Kyoko AIHARA's Diary (Writer&Photographer) 相原恭子(作家&写真家)のブログ 

ヨーロッパ紀行、京都花街と着物、ビールとグルメなどをテーマに執筆、撮影、国内・海外での写真展や講演等。今日も良い日!

2011年2月13日(日) シンデレラの靴

2011-02-13 | ドイツ・ベルギー
今朝、靴を履きながら思った。

何年か前、ケルンの靴屋の店先で、綺麗な白いサンダルを見つけた。
37。「サイズはピッタリ!」と思って履いてみた。

「まあ、ちょうど良いかな」、でも、よく確かめると、足の指の付け根あたりが、「ほんのわずかにゆるい」。

すると、店員さんがやってきて、
「グーテン・ターク!ああ、これはデザインの関係でしょうか。合いませんね。」と、言うなり、地下の倉庫へ駆け下り、
別のデザインのサンダルをすぐに持ってきた。

履いてみると、これが、ピッタリ。
まるで誂えたかのようなフィット感。
なじみ客でもないのに、私の足の形が「よくわかったな~」とビックリ。

一昨年、オーストリアでも同じ経験をした。
その店は、客が買うと言っても、足に合わない靴は売らないという姿勢であった。

寝る時以外、靴を履いているヨーロッパの伝統と歴史。
靴屋の店員さんも、単に売っているのではなく、靴のプロなのだと実感。
(日本の店先であれこれ靴を選んでいると、「注文の多い、面倒なお客さん」と思われかねないけれどね・・・。)

さて、皆がピシッと足に合う靴を履いているがために、靴へのコンシャス、つまりボディコンならぬ、靴コンが強い世の中だから、シンデレラの物語が生まれ、
王子様も、「シンデレラ」がどの女の子であったか特定できたのね・・・、と改めて納得。


2011年2月12日(土) 「ことぶき (壽)」 

2011-02-12 | 邦楽・お稽古
昨日のブログに、
長唄「ことぶき」では、“とも白髪~”. 
まさに「高砂」のおじいさんとおばあさん・・・と書きましたが、

以下の写真、その「ことぶき」です。音が出ないのが残念ですが。


2007年の交詢社の会で、八王子の芸者・めぐみさんが唄ってくれた写真です。
(となりの三味線は私)



交詢社で三味線など音楽を奏でるのはタブーだそうですが、
特別(?)の許可がでて、三味線も、踊りもOKとなり、
コラボ(?)が実現。
唄ってくださって、ありがとう。



2011年2月11日(祝日・金) 昨夜の「目黒雅叙園~京の雅」 祇園甲部

2011-02-11 | 京都花街
昨日、~目黒雅叙園~「京の雅 祇園甲部 芸の世界」へ行ってきました。



目黒雅叙園・梶社長のお招きで、
関西国際空港(株)・岩村会長、佐渡観光協会・近藤理事、慶應大学法学部・田中俊郎教授、トップツアー・石川社長、阪急交通社・難波江代表取締役、エヌオーイー・林社長の皆様とご一緒に、テーブルを囲ませていただき、(昨日、カメラ無しにて、写真もあいにく無し)
芸舞妓さんの芸を楽しみ、お料理も楽しみ、文字通り「雅な時」でした。

一力さん、西村さん、多麻さんの女将さんたちもいらして、東京で芸舞妓さんに会うのは、何となく不思議な気分。

舞台の後、有佳子さんが私たちのテーブルへ。
この写真は2007年7月に、銀座の交詢社で「NHK教育TV“知るを楽しむ” 京都花街歴史をつくった奥座敷”の出演記念」を友人達がしてくれた時に、
「祇園小唄」を舞ってくれた、舞妓時代の有佳子さん(今は、自前の芸妓さん)です。
三味線弾いてるのは私です。 



さて、目黒雅叙園で開催中の「百段雛まつり」(3月3日まで)の展示はしっとりと日本の美。そして華やかで、興味深く・・・。



お雛様とともに、「高砂」が飾ってありました。
私も今年、2月6日のブログに写真と共に書いたように
「高砂」をお雛様と共に飾ったのです。
そういう飾り方が本当にあったとは、我が意を得たり。

長唄「ことぶき」では、~とも白髪~ って唄いますものね。まさに「高砂」のおじいさんとおばあさん。
上七軒の梅はるさんたち(お花で来ていた)と観て周りました。
去年よりも吊るし雛がたくさんあって、
一つ一つ観ると愛らしくて、女の子のお祭り、女の子の成長を願う喜びと希望を感じました。

2011年2月10日(木) お庭に舞妓さんの簪が・・・

2011-02-10 | 隠れ家・庭仕事
昨年の暮れ、12月26日ころからチラチラと咲き始めた梅が、ずっと咲き続けています。

水仙と共に、香りを漂わせながら、
白い梅が・・・


強い太陽の光を背景にくっきりと紅梅も・・・


舞妓さんの簪も2月は梅。

1月も、梅に羽子板や、松竹梅と独楽などの簪。
梅の咲く時期にお座敷にも花が咲く・・・

2011年2月9日(水) 比良の山で熊が美味しい?

2011-02-09 | 美味しいわ!
3年ほど前の、雪がちらつく寒い日だった
京都の比良山中で、熊を食した。

「牡丹鍋」の美味しいところがあると、京都の方が連れて行ってくださった時のことだ。

比良山系は 「比良暮雪 (ひらのぼせつ)」
と「近江八景」にある。
京都の盆地から山を越えて、海のような琵琶湖が広がって視界が開ける光景は何とも言えず魅力的だ。

美しい山荘で
養殖(?)とはちがって、やはり自然の味わいだわ 「美味しい!」と
牡丹鍋を食べていると

「今日は、熊の良いお肉がありまっせ。狩猟の仕方と血ぬきが味を左右するんですわ」
・・・『何だか好奇心に駆られた』私。

連れて行ってくださった方、
「ちょっと、頼んでみましょかぁ?」

そして、
イノシシさんを、さらに深みのある色にした感じの“薄切りの美しいお肉がお皿に”盛られてきた。白い脂身がたくさん付いている。

「どうぞ、どうぞ」と目の前で、
料理人さんが炊いてくれる。

脂身が嫌いだが、物は試しだ。

すると、「あらあら、フーフー、うむうむ ・・・ これは美味しい!」
鯨のお肉に感じが似ていて、市販の豚肉みたいな臭いがない。
不思議に、熊さんは、“脂身こそが美味しい”のだ。
ヨーロッパのジビエも、思えば、脂身は気にならないことが多い。

比良山中を運動しているためか贅肉がなくて、歯ごたえも、味わいも、本来のお肉って感じ。
(柔らかくて美味しい・・・のは、肉食の粋ではないからねぇ。上等の牛肉を日本で食したオーストラリア人「こっこれは、何???」とお肉とは思なかったそうな。)

比良山中も、ヨーロッパみたいに狩猟の地、森や林と生きる地域。
京都の山は奥深く、風景も、生活も、気候も情緒があり、自然の中の生活がある。





2011年2月7日(月) 赤いくくり猿 ~八坂庚申塚~

2011-02-07 | 京都府
八坂庚申塚

ここ周辺がなんとなく好きで、散歩することがあります。


くくり猿は、
手足をくくられた猿。



庚申塚さんによれば、意馬心猿 という言葉があるように、
猿のように人の心は動きまわる。
落ち着かない。

くくり猿は、庚申さんによってくくりつけられている状態。
つまり、心がうまくコントロールされた良い状態だそうです。
私も部屋に一つ掛けました。
心の良い状態を保ち、それが続きますようにと・・・。

2011年2月6日(日) お雛様 飾りました 嬉しいことは一日でも長く

2011-02-06 | 季節の美と楽しみ
青春は永遠に 嬉しいことは一日でも長く

・・・というわけで、今日、早々にお雛様を出して、長く眺めていることにしました。
京都みたいに4月はじめまで飾っておきます。

只今、お雛様お飾り中。
飾り終わったら、写真載せます。

===箱から出して、今年もこんにちは。 作業中です。===


やれやれ、終わりました。
出した箱を片付けて、お掃除。
こういうことするのは、やっぱり「伊達や酔狂」だなと思いつつ、今年も出ましたお雛様。
高砂(老夫婦)も、今年の福玉に入っていたウサギの縁起物も友情出演。
昨日書いた花見踊みたいに、ピンクに染まって、はんなりと。




よく見るとこんな感じに、お二人は、




さてさて、まかり出でたる「御所人形」


私も仲間に入れてくださいな。



お囃子が聞こえてくるよな、雛祭り。
ヨ~、ホッ、ホッ と能楽も始まる気配。

2011年2月5日(土) 元禄花見踊

2011-02-05 | 邦楽・お稽古
一昨日書いたエコノミー症候群。
友人から、よく飛行機に乗るから大変ね!との感想がありましたが、
飛行機に乗る時間は、長くてもたった13時間。
その程度では、何でもありません。

さて、集中して、読み、調べ、写真を撮り、あれこれ考えめぐらせたのは、
着物、友禅、帯、西陣。
髷はまる髷、島田、勝山、奴、おしどりの雄雌、結い綿、江戸の流行、上方のしきたり、蛇の目傘。
機織る人、友禅染める人・・・造る人の物凄い技術。
秦氏の古墳も不思議な波動。

そして、
長唄三味線のお稽古は 「元禄花見踊」。
花見に浮かれて、色々な着物、衣裳でにぎやかに過ごす人々。
うれし、うれし。

・・・六尺袖の しかも鹿の子の ふり袖模様 
裾に八橋染めても見たが 
ヤンレほんぼにさうかいな・・・
入来る 入り来る 桜時 ・・・
皆 清水の新舞台 賑わしかりける次第なり


→ 旧仮名遣い、漢字など、PCの色気なさにより、今の文字がでるわいな。

それそれ 桜の季節のお座敷が 待ち遠しうて。

2011年2月4日(金) 昨夜の豆まき恵方巻

2011-02-04 | 美味しいわ!
今年の恵方は、南南東とか。

私の子供部屋だった所も、
今の仕事部屋も、玄関の位置も南南東。

いいことありそな・・・恵方巻き



京都で「お化け」して
吉田神社へ詣でて
恵方巻・丸かぶり。
何年前だったかいな・・・。

今や関東も、恵方巻。

近所の神社の豆まき行って
鬼打ち豆 縁起物 さずかりましたぞえ~。




2011年2月3日(木) 居ながらにしてエコノミー症候群

2011-02-03 | 仕事

一週間以上、ず~っと、一歩も外へ出ずに、机に向っていた。
食事の時に離れるだけ。電話で人と話したのが、5回くらいあったか・・・。
という 「お籠もり」 状態。

でも、メールは来たらすぐに返事しないと、次がどんどん来るので、
機を逸すると、
永遠に返事しないことになる。
だから、これはサッサとする。

気分転換にブログを書き、大好きな旅やら、何やらを思い出したりした。

すると、足と脚がどうも重い。
何か、変な感じ。
あっ、これがエコノミー症候群。
居ながらにして飛行機状態。


足首を動かすと徐々によくなった。

静が過ぎたら、次は動。
このあと、カメラ持って飛び回る日がやって来る。


2011年2月2日(水) 「まる髷」 泉鏡花

2011-02-02 | 文学
絵画的、情緒的、日本らしい“洒落心”と“遊び心”がある唄。

色彩や形が、その周辺の情景と共に生き生きとした余韻となって、
カメラで撮影したかのように、私の頭のスクリーンにパシッと写ります。
とても好きな唄・・・。
(二つとも、泉鏡花の唄)

「まる髷」
蛍がいうた。
 やみの夜の
しょぼしょぼ雨の 
 紺蛇目傘。
そっととまって覗いたら 
 青い手柄が見えたぞえ。


「やたい」
頬紅の
鮪、赤貝、穴子もいらぬ
露の青笹すっきりと
ぬれたがままの
  てつか巻


・・・「鏡花全集」(岩波書店)より
注意:表記の漢字、カナは、PCで出てこないのと、横書きのため、残念ながら正確でない部分あります。

去年の2月、金沢近代文学館の学芸員・奥田さんが、あちこちをご紹介くださって、さらにお休みの日にご案内下さった時のこと。
確か、泉鏡花記念館で出会った唄「まる髷」。
非常に印象に残り、パンフレットに眉墨でメモした。
今になって、正しく知りたかったので、「泉鏡花記念館」へ問い合わせあところ、丁寧に教えてくださったのだ。



2011年2月1日(火) Was heisst Denken? ハイデカー著

2011-02-01 | ドイツ・ベルギー


先日、ゲーテ・インスティテュートから読書会のご案内メールをいただいた。
哲学書の読書会。
・・・想像するうちに興味津々となりった。

そのテキスト(「Sein und Zeit」 Martin Heidegger著)を購入しようとしたが、あいにく見つからなかった。
だが、同じくハイデカーのこの写真の本、「Was heisst Denken?」が目にとまり、買った。

考えるとはどういうことか? 
まさに私の興味深いテーマ!?
読むには根気がいりそうだが、哲学は職場で、現場で、日常の至るところにあるはずのものでは…。
(そういえば、コペンハーゲンのティネは、子供向け哲学書(フランス語)を姪に買ってあげて、自分も一緒に読み、それに夢中になっているとか。)