一週間の間にご覧下さった方々、どうもありがとうございます。
現在の海外旅行では、トラベラーズ・チェックとかドルやユーロなど、
銀行や空港で取り扱っている貨幣に変えてもらって出かけます。

18世紀の頃の英国では、為替手形を国の銀行で作成してもらい、
海外旅行先の受け取り予定の銀行へと行って換金していたようです。
すぐに換金してもらえるタイプと、旅行者の到着日によっては銀行間での連絡が上手くいかずに、
すぐに支払ってもらえない事もあるタイプとがあったようですが。

他にも取引銀行から信用状を出してもらって、取引銀行が海外で取引している銀行へと
持って行って換金してもらうという方法もあったようです。

ハリソンさんが利用している方法は信用状に近くて、
同じ銀行内の本店と支店間での現金の出し入れを、本店からの証明書を使って行うというものらしいです。
サンジェルマン街にあるパリ支店は、ロンドン・シティーのテンプル・バーにある本店から、
ハリソンさんの引き出し金額を請求する事になっています。
ハリソンさんはセコくて細かい事にウルサイ所がある一方で、
大ざっぱで気前が良くて、見栄っ張りな所もあるので、何だかんだで想定外の出費をしてしまい、
「旅行から帰ったら、ロンドン本店にある預金口座がマイナスになってしまっていて、こりゃ大変だー!」
―なんて事にもなってしまうかもしれません。

それをとりあえず何とかするために、友人から借金なんて事もあったりして・・・。
そしてそれでも心の中と一致しているのかは端から全然分からないのですが、
「借金王」と豪語なんだか自虐なんだか
―元気ハツラツで自らを呼んでいるなんて事もありそうです。

ハリソンさん、マー坊に「服は古着を買ってあげる。」と言っていますが、
新品のオーダーメイドではベラボーに高額だったようで、
年収数千~何万ポンドなんて収入はない(推定ウン百ポンドくらい)ハリソンさんには、そこまでは気前良くは
なれなかったようです。

「海外」「銀行」と聞いて、作者が今でも思い出す度に冷や汗タラタラなのは、
間違って2箇所にサインしたトラベラーズ・チェックを銀行窓口に出してしまった事です。
南フランスのニースでの事でしたが。

銀行員のお姉さんは、別紙に作者の名前をサインさせ、それを照合して換金してくれました。
一応ツタナイながらもフランス語で話をしたから、向こうも何とかしてくれたのかもしれませんが・・・。
もし、英語を使っていたら
「知らねーよ!」
―と冷酷にアシラワれたのかもしれません。

フランス国内、もしくはフランス人の前で英語を話したばっかりに意地悪された事が作者はありますからね!
現代フランス人のプライドの高さを表現するために、作られたジョークかと思っていましたが、実際にあるんですね。
その事はまた書く事もあるかもしれませんが。
