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BC自由学園 オチキスH39軽戦車(フェイズエリカのこぼれ話版) 作ります!! その1

2022年04月28日 | ガルパン模型制作記

 ガルパン同人誌「フェイズエリカのこぼれ話」に登場するBC自由学園チームには、アニメ版には出ていない車種が3つ含まれます。これを順に制作して、コミック版のBC自由学園チームを模型的に楽しんでみたいと思います。

 

 前回にて、上図右のボルドーの搭乗車M5A1ゼネラル・スチュアートを作りました。今回は上図左の、ムールの搭乗車を作ってみることにしました。
 ボルドーもムールももとは「リボンの武者」に登場したのが最初だったかと思いますが、ガルパンコミックスにおいては、ひとつの作品のキャラクターが他の作品にも登場しているケースが多いので、このお二人が「フェイズエリカのこぼれ話」に出ていても何ら違和感はありません。

 

 ムールの搭乗車は、御覧のとおりオチキスH39となっています。史実での公式名称はオチキスH35で、そのエンジンを新型に換装し、武装をもとの短砲身37ミリ砲SA18から長砲身35口径37ミリ砲SA38に強化した型を便宜上「H39」と呼んだのですが、いつしかオチキスH39という呼称が公式名と誤解されて広まってしまい、未だに是正されないまま、一般的に使われているそうです。

 ですが、ガルパンではオチキスH39の名で呼ばれて描かれているので、ここでも便宜上オチキスH39と呼び、書いてゆくことにします。

 

 作中車がオチキスH39、つまりオチキスH35の新型エンジン搭載型、武装を長砲身35口径37ミリ砲SA38に強化した型であることは、上掲の「フェイズエリカのこぼれ話」中巻の「登場車輌」記事の図からも分かります。エンジンデッキ右側のグリルが横方向になっていて、主砲も長砲身35口径37ミリ戦車砲SA38になっているからです。

 

 手元には、ずっと昔にグンゼ産業が販売していたオチキスH39のドイツ軍仕様のキットがありました。キューボラをドイツ式に交換したタイプですが、キットは元のフランス軍仕様にも作れますので、フランス仕様のムール搭乗車の再現製作に問題はありませんでした。

 

 中身はこんな感じでした。妙にツルツルしたプラの材質感を一見して、これは国産品じゃないな、海外メーカー品のOEMかな、と思いました。

 

 びっくりしたのは、起動輪だけがプラパーツの他に金属パーツでも付いていたことでした。こういうのは初めて見た気がします。さらに履帯はモデルカステンの品が同梱されており、金属製の起動輪パーツもそれに付帯するものであったようです。元製品はたぶん履帯がベルト式パーツだったろうと思いますが、事情があってモデルカステンの連結式パーツに交換したのでしょう。
 ですが、連結式の履帯パーツは個人的に苦手とするところです。またコレを組むのか・・・、と夜逃げしたい衝動に駆られました。

 

 説明書を読んで、キットの元メーカー名がどこかにないかと探しましたが、見当たりませんでした。組み立てガイドの図は元の製品の図をコピーしているようでしたが、どこかで見たようなタッチの描画でした。しばらく見ていて、あれ、ソミュアS35の組み立てガイド図の雰囲気に似ているな、と思い出しました。

 

 車体パーツの底面にエレールの刻印を見つけて納得しました。そうかエレールだったのか、ソミュアS35も確かエレールの品を一個作ったなあ、と思い出しました。今回のオチキスH39もソミュアS35と同じフランスの軽戦車ですから、フランスのメーカーであるエレールがキット化しているのは当然の事でした。
 グンゼ産業は以前にエレール製品も扱って代理店としての立ち位置にあったそうですから、今回のキットは間違いなくエレールからのOEMであったわけです。

 

 エレールのキットだと分かってスッキリしたところで製作にとりかかりました。ステップ1と2は付属の兵士フィギュアの組み立てなので、ここでは飛ばしてステップ3からスタートしました。ステップ3で車体を組み立てて、ステップ4でサスペンションを組み立てます。

 

 ステップ3で組み立てる車体のパーツです。以前に作ったソミュアS35もそうでしたが、エレールのキットは車体が箱組みになります。

 

 丁寧に組み合わせましたが、昔の大らかなキットの常で、バリやズレが一部にあって削り調整、ヤスリ調整が欠かせませんでした。ピタッと合わさらないうえに、パーツとパーツの貼り合わせ位置が微妙にズレていたりするわけです。タミヤ製品と同じような気楽さは通用しないのが面白いところです。

 

 ステップ4で組み立てるサスペンションのパーツ群です。パーツ割も大まかで、モールドもやや甘いのはフランス風の愛嬌でしょうか。ここでの注意点は、転輪のパーツ175に表と裏があることでした。間違えないように表側を確認して取り付けました。

 

 組み上がりました。いかにもフランス戦車の転輪だなー、と思える独特のデザインです。以前にサークル交流仲間のモケジョさんたちがソミュアS35を作っていた際に足回りを「エスプリだよねえ」と話していたのを思い出しましたが、あれはこの独特のデザインを指して言っていたのかな、と考えました。

 エスプリとは、フランス語のespritの音写で、「精神」「知性」「才気」「機知」などの意です。美術面での「感覚」や「才覚」にも使われますが、戦車の足回りに言うなら「知性」か「感覚」だろうな、と思ったことでした。  (続く)

 

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