目 次
位置図
略語集(仏語)
略語集(英語)
地名リスト
図表目次
要 約
2. 調査の背景と概要
ー略ー
3. 調査対象地域における運輸交通セクターの概用と開発計画
(1) 道路・橋梁
「ドゥアラ市都市開発マスタープラン 2025」(2012)によると、ドゥアラ市の道路延長は約 1,800km、うち 460km(26%)のみが舗装されており、道路の整備水準は人口 1000 人当たり 0.72km と低い水準である。
(参考:キンシャサ=0.93km、ロメ=1.7km)。
これらの道路のうち、ドゥアラ市域内の主要エリアをつなぐ機 能を持つ主要幹線道路の総延長は約 110km であり、ドゥアラ都市開発機構(CUD)または公共事業省 (MINTP)によって管理されている。
調査対象地域周辺の道路・橋梁インフラに関する開発として、ウーリ川を渡河する橋梁として既存橋 に隣接した第 2 架橋の建設、ウーリ川上流の第 3 架橋の技術調査が進められている。
第 2 架橋はアク セス道路も含め 2018 年 11 月に完成する予定であり、既存橋周辺の交通混雑の緩和に大きく寄与する と考えられる。
また、「カ」国第一の都市ドゥアラ、首都ヤウンデ、新リンベ港及び新クリビ港を結ぶ高速 道路網が計画されている。
都市間の幹線道路については、ヤウンデ~ドゥアラ高速道路のフェーズ 1、 エデア~クリビ高速道路のフェーズ 1 は中国支援で施工を開始しており、その他は技術調査又は F/S の実施中である。
本調査対象地域のドゥアラ市においては、第 3 架橋を含め同市の外縁を周回する道 路整備が計画されており、各高速道路と接続される構想となっている。
(2) バス、タクシー
ー略ー
(3) 鉄道
「カ」国の鉄道はCAMRAILにより運営されており、鉄道ネットワークはTRANSCAM I:ドゥアラ~ヤウ ンデ(262.9km)、TRANSCAM II:ヤウンデ~ンガウンデレ(884.3km)、LINGNE OUEST:ドゥアラ~ム バンガ(65.2km)、ムバンガ~クンバ(27.0km)の 3 路線ある。
ドゥアラ~ヤウンデ間は 1 日 3~4 本の旅 客列車が定期運航している。
鉄道の開発計画について、経済・計画・地方開発省(MINEPAT)が韓国の韓国交通研究所(KOTI) を中心としたコンソーシアムに委託し、隣接国との貿易拡大を目指した短期~中長期的なマスタープラ ンを 2012 年に発表している。短期的には南部から鉄鋼石をはじめとする鉱物資源の輸出と後述する開 発中の深海港(クリビ港、リンベ港)の活用を見据えた開発が計画されている。
(4) 港湾
「カ」国最大の港湾であるドゥアラ港では、カメルーンの港湾における 95%以上の貨物を取り扱ってい る。
輸入(主に、石油、鉱物、食料品等)、輸出(主に、木材、農作物、アルミニウム等)のための貨物は 殆どドゥアラ港が利用されており、カメルーンの経済成長に伴い、年々輸送量が増加し、10 年間でほぼ 2 倍の輸送量を扱うまでになっている。
このようなことから、現状で既にドゥアラ港のキャパシティを越え つつある状況である。
一方、国内輸送の貨物はドゥアラ港において取扱量は年々減少し、僅かにクリビ 港やリンベ港での利用が近年増えている。
ドゥアラ港は、「水深不足による大型船の入港不可」、「港湾施設の老朽化」、「容量不足による係留 時間の長期化」等の課題を抱えており、その改善のために、ドゥアラ市から西部に位置するリンベ港と同 市の南部に位置するクリビ港の開発が韓国、中国により進行中である。
(5) 航空
「カ」国には 8 ヶ所の空港があり、うち国際空港は 4 カ所である。
各空港はカメルーン空港(ADC)によ り運営され、カメルーン航空公社(CCAA)によって管理されている。
ドゥアラには「カ」国最大のドゥアラ 国際空港があり、利用者は年間 70 万人以上、当該国の国際輸送の 70%、国内輸送の 40%を占めてい る。
ドゥアラ空港のキャパシティは 200 万人程度あり、以後 15 年は飽和しないだろうと報告されていたが、 近年の需要の伸びと 2019 年のアフリカネイションズカップ開催を受けて、中部アフリカのハブ空港機能 強化を目指しフランス開発庁(AFD)の融資による滑走路、アクセス道路、駐車場等の改修計画が開始 されている。
1.調査の概要
2.「カ」国の概況
3.調査対象地域における運輸交通セクターの概況
4.調査対象地域における運輸交通セクターの開発計画
5.交通調査および将来交通需要予測
6.交通状況改善に向け必要なアプローチ
7.想定されるインフラ整備の検討
8.環境社会配慮
9.我が国の協力方向性の整理