ガガイモ。ガガイモ科ガガイモ属のつる性の多年草です。
かなり古くからある植物で、もちろん在来種です。なにしろスクナヒコナの神がガガイモの実を半分にした船で日本にやってきて、オオクニヌシを補佐して日本をつくった。と言うくらい昔からあった植物です。
ガガイモの不思議のひとつは花の外見から花粉が見当たらない。もうひとつの不思議はなにやらビロ~ンと伸びている器官は何?
雄しべが見えないので花粉も見ることが出来ない。
ビロ~ンと伸びた器官が雌しべで花柱で先端が柱頭だろうと考えられてきましたが、この器官には粘着性がないので花粉がつかないことがわかりました。
真ん中にあるビロ~ンは雌しべじゃなかった。
中学生や高校生に自家受粉をしない方法という課題を出したら、きっとこのようなレポートを提出する生徒がいるはずです。
キキョウ科のように雄花と雌花の熟成期をずらすのもひとつですが、機械的じゃなくて生物専門以外の人にはなじめません。
ガガイモのシステムはあっ!と驚きます。
下の写真の花の真ん中のビロ~ンの根元の白い丸い部分をよく見ると、溝があるのがわかりますか。その溝をさらに奥のほうの花びらの近くに目を移していくと溝の途中に黒いポッチがあります。この黒いポッチをクリップと呼んでいます。クリップにも溝があります。この溝の奥には甘い蜜がたんまりあります。
それでは受粉の方法を説明します。
長いストローを持ったハチが溝伝いにストローを差し込んでいきます。この溝には入り口に向かってトゲがはえているので強い大型のハチでなくては蜜のある奥にはいけません。蜜を吸い終わると、ストローはいれるときに較べるとあっさり抜くことが出来ます。その時、ストローにクリップがくっついてきます。そのくっついてきたクリップには花粉塊がふたつくっついてきます。ストローに花粉塊をつけたクリップをつけて次の花に移り、クリップごと溝に差し込んで行き、蜜のあるところでストローにくっついてたクリップが離れて、花粉塊から花粉管が出てきて胚珠にとどき受精します。
整理しますと、ストローを使って蜜を飲むとストローに花粉がついてきて、別の花の蜜を飲むと花粉が移動するを繰り返して受粉をします。
花粉塊を移動させるので、ストローを持つ昆虫はある程度の大きさでなくてならない規制処理もとげの方向で完璧です。
ものすごく明快です。
ここからが自然のすごいところです。
ストローに花粉塊をクリップごと運ぶのには花粉塊の紛失の保険があります。
ひとつの花で10個の花粉塊を移動させることができますが、受粉する機会は5回しかないのがこのシステムの問題点です。クリップがストローからはずれてしまった場合やガガイモとは違う花に行ってしまった場合など、花粉塊は無駄になります。そこで考えられるのが、花粉塊だけを持つ花です。
写真の花は花粉もあって受粉もできるので性は両性です。つまり両性花です。その両性花を受粉できないようにして、花粉だけを取り出せるシステムに作り変えたのが現在の状態だろうと思います。受粉させないためには、花粉塊がくっついたストローの昆虫が蜜を吸えないようにしたらいいのです。そこで登場するのがクリップです。ストローにくっついたクリップが蜜を吸えないように溝が途中で狭くなっていてストローが挿し込めないようにした花を作ったのです。クリップのついていないストローは挿し込めるので、蜜を吸い終わってストローを抜いたらクリップがくっついてきて、そこには花粉塊があります。それが雄花です。
雄花には未発達の胚珠と子房があるので、両性花からの進化の途中のようです。
雄花は両性花より小さく、12mmが境になっているそうです。
近くにヘクソカズラがたくさん咲いているので、ホシホウジャクがたくさん飛んでいます。
ホシホウジャクの幼虫はヘクソカズラが大好きなようです。
アリはガガイモからみると蜜泥棒ですね。
(Canon IXY DIGITAL 510IS)
まだガガイモの2番目の不思議、ビロ~ンとした器官の役割がまだわかっていません。
かなり古くからある植物で、もちろん在来種です。なにしろスクナヒコナの神がガガイモの実を半分にした船で日本にやってきて、オオクニヌシを補佐して日本をつくった。と言うくらい昔からあった植物です。
ガガイモの不思議のひとつは花の外見から花粉が見当たらない。もうひとつの不思議はなにやらビロ~ンと伸びている器官は何?
雄しべが見えないので花粉も見ることが出来ない。
ビロ~ンと伸びた器官が雌しべで花柱で先端が柱頭だろうと考えられてきましたが、この器官には粘着性がないので花粉がつかないことがわかりました。
真ん中にあるビロ~ンは雌しべじゃなかった。
中学生や高校生に自家受粉をしない方法という課題を出したら、きっとこのようなレポートを提出する生徒がいるはずです。
キキョウ科のように雄花と雌花の熟成期をずらすのもひとつですが、機械的じゃなくて生物専門以外の人にはなじめません。
ガガイモのシステムはあっ!と驚きます。
下の写真の花の真ん中のビロ~ンの根元の白い丸い部分をよく見ると、溝があるのがわかりますか。その溝をさらに奥のほうの花びらの近くに目を移していくと溝の途中に黒いポッチがあります。この黒いポッチをクリップと呼んでいます。クリップにも溝があります。この溝の奥には甘い蜜がたんまりあります。
それでは受粉の方法を説明します。
長いストローを持ったハチが溝伝いにストローを差し込んでいきます。この溝には入り口に向かってトゲがはえているので強い大型のハチでなくては蜜のある奥にはいけません。蜜を吸い終わると、ストローはいれるときに較べるとあっさり抜くことが出来ます。その時、ストローにクリップがくっついてきます。そのくっついてきたクリップには花粉塊がふたつくっついてきます。ストローに花粉塊をつけたクリップをつけて次の花に移り、クリップごと溝に差し込んで行き、蜜のあるところでストローにくっついてたクリップが離れて、花粉塊から花粉管が出てきて胚珠にとどき受精します。
整理しますと、ストローを使って蜜を飲むとストローに花粉がついてきて、別の花の蜜を飲むと花粉が移動するを繰り返して受粉をします。
花粉塊を移動させるので、ストローを持つ昆虫はある程度の大きさでなくてならない規制処理もとげの方向で完璧です。
ものすごく明快です。
ここからが自然のすごいところです。
ストローに花粉塊をクリップごと運ぶのには花粉塊の紛失の保険があります。
ひとつの花で10個の花粉塊を移動させることができますが、受粉する機会は5回しかないのがこのシステムの問題点です。クリップがストローからはずれてしまった場合やガガイモとは違う花に行ってしまった場合など、花粉塊は無駄になります。そこで考えられるのが、花粉塊だけを持つ花です。
写真の花は花粉もあって受粉もできるので性は両性です。つまり両性花です。その両性花を受粉できないようにして、花粉だけを取り出せるシステムに作り変えたのが現在の状態だろうと思います。受粉させないためには、花粉塊がくっついたストローの昆虫が蜜を吸えないようにしたらいいのです。そこで登場するのがクリップです。ストローにくっついたクリップが蜜を吸えないように溝が途中で狭くなっていてストローが挿し込めないようにした花を作ったのです。クリップのついていないストローは挿し込めるので、蜜を吸い終わってストローを抜いたらクリップがくっついてきて、そこには花粉塊があります。それが雄花です。
雄花には未発達の胚珠と子房があるので、両性花からの進化の途中のようです。
雄花は両性花より小さく、12mmが境になっているそうです。
近くにヘクソカズラがたくさん咲いているので、ホシホウジャクがたくさん飛んでいます。
ホシホウジャクの幼虫はヘクソカズラが大好きなようです。
アリはガガイモからみると蜜泥棒ですね。
(Canon IXY DIGITAL 510IS)
まだガガイモの2番目の不思議、ビロ~ンとした器官の役割がまだわかっていません。