すはめに

Wjpn19621010_01オリンピック募金切手のご案内・第3次(バスケットボール) 1962年発行

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2015年1月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

ここからは、東京オリンピック会場全体の見直しについて、今回は全体、次回以降は個々の会場の問題点を挙げます。投稿者が前から指摘してきた通り、建設費などの高騰から会場を見直しせざるを得なくなりました。当初建設費1,538億円(新国立競技場除く)から3倍の4,584億円までに膨らみ、やむなく修正案が出されました。選手村から8km以内の会場を売り物にしてきましたが、「距離がコンパクトではなく財政規模をコンパクトにする」と、慌てて軌道修正しました。

バスケットボール・バドミントンは江東区の「夢の島ユースプラザA・B」の新設に364億円を予定していましたが、既存の調布市やさいたまスーパーアリーナに変更。水球も江東区に「ウォーターポロアリーナ」76億円を新設する予定も、目と鼻の先にある辰巳国際水泳場に変更。ボート・カヌースプリントは、会場は変わらず東京湾の中央防波堤「海の森水上公園」ですが、当初予算1038億円を491億円に圧縮。しかし中央防波堤は、かなり問題があるため後号で説明します。

すぐ側に同様の施設があるにも関わらず新設、あるいは中央防波堤に491億円も掛けてボート競技を行うなど、“ハコモノ建設ありき”がミエミエです。オリンピックが終われば、使われないでしょう。前回、東京大会のボートは埼玉県・戸田市で行われました。現時点では競技基準に合わないそうですが、東京湾に大金を掛けるなら遥かに少ない予算で、戸田市・彩湖でできます(後号で説明)。投稿者はいつも言いますが、東京オリンピックは、選手のためでなく建設屋のために行われるのです。

あまり表沙汰になっていませんが、会場を中央区の選手村から8km以内としたのは、東京湾臨海部(ベイエリア)の大型開発をしたい東京都の思惑があってのことです。既に臨海部の開発(五輪関係を除く)に3,000億円が投じられ、企業誘致に5億円、フジテレビ前のイルミネーションに3億円の税金が使われました。37会場のうち、当初計画では20か所がベイエリアでした。オリンピックが終われば、選手村を始め開発された会場周辺を安く民間に売り渡す計画も見え隠れします。

都が会場変更を判断する以前に、IOCから既存施設を使うよう指示されていたことです。IOCは規模の拡大を懸念することから、今後は1つの都市だけでなく広範囲な会場使用を目指しています。バスケットボールの一部日程を、大阪で開いたらとIOCから逆提案される始末です。都は今回の見直しで、2,000億円を圧縮したとしています。しかし東日本大震災の復興工事を投げ捨てて、東京オリンピック関連の工事ばかりを狙う建設業界に足下を見られ、ますます費用(税金)は増大するでしょう。

▽最終決定会場 追記
バスケットボール競技  さいたまスーパーアリーナ (既設)
バドミントン競技  武蔵野の森公園 (新設)
水球競技  東京辰巳国際水泳場 (既設)


Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

五輪選手村から半径8km以内の競技場がウリでも5競技は遠い朝霞・川越/東京五輪の危うさR2-1

2021年04月09日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.10
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編 1
五輪選手村から半径8km以内の競技場がウリでも5競技は遠い朝霞・川越

138600 Wjpn19630623_01
オリンピック募金切手のご案内・第4次(バレーボール) 1963年発行

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2014年10月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

ここからは、新国立競技場など競技会場の問題点を指摘して参ります。オリンピック招致は、晴海の選手村から半径8km以内の競技場がウリで開催が決定しました。しかし28競技中、圏内に入る会場は8割であり、5競技は遠方の競技場で行われます。近代五種は調布市、射撃は朝霞市・新座市、ゴルフは川越市です。サッカーは東北復興も兼ねるとして、札幌D・宮城S・埼玉S・横浜競技場でも行われます。これでは過去のオリンピック大会と、さして変わりません。そもそも、コンパクトさは全くのまやかしです。

2013年、招致の際のTV報道ではあまり流されませんでしたが、招致フレーズは例の「お・も・て・な・し」の他に、「heritage」(ヘリティッジまたはヘリテージ)=「レガシー」~文化的遺産の継承だったのです。つまり、最大限、既存の施設を使用することを約束していたのです。しかし都内の既存競技場は、国立競技場・東京体育館・武道館、程度です。メインの国立競技場に至っては、建て替えられます(次号で説明)。江東区など東京ベイゾーン(臨海部)には、17施設(13競技)も新設・仮設(招致当時)されます。

日本は、IOC委員に原発汚染水漏れを防ぐと欺いた他に、ここでもウソを付きました。既存施設の利用どころか、大多数の競技場が建て替えられます。そもそも最初から、既存使用など考えてなかったのです。会場近くに同じような施設があるのに新築する、オリンピック時しか使われないことが分かっていても、数百億円を掛けて新築するなどバカげたことが進み始めました。さすがに東京都は慌て、最近になって半径8kmはこだわらず、埼玉・千葉などの既存施設に変更するなどの修正に必至です。

招致プレゼンがウソ偽りの裏側ばかりだったことが明らかになり、「表(おもて)がない」~「お・も・て・な・し」と揶揄されています。予算は施設建設に4000億円、大会運営に3000億円です。世の中だいたい公表される予算は、最初から無理な圧縮がされます。道路・ダム工事でも、終われば当初の何倍という事例ばかりです。完成時には、施設・運営費は平気で2兆円以上を要したと発表するかも知れません。必ず、都民や国民にツケ(税金)が回ってくるのは間違いのないことです。

今後も新国立競技場や新規会場の問題点、税金の無駄、環境破壊などについて説明を続けます。

資料・実施28競技/▽陸上競技 ▽サッカー ▽ホッケー ▽7人制ラグビー ▽テニス ▽ゴルフ ▽近代五種 ▽馬術 ▽射撃 ▽アーチェリー ▽自転車 ▽トライアスロン ▽ボート ▽カヌー ▽セーリング ▽水泳(競泳・飛び込み・水球・シンクロ・※OWS) ▽体操(体操・新体操・トランポリン) ▽重量挙げ ▽レスリング ▽ボクシング ▽柔道 ▽フェンシング ▽テコンドー ▽バドミントン ▽バレーボール(正規バレー・ビーチバレー) ▽バスケットボール ▽ハンドボール ▽卓球

※OWS/オープン・ウォーター・スイミング~日本では水泳マラソンと呼び、10kmを2H程度で泳ぐ遠泳です。トライアスロン競技ではなく、水泳種目の1つです。因みにトライアスロン・OWSは、お台場海浜公園で実施されるため水質が懸念されます。

Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安倍首相は改憲発言・共謀罪・アベマリオなど最悪のオリンピック政治利用/東京五輪の危うさR1-9

2021年04月03日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.9
ROUND1 東京オリンピックまやかしの開催編9
安倍首相は改憲発言・共謀罪・アベマリオなど最悪のオリンピック政治利用

Olympic09

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2017年6月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

■世界へは「東京は安全な都市、国内にはテロ法がないと五輪は開けない」の二枚舌
安倍首相の東京オリンピックを口実にした、憲法9条の改憲発言やテロ等準備罪(共謀罪)の強行など、ゴリ押しは酷いものです。最悪のオリンピックの政治利用と言えます。「東京オリンピックが開催される2020年を、日本が新しく生まれ変わる大きなきっかけにすべき。新しい憲法が施行される年にしたい」と表明しました。さらには実質の共謀罪に対しても、「この法律が成立しないとオリンピックができない」と言い放ちました。オリンピックと全く性格が異なるものを結びつけ、政治的な思惑を遂行しようとする姿は、オリンピックの政治利用を通り越し、“悪用・乱用”に他なりません。肝心なことは、法律の名称が「テロ等準備罪」でもテロそのものに関する項目はなく、中身は私達のプライバシーや自由を束縛する共謀罪そのものなのです。2013年のIOC総会・招致のプレゼンで、安倍首相は「東京は今も2020年も世界有数の安全な都市」(概略)と言って勝ち取りました。世界には「いつでも安全」、国内では「法律がないとテロが防げない」と正反対の二枚舌は許されません。

リオ大会閉会式の次開催都市PRのセレモニーに、スーパーマリオに扮した安倍首相(アベマリオ)が現れました。北京大会ではベッカム、ロンドンではペレと、アスリートが受け持つのが恒例です。しかし日本の名だたる選手達を差し置いて安倍首相の露骨な登場に、国内外から批判を食らいました。次項で詳しく説明しますが、本来ならこの行為はオリンピックの政治利用、あるいは五輪憲章違反なのです。“いつの時代も為政者は最大限にオリンピックを政治利用する”(前号参照)とは言え、オリンピックに向けて改憲など一連のあからさまな意思表示は、1936年ベルリン大会のナチス・ドイツ政権ヒトラー国家元首に近いと指摘する専門家もいます。ヒトラーのオリンピック利用の魂胆は、相当なものでした。当時、超ど級の10万人のスタジアム建設。初めて実施された聖火リレーのコースになった東欧各国の道路を、事前に綿密な調査を行ったのです。ご存じの方も多いように、大規模なリレーは東欧侵攻の情報入手のためとも言われています。ベルリン大会は「ヒトラーのための五輪」と言われ、東京大会も「安倍首相の私物化」そのものです。

■安倍首相の発言は開催国としてオリンピック憲章の順守義務に違反する
オリンピック憲章には、『スポーツと選手を政治的または商業的に不適切に利用することに反対する』とあります。開会式で元首が開会を宣言する文言さえ、あらかじめ定めています。大会期間中に、政府・政治家が競技会場で演説することを認めない規定も設けています。勝手に、政治的な発言をさせないためです。IOCは、オリンピックの政治利用を許さない強い意志を憲章に盛り込んでいるのです。つまり安倍首相の一連の発言は、政治利用に留まらず、「開催国の首相として、オリンピック憲章の“順守義務”にも抵触する行為」なのです。本来ならスポーツ界やJOC(日本オリンピック委員会)から、安倍首相の言動に対し抗議があって然るべきです。しかし大会組織委員会の森会長は元首相なので、“神の国発言”など安倍首相に勝るとも劣らない右翼思想の持主から、批判どころか賛同しているのです。招致時からオリンピック精神はなく、単なる安倍首相の権力拡大・自民党の支持率アップのためだけに東京大会が扱われてきました。新聞社も大会オフィシャルパートナー(スポンサー)になってからは、メディアとして何ら批判しない無能・礼賛組織に成り果ててしまいました。

東京オリンピックの“最大の不幸”は、安倍首相も森会長も、崇高なオリンピック憲章・オリンピックの理念を全く持ち合わせていないことです。ただただ、権力拡大や経済効果ばかりしか期待していないのでしょう。だから現在に至っても、東京都・大会組織委員会・政府がまとまらず、いがみ合うばかりです。理念などは、理想にしか過ぎないと言う方もいます。しかし安倍首相等に、“五輪精神”に一歩でも近づける信念があれば、一連の言動を起こせる訳がないのです。日本は平和憲法9条に支えられ、かつ戦争をしないと誓った国民性からみて、稀にみるオリンピック理念に相応しい「平和の祭典」を実現するベースがあります。これらの豊かなメッセージを世界に発信するのが、東京大会の役割です。しかしながら五輪の旗を錦の御旗にし、共謀罪で国民の口を封じ9条を改憲し戦争への道を作る逆の道を進む、そんな連中に牛耳られている以上、大会の成功はおぼつかないでしょう。またこれからは、息苦しく、きな臭い世の中になってしまうのでしょうか?

Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いつの時代も為政者は最大限にオリンピックを政治利用する(街場の五輪論から)/東京五輪の危うさR1-8

2021年04月03日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.8
ROUND1 東京オリンピックまやかしの開催編8
いつの時代も為政者は最大限にオリンピックを政治利用する(街場の五輪論から)

Wjpn19611011_03オリンピック募金切手のご案内・第1次(レスリング) 1961年発行

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2015年8月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

たまたま東京オリンピック関係の本を読んでいたら、「街場の五輪論」共著:内田樹(たつる)・小田嶋隆・平川克美、に巡り合いました。あまりにも投稿者と同じ考え方であったので、何だかくすぐったい気持ちで、あっと言う間に読み終えた次第です。印象深いところを、多面的にご紹介します。2013年の招致決定時点では、メディアを含め日本中が喜んでいました。しかしその後冷静に考えれば、予算・開催の意義、その他の点で多々問題があることが、段々と国民に分かってきたようです。皆様も、下記の内容に共感することが多いのではないでしょうか? 共著者の主張を、ピックアップします。

『オリンピックの代表選手は、異口同音に「オリンピックは特別」と言う。特別であるからこそ、一国の総理大臣がわざわざ招致のプレゼンテーションで訴える。世界陸上やグラチャンバレーの招致では、工作に行かないだろう。東京招致のプレゼンでは、総理・元総理のオンパレード。総理や(元)都知事などの猫なで声に作り笑い、いかにも作り物と分かる身振り手振りの大きさ。そのへつらう姿に、国民として情けないどころか、腹立たしくなった。』

『単なるスポーツ大会の呼び込みなのに、なぜ政治家がそこまでやるのか?それは実に簡単な話で、オリンピックは国威発揚の場所であり、過剰な商業的取引の場所だからだ。開催国による政治的プロパガンダができ、利権ができ、政権与党の強固な支持率確保ができる。国民的熱狂は、求心力を最大化したい為政者にとって、喉から手が出るほど欲しいものだ。若い方と違い年嵩を増すと、そうした背景がいとも簡単に透けて見えてくる。単純に、技を競う大会には思えない。』

『「為政者の己のため」にオリンピックを開催した典型的な例は、ヒットラーの世界的野望から開かれた1936年・ベルリン大会、そして次の大会は日本初となる予定だった1940年・紀元二千六百年記念大会(戦争で中止)。東京が開催されていたら、どちらも極めて政治利用された大会だったろう。最近でも、2008年の北京大会。中国の世界へのお披露目の場とされ、プンプンと政治臭がする大会だった。どの国の為政者でも、意図的にオリンピックを政治利用するのは当たり前だ。』

『もう発展途上国のようなお祭り騒ぎではなく、成熟国・日本として、日本らしい落ち着いた大会を目指し、今後の大会のモデルになってもらいたい。新しい競技場も要らない、使えるものは補修し、派手なセレモニーも要らない。まあ~そんな見識があれば、そもそもオリンピックなんて呼ばないだろうな… 私達の言い分は負け犬の遠吠えであっても、無駄骨する意義あり。国民の中には、そう思う方が少なからずいるはずだ。』

ここからは、投稿者の文章です。私も、オリンピック精神やアスリートファーストから遠く離れてしまっていると思います。またオリンピックを利用した国家権力の誇示、どさくさ紛れの無駄な経済投資も酷いものです。競技場を始め経済インフラを含めたら、数兆円いや10兆円規模でしょう。1つのオリンピックにそんなお金を掛けるより、1桁少なくても、将来に向けた長期・広範囲な選手強化や底辺の拡大、国民全体へのスポーツ振興や健康維持に充てるべきです。そうすれば、日本国民は十分に北欧並みの“スポーツと運動を楽しむ国”になり得ます。今からでも、賢い選択をして欲しいものです。

Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2度目の東京オリンピックより初めて開催を心待ちする都市を優先すべきだった/東京五輪の危うさR1-7

2021年04月03日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.7
ROUND1 東京オリンピックまやかしの開催編7
2度目の東京オリンピックより初めて開催を心待ちする都市を優先すべきだった

G17olm
自宅に保存されている1964年当時の新聞からスクラップブックから。当時は閉会式
も選手は国別に行進することになっていた。注目は、写真左の国名プラカードを持つ
防衛大生。ハプニングでも、防衛大生は全員、決められた通り整然と行進した。


ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2014年7月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

アテネ・ロンドン・パリは複数回オリンピックを開催していますが、投稿者として2020年はイスタンブール(トルコ)を推していました。まあ東京に決まっても、“♪うらまないのがルール”です?イスラム圏初はともかく、何といっても「25歳以下の若者が50%を越えているトルコ」での開催こそが、将来を担う青少年のためになるからです。開催意義が、一番生かされる国と考えます。若い国民がいる国こそ、オリンピックをプレゼントしたいものです。近隣諸国の政情不安もあることから、トルコを開催都市に選びにくかったようです。近い将来、ぜひ開催を勝ち取って欲しいと考えます。
追記2019.4/現在のトルコは、かなり政情悪化してしまいました。もしイスタンブールに決まっていたら、かなり平和な取り組みが進んでいたと察します。それこそオリンピックは、平和のシンボルなのですから。いつか、イスタンブールで開かれることを望んでいます。

ところでトルコが親日なのは、トルコ軍艦・エルトゥールル号難破事故がきっかけです。1890(M23)、同艦が台風に巻込まれ和歌山県沖で座礁・遭難し、500人を越える犠牲者が出ました。当時、串本町の住民が総出で救助・介抱したのです。さらに生存者69名を、日本海軍がイスタンブールまで送り届けたことです。トルコ国民は驚愕・感謝しその状況が、つい最近まで長い間、教科書に載っていたそうです。もう1つが、トルコの仇敵・ロシアを、日本が日本海海戦でバルチック艦隊を撃破したことです。そうしたことから100年以上経っても、かなり親日家が多いのです。

ここからは、余談です。前回の東京大会は、ご存じのように1964年10月10日に開会式が行われました。この日に決定した理由が“晴れの特異日”であり、11月3日と同様になぜか10日は過去に雨が降る日が極端に少なかったからです。「世界中の青空を持ってきたような…」TV中継のアナウンスのように、見事な“五輪晴れ”でした。大会後は体育の日になりましたが、その体育の日も10月の第2月曜に移り主旨が変質してしまいました。

さらに話は飛び、「閉会式」は開会式と打って変わり、国の選手団の壁を取り除き和気あいあいで行進します。あれは前回の東京オリンピックの失敗が、始まりでした(写真と補足文参照)。当時は閉会式も国ごとに行儀よく行進していたのですが、選手達が式が始まる前から競技場外で盛り上がり、そのまま会場になだれ込んでしまったのです。それが今や、“平和の象徴”シーンとなり定着しました。これも、前回東京大会の置き土産です。

Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

テロリストが本気で東京オリンピック阻止に動けば大会開催は吹っ飛ぶ/東京五輪の危うさR1-6

2021年04月02日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.6
ROUND1 東京オリンピックまやかしの開催編6
テロリストが本気で東京オリンピック阻止に動けば大会開催は吹っ飛ぶ

G16olm
自宅に保存されている1964年当時のスクラップブックから。マラソン2連覇
のアベベ(エチオピア)、左・2位ヒートリー(英)、右・3位円谷選手。


ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2014年7月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

東京オリンピック開催に際し、もう1つ忘れてならないことは「テロ対策」です。諸外国は、国を挙げてテロリストへの厳重警戒を強め、辛うじて安全を確保しているに過ぎません。日本の安全は自然体であり誇るべきことですが、裏返して言えば、国際的に極めて無防備で、テロリストが本気で「オリンピック阻止」に動けば、大会開催は吹っ飛びます。オリンピックを招致することは、生命の危険や様々な問題も“招致”することなのです。平和だった1964年当時と異なり、私達国民も危険と背中合わせで大会を開くことを認識しなければなりません。

別の面で常々思っていることは、オリンピック以外でも、東京都心への過剰投資に比べ全国各地の予算が乏しいことです。東京は贅沢(無駄?)なほど施設等が完成する一方で、各地では小さな小学生が、ガードレールもなくダンプカーと接触するほどの狭い道路を通学しています。多くの子供が交通事故死や怪我に巻込まれ、街路灯も少なく女性が性的暴行や無惨に殺害されます。

彼等が安心して街を歩けることが、青少年対策・少子化対策ではないでしょうか!しばしの“宴”のために、ツケは都民だけでなく全国民に及びます。オリンピックだといって東京に予算や経済を集中すれば、ますます全国各地の経済や生活が疲弊することは眼に見えています。

繰り返しますが、経済人やメディアに乗せられてはいけません。国民の税金は、ハコモノやセメントに費やすのではなく、国民生活や社会保障に充てるべきです。今後、ますます人口が減るのですよ。このままで作り続ければ、将来、施設や道路は朽ち果て膨大な赤字が残るだけです。その赤字を背負わされるのは、まさしく現在の青少年たちなのです。

Tpjw06b3020228079

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする