ばーばの独り言

愛する娘へ。孫と過ごす喜びと身辺の出来事

☆ またも朗読の話し

2007-07-09 04:00:37 | 朗読教室など、習い事
先月末の木曜日、
月一回のカルチャーセンターの朗読の講座に出ました。
課題は落語の貧乏神。
教室の前に出て一人づつ、全文を朗読することになりました。
貧乏神の中身については、正直なところ、
私たちはあまり先生から細かく教えられていません。
大雑把な注意しか受けていないのに、さて?

亭主、女房、貧乏神 そしてナレーションの4役です。

やっぱり、自分の点は不合格です。
どう演じるか迷っていてつかみ切れて居ないのに
演じ分けできるはずもありません。

はっきり演じ分けた方がいましたが、熱心なあまり
声の出し方が強くなり過ぎました。
先生は声が強すぎることに対して手厳しい批評をなさいましたが
言わばその人が、批評に値する練習をして来たのだと
私は大いに反省しました。

前はよく、反省だけならサルでも出来る と言いましたが
私も最近はサル並みのようで・・・

朗読の事を気に掛けて時々は練習していたのですが、2~3週間、
憑かれたように別な事に夢中になっていました。

なので練習不足は紛れもなく、結果に現われてしまいます。
火曜日の渋谷教室でも出来は散々でした。

先々週の日本語センターの渋谷教室では
志賀直哉の小文「出来事」を、受講者全員1人づつ前に出て朗読し、
カセットに取りました。
それを家に持ち帰り各自、再生します。

聴いてみて、ショック!
練習すれば少しは望みがあると思ったのは錯覚だった
この平板な詰まらない読み方はなんだろう
なんて馬鹿だったのだろう・・・
もう次から行きたくない、止めよう! 

ド ド ド ド ド・・・
と落ち込みました。

落ち込んだ次の日、
前に自分でカセットに吹き込んだ時はそれほど酷くはなかった事を
思い出しました。
では原因は前に出て読んだから揚がった?
朗読は他人に聴いてもらう為に読むのだから揚がっていたら始まらない。

いや、文化祭で劇の舞台に出た時はあがらなかった。
地道に練習を積んで舞台に立った際は稽古の時より格段に
出来が良かった事を思い出し・・・

やっぱり身を入れた練習以外に特効薬は何も無いのを思い出しました。
 
そして先生の言われる緩急を真剣に考えました。

志賀直哉の「出来事」の中には
路面電車の窓から飛び込んできた白い蝶のせっかちで気まぐれな軽やかさ
うだるような暑さの中で電車に揺られ半睡の状態でグッタリしている乗客
退屈に唯走る電車

突然、運転手の妙な叫び声
電車の前を突っ切ろうとする2歳くらいの子ども
そして電車の運転手台の前に子どもが隠れて
ガチャンと大きな音がして・・・!?
しばらくして 子どもの大きな泣き声!
ほっとする自分。

白い蝶の軽やかさと、うだるような暑さの中のぐったり感、
子どもが電車の前を突っ切ろうとする時の緊迫感など。

それを交互に言葉で表現しなければなりません。
基礎コースの朗読の最後の難関です。
何度も素読みしてから、カセットに取りました。
何度目かにやっと軽やかさ、だるさ、緊迫感を言葉と声とで
演じ分けられたような気がします。

もちろん、前よりちょっと良くなっただけのことですが、
それでも少しは進歩したようで、こちらもほっとしました。

練習と、練習の末の理解しかないのだと何度も得心。
私の場合、その得心も別の事に気を取られると
直ぐにすっ飛んでしまうのが難ですが・・・

先週と今週の火曜日は「世界遺産・白神山地」のナレーションです。
初めてのナレーターへの挑戦をしています。


というわけで、落語の貧乏神も落第点。
カルチャーセンターの方は、次から林芙美子作の
「蛙」です。
主人公は4~5歳くらいの女の子と蛙。
それに小学6年生の兄さん、お母さん、見知らぬおじさん。
女の子の優しい目線で物語りは語られていきます。

孫への読みきかせから始まった朗読への興味は
こういう童話に近いお話はホームベースに戻ったようで
心がやすまるのです


長文、読んで頂いてすみません



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4 コメント

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Unknown (オールドレディー)
2007-07-09 09:25:02
 頑張っておられますね。
 なかなか感情の表現は難しいのでしょうね。電話で話すときと普段話すときと、全く印象が違う人がいます。耳で聞いたときの印象で相手を想像するのもおもしろいです。
 ナレーターで、この人だれ? っていいたくなるほど、とても心地よい口調があれば、ちょっと、と思うこともあります。やはり年配の方の落ち着いたトーンがいいですね。
 今では声を聞いただけで名前が分かるステキな俳優もいます。
 最近はラジオを聴く機会が少なくなって、昔、朗読の時間で物語を聞いていたことがなつかしいです。
 声だけで人柄が偲ばれる、そういうナレーターになってください
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Unknown (うらら)
2007-07-09 16:17:07
期間限定であっても毎週は(違っていましたらゴメンナサイ)
チョット厳しくはないですか、だって片手間の趣味ではいけない様ですもの、さりとて月に一回のお稽古も物足りないですね~~でも何事も体験して経験するのはホントに良い事で、脳が豊かになる気がします
nhkの朝のラジオで小学生が自分で書いた作文を自身で読み上げている(日曜の朝だったと思います)番組があって聞きほれてしまいます、邪念なく真っ直ぐで、元気で、
ばーばさんも落ち込むほど頑張らないで体調と相談しながら日々精進して下さいね

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オールドレディーさんへ (ばーば)
2007-07-09 16:24:21
朗読だけは何とかやって行きたいと思っています。
難しいのはやはり表現です。
表現しなければ伝わらないのに、やり過ぎると重く鬱陶しくなります。
私の好きな朗読の名手は長谷川勝彦さんです。
NHKのBSの「わたしの藤沢周平」で松平定知と2人で朗読を担当していますが、松平さんの方は「その時歴史が動いた」の声の印象が強くてどうも。長谷川さんは昭和16年生まれ、声はもっとお若くて彼の朗読する藤沢作品は軽やかなのにしみじみと聴けます。縁が有ったらお聴きになってみてください。 
ナレーションでも朗読でも、心地よい声の方はいつまでも聴いていたいですよね。
私も頑張ります
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うららさんへ (ばーば)
2007-07-09 17:02:41
ご心配掛けてすいません
そうなんです!10回連続の毎週です。
でもそれも7月の19日で基礎コースは終了。
8月は休みで9月から始まる実力コースはこれも10回連続です。
その上にまだ2段階ありますが、私は実力コースまで頑張るつもりです。
おっちょこちょいだから、つい夢中になりドーンと落ち込んでしまって(笑)
小学生さんの作文の朗読ですか。真っ直ぐで清々しくて良いでしょうね。
ラジオ、私も聴いてみようかな!

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