コロナで巣ごもり、まだまだ本格的に外に出かける勇気がない。
朝、新聞開いて拾い読み、テレビのニュースを横目に朝食、コーヒー淹れ
て昨夜読み止(さ)した本を開く・・・
そんな日常が、もう何日続いただろう、何日続くのだろう。
テレビを観てもスポーツ紙を開いても、プレーバック番組・記事が多く、たまに生
放送があるときは、司会者とゲストは別の部屋からテレトークで臨場感に欠き、ま
どろっこく肩が凝る。
ならば我もプレーバックで・・・1年前の日記を取り出し、憂さを晴らそう。
私には多分、最後の海外旅行(2017年)となる南米ボリビア・ウユニ塩湖にま
つわる日記。
ご笑読くだされば幸甚です。
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海外旅行パンフレットを観ていたら「ウユニ塩湖で花火」とあった。
以前、TVの旅企画で「ウユニ塩湖でプロジェクションマッピング」と銘打って、
放映されたことがある。
ウユニ塩湖の驚異の景観を楽しんだばかりなので、どんな物が見られるのだろう、
と期待して観た。
「日本が初めて実現した驚異の映像」と勿体つけて放映したが、何のことはない。
天と地が交わるような奇跡の景観を背景にした大きなスクリーンに、プロジェクタ
から投射された映像の前で、ロングドレスの女優さんがダンスで飛び跳ねる・・・
どこが驚異の映像じゃ、ちっとも面白くない!
「こんなしょうもない事に巨費を投じて日本からわざわざ大量の機材を持ち込み・・・
アホかいな」とあきれたものだ。
その時思ったのだが、大自然の景観にはどんなに人間が知恵を働かせても、遠く及ばな
い、ということ。
「ウユニの花火」は、地元が観光客を呼び込むために企画したのだろうが、そんなこと
をしなくても「ウユニの奇跡」は世界から観光客を惹きつけている。
広大な鏡に映し出される天と地が一体となるシンメトリーの絶景に、何を足そうというの
か。花火を打ち上げて、何を加えようというのか。
偉大な自然は自然のままに素直に受け入れ、その圧倒的な迫力に身を任せよう。
自然が作り上げた偉大なアートに、小賢しい知恵で手を加えるべきではない。
せいぜいパフォーマンスでもして、楽しめばよい。
昔の洋酒メーカーの名コピーがにあるではないか。
「何も足さない。何も引かない」
大自然の造形も、これに尽きる。
「自然は、自然のままに」
<奇跡のウユニ塩湖>




