おかあちゃん 愛してる

（3月16日）
おかあちゃん、今日は、朝から涙が出ます。１０１日目も、涙が止まりません。
ニュースで東京は１世帯が２人を切ったと報じていました。みんなが寂しいのでしょうか。
インタビューでは、「一人がいい。」と言っていました。
私は、今とても疲れています。楽になりたいと思います。
ただ、おかあちゃんに会いたいです。会ったら、抱きついて泣くでしょう。
ズーとズーとズーと、おかあちゃんに抱きついて泣くでしょう。
寂しいです。寂しいです。とても寂しいです。
この気持ちを言葉にするのは難しいです。

昨日は、おばさん達が来てくれました。１００日法要だから、おかあちゃんの思いで話をしたかった。
でも、１人のおばさんが、仕切ってしまって一人話していた。
おかあちゃんの事ではなく自分の事や、今その話はいいだろうと思う話ばかり。
でもね。おかあちゃん。私は思ったの。このおばさんは独り暮らしが長い。
きっと、話す機会がないんではないか。だから一人で話つづけるんだろう。
今日が話せる久々なのかも知れない。そう思ったから、私は黙って聞いていた。
７０歳を過ぎて一人は辛くないのだろうか。
おかあちゃん、私は７０歳になりたくない。その頃、おかあちゃんとお空から下界を眺めて
思い出話をしたいね。私達がお空から下界を眺める頃は、世界が平和で自然災害などなければいいね。
あの美しい空を飛び回って、虹が出ればつかみに行こうね。
夜になれば、綺麗な星になって輝こう。世界が平和になる事を祈ろうね。
悲しい人や寂しい人、飢えている人、病気で苦しんでいる人が１人でも少なくなる事を祈ろう。

今日は職場で涙が出ました。私は、「花粉がきついですね。」と言ったよ。
受付は人の出入りが多いせいか、埃っぽいせいか皆がマスクをしている。
だから、結構ごまかせた。もう泣いたりはしないよ。
仕事帰り、職場を出たら涙があふれてきた。電車の中も泣いていた。
何が悲しいの。と問われたら、私は、「母に会いたい」と答える。
今の私は、おかあちゃんしか頭にないの。
いままで私は、終戦記念日など昔々に亡くなったのに、参列している人が泣いているのは何でだろう。
あんなお歳のおばあさんが、泣いているんだろう。と思っていた。
大事な人を亡くした人は、自分が無くなってしまうまで悲しいんだ。と分かった。
おかあちゃん、ごめんね。私は、おばあちゃんが亡くなった時も、おじいちゃんが亡くなった時も
その場だけ、寄り添ったね。その後、おかあちゃんはどんなに悲しいのかとか、寂しいのかとか
考えもしなかった。一人で辛さに耐えたんだね。あの小さな体で耐えたんだね。
近くにいながら、分かろうとも理解しようとも思わなかった。ごめんね。ごめんね。
「辛かったね。」と一言掛けられなかった自分が情けない。

１００歳を過ぎたおばあさんが、「おかあさんを思い出すと泣ける。」と言われていたと聞いた。
いくつになっても、歳など関係なく悲しくて、会いたいと思う。
そうだよね。若い頃は、歳になったら涙など流さない。悲しい感情がなくなるんだと思っていた。
私は本当に馬鹿だから。実感するまで分からない。
ごめんね。ごめんね。おかあちゃん、私は何も分かっていなかった。
今夜は朝まで泣くよ。いいよね。おかあちゃん。明日は今日ほどは泣かないよ。

おかあちゃん。ありがとう。大大大大大大好き。愛しています。
これからもズーとズーとズーとズーとズーと一緒だよ。よろしくね。