2021年9月25日、再び京都御苑へ散策に行きました。前回2月6日は嫁さんに案内してもらって御所の初参観にも望み、なかなかに面白かったのですが、御苑が広くて全域を回れていなかったため、未訪の範囲が少なくなかったからでした。今回は嫁さんは仕事でしたので、事前に大体の情報を教えて貰ったうえで一人で出かけました。
いつものように市営地下鉄に乗り、烏丸線の丸太町駅で降りて1番出口より上図の間ノ町口へ向かいました。
間ノ町口は、地下鉄利用で南側から京都御苑に行く場合の最寄りの出入口です。御門が建つ本来の出入口ではなく、戦後の国民公園化にともなって後から追加された出入口のようですが、御苑南西隅の閑院宮邸跡や九条邸跡への最寄のアクセスルートとして便利です。
前回2月6日に行った閑院宮邸跡の東門です。前回の訪問時は北側の長屋門から入って、環境省京都御苑管理事務局などの横から邸内に進んでいます。
夏を経て樹木が豊かに膨らみ、邸内を緑のカラーで包んでいましたので、前回の冬の見通しの良かった景色とは趣が違いました。今回は東門外から覗き込むにとどめ、先へ急ぎました。
閑院宮邸跡の北側の長屋門を見ました。この門が通常の一般見学出入口となっており、前回2月6日の訪問時にも長屋門から入りました。この建物もかつての閑院宮邸の建築群の一部であるそうですが、内部は環境省京都御苑管理事務局などのエリアになっています。京都御苑は国が設置・管理する公園のうちの、環境省が管轄する国民公園であるからです。
そのまま北への通りを歩きました。京都御所の西側に向かう通りです。広い通りの中央に細い轍が細くのびています。地元では「御所の小道」や「御所の細道」または「獣道」と呼ばれる、自転車の轍です。砂利が敷き詰められた御苑内の通りは、自転車では走りにくいため、自然にこのように轍が通行ルートになったもののようです。自転車がみなそこを通るため、御苑内の通りはどこもこのように中央あたりに細い轍が通ります。ただ、御所正門前だけはこの轍がみえないそうです。禁裏の御前であるので畏れ多いからでしょうか。
毎年1月から3月にかけて、環境省京都御苑管理事務局が通りのメンテナンスを行います。減った砂利を足し、深さを均等にするため機械でならして整備します。それによって全ての「御所の小道」や「御所の細道」または「獣道」が消えるのですが、自転車の通行は途絶えないので、その後は自然に復活するそうです。付近住民の近道の一つとして欠かせないからでしょう。
左に出水の小川の跡を見、右に賀陽宮邸跡を見たところで交差点に出て、なんとなく右側、東を見ました。奥に仙洞御所の築地と正門が望まれました。この右側の通りへ少し入りまして、すぐに北側へ折れました。
北側へ折れると、御覧のように小さな道があって、そのまま白雲神社の境内地の南口へと続いています。
前回の京都御苑散策で未訪であった範囲の、最初の目的地がこの白雲神社でした。境内地は西面するため、正式には西から鳥居をくぐって入るのでしたが、今回の順路の関係で上図の南口から入りました。神社の裏口というか、通用口にあたるようです。 (続く)