米国務省の半島担当からコリアン除外を歓迎 -

2018年03月02日 | 政治社会問題
米国務省の半島担当からコリアン除外を歓迎 --- 八幡 和郎
3/2(金) 17:24配信 アゴラ
米国務省の半島担当からコリアン除外を歓迎 --- 八幡 和郎
ジョセフ・ユン氏(Wikipedia:アゴラ編集部)
アメリカの対北朝鮮交渉の責任者を務めていたジョセフ・ユン北朝鮮政策特別代表が、退任した。朗報である。

基本的にある地域を担当する外交官にその国にルーツなどを持つ人を当てることは好ましくないと思う。情報漏洩などの危険性が高すぎる。とくにアジアではそうだ。この辞任やチャー氏の駐韓大使任命撤回は良いことだ。

ジョセフ・ユンは駐マレーシア大使を務めたのち、2016年にオバマ大統領に北朝鮮政策特別代表に任命された。マレーシアが北朝鮮と密接な関係があることは金正男暗殺事件でも承知の通りだ。

ニューズ・ウィーク(https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/02/post-9634.php)によれば「北朝鮮の核問題の平和的解決には、われわれの方針が非常に重要だ。これまで何度も言ったように、われわれは対話を望んでいる」「すべての選択肢は机上にある。そのなかには、軍事的選択も入れざるをえない」「私は(軍事行動の)時期が近いとは思わない」と記者団に語ったという。

最大限の圧力といういっぽうでこれでは、迫力がない。

駐韓大使も空席のままだ。ブッシュ政権下でNSCアジア部長だったビクター・チャだろうといわれてきたが、ワシントン・ポスト紙に北朝鮮に対する先制攻撃に強く反対する論説を寄稿したので候補から外れた。

中国人や韓国人は、永住権をもっていようが、帰化しようが、母国への愛着が強いようだ(AP通信、朝鮮日報の記事を紹介したサーチナの記事参照(http://news.searchina.net/id/1529019?page=1))。日本人は、第二次世界大戦のときに、痛い目にあったこともあっている。そこで、多くの日系人がアメリカ軍に志願したし、あえてアメリカ人であることを強調し、極端には、マイク・ホンダのように反日をウリにする行き過ぎたのもいる。

しかし、中国人や韓国人は母国がアメリカと戦った経験をもたないからまだ踏み絵を踏んでいないのだ。

アメリカ独立戦争や米英戦争を経験した英国系、二回の世界大戦で敵国になったドイツ人、第2次世界大戦のときに敵だったイタリア人は卒業しているが、中国人や韓国人はそれがないことが非アジア系アメリカ人にはぴんとこないのだろうか警戒心が弱すぎる。半島関係の要職をコリアンが独占しているなど危なくて仕方ない。

といっても、彼らだって、自分がアメリカ人であり、アメリカに忠誠を誓うといっているし、また、その出自はおおやけになっているから、ある種、監視対象だ。

それでは、日本はどうかといえば、先祖や親戚に外国人がいたり、ひどいときには本人が帰化していて公務員や政治家になって国家機密に触れていても、そのこと自体が公になっていないのだから、アメリカとはまったく違う。

国家公務員や政治家ではありえないが、国籍を持たない人も隠れて日本人のような顔をして活躍し、あちらの人に悪いことをしたのだから、日本人は、慰安婦問題で謝るべきだ、北朝鮮とは話し合いをすべきだとテレビで主張しているのが実は国籍がない人だなんていう喜劇も珍しくない。日韓二重国籍は珍しいが、なかには、ハーフなどで二重国籍の人がいても、それをオープンにしない。

いつもいっていることだが、私は外国系の日本人が政治家であろうが公務員としてであろうが、日本で活躍することにはまったく否定的でない。

ただ、欧米などでは、そういう場合に、その事実は公になっているし、それを前提に現在国籍を持つ国家への忠誠や文化への愛着をおおいに自分でも強調している。それなしにすませることができる日本は異常だと思う。

あるいは、ロシアがアメリカの世論への工作をかけていることに厳しい法的対応までしているのだが、日本はマスコミの主流が工作などしなくても、彼らのいうがままなのだからお話にならない。

そのあたりも、拙著『「立憲民主党」「朝日新聞」という名の偽リベラル』(ワニブックス)(http://amzn.to/2BQbWyU)では、かなり詳しくしっかり書いた。くりかえし言うが、私は日本が閉鎖的な国であることなど支持しない。ただ、欧米などで普通にオープンになっている情報はオープンであるべきだ、警戒すべきだと思われていることには、同様に国際的常識に従った注意をはらうべきだというだけだ。

八幡 和郎
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

平昌でも露呈、欧米えこひいきの冬季五輪採点

2018年03月02日 | 日記
平昌でも露呈、欧米えこひいきの冬季五輪採点
3/2(金) 6:00配信 JBpress
 「バンブーシーリング」――。グラスシーリング(ガラスの天井)ならぬ、その名の通り、「竹の天井」(バンブー、すなわち竹はアジアを象徴しているという)といわれている。

 (文中敬称略)

 米国や欧州などでアジア系の人間が上に登りつめようとすると、その“見えない”竹の天井で、成功や出世の道が閉ざされたり、バッシングやハラスメントを受けたりすることをいう。

 「世界の平和・平等・公平」を謳うオリンピックも、例外ではない。

■ 貴族のスポーツ

 アルプスの最高峰モンブランの麓にある高級リゾート地、シャモニー・モンブラン(フランス)で約100年前に開かれた冬の祭典を発祥とする冬季オリンピック。

 特にヨーロッパの「貴族のスポーツ」の祭典として始まった冬のオリンピックには、この見えない「バンブーシーリング」が立ちはだかってきた。

 貴族のスポーツゆえ、とにかく、このウインタースポーツにはお金がかかる。資金面の上でも、贅沢なスポーツで、世界でも一部の人間しかできないスポーツばかりが集められている世界的に超リッチな競技大会だからだ。

 中でも、ヨーロッパの「美」の基準が色濃く残るフィギュアスケートでは象徴的だ。冬季オリンピックだけでなく、世界選手権でも長年、ロシアや米国が牛耳ってきた。

 その歴史を塗り替えるがごとく、割って入ったのが、日本の荒川静香だ。荒川静香は、2004年の世界選手権で優勝。断トツの強さだった。

 「3回転ルッツ+3回転トウループ+2回転ループ」「3回転サルコウ+3回転トウループ」のコンビネーションジャンプをノーミスで完璧な演技を披露。技術点では「6.0点満点」を獲得し、ロシアや米国などの強豪欧米勢を押さえ、「世界の氷の女王」に君臨した。

 女子シングルで、旧採点システムにおいて、6.0点満点を獲得したのは、それまで世界で、ロシアのスルツカヤと伊藤みどりのたった2人だけだったのだ。名実共に「世界一の女王の天下無敵」な演技だったわけだ。


 しかし、この後、喜びも束の間、世界の氷の女王・荒川に悪夢が訪れる。

 「荒川潰し」である。

 同シーズン直後に開催された国際スケート連盟(ISU)の採点セミナーで、仰天する規定変更のプレゼンが開かれた。世界選手権を制したばかりの荒川の映像が「回転不足ジャンプ」と判断され、“悪い”お手本として示されたのだ。

 直前の世界選手権で「6点満点」を出しておいて、優勝させた選手に「失格」の烙印を押す。誰もがその信じ難いISUの決定の真意を疑わざるを得なかった。

■ 荒川静香の大決断

 さらに、荒川は強靭な体幹に、極めてしなやかな筋肉から織り成される、大きく背中を反らした「レイバック・イナバウアー」で、その芸術性を高く、評価されていた。

 イナバウアーをする選手はいるが、大きく体を反らせた「レイバック・イナバウアー」は、荒川の“特許”と言っていいほど、「イナバウアー」は彼女の代名詞となっていた。

 しかし、この荒川の「十八番」のイナバウアーも、公式試合から加点対象から外された。そして、迎えた2006年のイタリア・トリノでの冬季オリンピック。

 荒川はISUの度重なる採点システムに翻弄され、世界選手権以降、スランプに落ち込んでいたが、加点対象にならない「レイバック・イナバウアー」をあえて入れ込み、さらにもう1つの大きな決断を下していた。

 フリーの曲目を、『幻想即興曲』から、2004年の世界選手権以来から封印してきた『トゥーランドット』に変えた。

 「フィギュアスケーターの中には、技を競うことを目的として、観客の心に響かないような演技をする人もいる。でも、私はそれではいけないと思っていた。高い技を出しながら、観ている人の心にもメッセージをぶつけたかった」

 荒川は競技前にこう話していた。それはまさに、氷の女王の座の奪還を目指し、決死の覚悟で、スケート界に真っ向から挑戦を突きつけるものだった。


 『トゥーランドット』は、イタリア人のプッチーニ作曲の世界を代表するオペラ。イタリア人の世界的テノール歌手、ルチアーノ・パヴァロッティの十八番で、トリノオリンピック開会式では、彼がそのアリア「誰も寝てはならぬ」を熱唱、イタリアを代表する国民的な曲として知られる。

 イタリア人がよく知っている曲だからこそ、本当は難しい。彼らの心の奥底に熱く、深く響く表現者としての高度な演技が求められるからだった。

 「ビンチェーロ(私は勝利する)!」(イタリア語)と雄たけびをあげる最後の歌詞とともに、完璧な演技でフィニッシュしたかつての氷の女王、荒川に会場は、同オリンピックを通じ、初めてのスタンディングオベーションで、その華麗な勇姿を心から称えた。

 「ブラボー(最高だ! )」の声が鳴り響き会場が大きく揺れるその瞬間は、荒川が不死鳥のごとく、氷上に女王となって再び帰ってきた瞬間でもあった。

■ 10年経ってもバンブーシーリングが露呈

 日本はちょうど真夜中だったが、メダルが1つも取れず劣勢を強いられていた日本勢に、最後の最後で1点の輝かしい光を当て、荒川の世界一の舞いが、唯一のメダルを日本にもたらしたことでも、記憶に新しい人は多いだろう。

 「ロシアと米国以外の金は、採点の不公平さから無理」と言われてきたが、アジア選手として、五輪フィギュアスケート史上初のオリンピック制覇という偉業を成し遂げた荒川。

 欧米勢が独占するISU組織、スケート関係競技者に、日本人の真の強さを見せつけた瞬間でもあった。筆者も、今でも、その瞬間を思い出すと胸が熱くなる思いを抑えられない。

 あれから、10年以上が過ぎた今、オリンピックのフィギュアスケート界には、残念ながら、いまだこのバンブーシーリングが露呈する。

 平昌オリンピックでは、団体予選で日本のエース、宮原知子が結果的に4位となったものの、日本だけでなく、世界から次々と不満の声が上がった。

 「ミヤハラ(得点)は盗まれたとしか言いようがない」「心から感動した。あのスコアには全く正義が感じられない」「陰謀だ。ジャッジたちは自分が何をしているのか、分かっているのか」


 映画「SAYURI」の美しい旋律に合わせ、完璧な演技で終えたと感じた宮原は、満面に笑顔でガッツポーズ。高得点が期待されたが得点が発表され、宮原は「え? ホント?」とばかり、一瞬、唖然とした表情で、納得がいかなかった様子が、世界に映し出された。

 ISUによると、冒頭のジャンプの「回転不足」が原因というが、2004年の世界選手権で優勝したのにもかかわらず、あとでISUによって、「回転不足」だったと逆転評価、汚点をつけられたのも、不可解ながら、日本の荒川だった。

 今回の団体戦採点結果については、スケート王国のロシアの世界女王、エフゲニア・メドベージェワが世界歴代最高得点をマーク、世界を驚かす中、日本のエースの舞いに対する評価も世界で議論を呼んでいるのは確かだ。

■ 採点に誠実さなんて10%もない! 

 筆者は子供の頃、少しフィギュアスケートをかじり、新聞記者時代に取材した経験からだが、フィギュアスケートの採点システムほど、毎年のように基準が変わり、複雑化しているのはスポーツ界でも珍しい。

 フィギュアスケート界では、2002年冬季オリンピックでの「ソルトレイク・スキャンダル」といわれる不正採点事件以来、採点基準の明確化など採点方式での不正防止に努めてきた。

 しかし、トリノオリンピックをはじめ、世界選手権などで長年、ジャッジを務めてきたベルギー人のパトリック・イベンスは、「ソルトレイク事件以降も、採点方法が公正、公平になったとは思わない。ズルをする方法はいくらでもある」と明言。

 ジャッジの採点の誠実さについても、「誠実さだって?  10%ぐらいではないか」と平然と答える。

 日本の荒川も、「本来、フィギュアスケートは人の主観が入る。ジャッジも人間なので、選手の名前や演技内容に引っ張られる。世界のトップクラスになると、少々のミスがあって失敗しても下位になることがないのはそのため」と明かす。

 さらに、「また、ジャッジにはフィギュアスケートの未経験者もいる。基準を細かくすればするほど、明確じゃない部分が目立ってしまう」とその問題点を指摘。主観が分かれる「回転不足」などは代表的だ。

 さらに、ソルトレイク・スキャンダル以降、ジャッジ別に国籍と点数が出る方式が変更された。


 これについても、「ソルトレイクオリンピックで判定に対する疑惑が明らかになって以降、国同士での採点の裏取引を防止するため、ジャッジの匿名化が行われた。

 しかし、仮に不可解な点数を出せば、プロである以上、そのジャッジが責められるのは当然のこと。反対に、現行のように点数の出所を曖昧にしたら、全くジャッジ能力は問われなくなってしまう。

 不正回避と言うが、選手よりジャッジを守るためのルール改正だ」と競技者、指導者のプロとしての批判は、的を射ており、しかも重く痛烈だ。

■ 2回も転倒しながら銀メダルに「恥ずかしい」

 また、現行のシステムでは、技を認定する専門家がいて、そのジャッジが決めた技の基礎点に対して、他の審判が マイナス3からプラス3までの幅で評価することになっている。

 そのことに対しても、「マイナス3に、プラス1・・・。評価がなぜこんなにばらばらに分かれるのか私にも分からない」と苦笑する。

 改善されてこうなのだから、こうした欧米主導、人種差別的な運営の中でオリンピックで金メダルを獲得した荒川の凄さは欧米勢には脅威だったに違いない。

 米国の主要メディアは、トリノオリンピックでコーエンが2回も転倒したのに、銀メダルとなったことを「shame! (恥ずかしい)」と報道してたことは、その採点の偏重さを物語っている。さもなければ、村主章枝(トリノオリンピック4位入賞)選手がメダルを取っていたかもしれない。

 一方、今回の平昌オリンピックでは、羽生結弦選手が66年ぶりに、五輪連覇を成し遂げた。 世界の羽生が今あるのは、荒川のおかげでもある。

 2004年に仙台の拠点リンクが経営難で閉鎖されたが、荒川のトリノ金獲得で、フィギュアブームが再燃。同リンクが再開されたからだ。

 しかし、今も国内の有数選手が自由に練習できるリンクは、関西大や中京大内のアリーナなど限られており、環境が充実している欧米諸国に比べ、日本にはスケートリンクが極端に少なく、助成金も少ない。

 そんな逆境の中、第2、第3の荒川や羽生を育成するには、自治体や企業、国の後方支援拡大が必至だ。

 日本が誇る技術や、「こけたら、起き上がる!」逆境の精神力を日本列島で支えてこそ、欧米偏重のスポーツ界を揺るがす日本独自のポテンシャルを世界の舞台で発揮できると信じている――。

 (取材・文 末永 恵)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カーリング女子の「韓国のいちごおいしい」発言の裏事情 ---

2018年03月02日 | 朝鮮エベンキ族
カーリング女子の「韓国のいちごおいしい」発言の裏事情 --- 黒坂 岳央
3/1(木) 16:11配信 アゴラ
カーリング女子の「韓国のいちごおいしい」発言の裏事情 --- 黒坂 岳央
テレビ朝日「モーニングバード」より:編集部
こんにちは!肥後庵の黒坂です。

平昌オリンピックでカーリング女子が「韓国のいちごおいしい」とコメントをしたことがネット上で大きな話題を呼んでいます。

後半戦の作戦会議と、栄養補給を兼ねてフルーツを食べる姿が「もぐもぐタイム」と呼ばれており、そこで食べたいちごに対して「韓国のいちごはおいしい!」とコメントをしているのです。このコメントだけを見るとなんとも微笑ましく思えるのですが、その背後にある実態を知ると、なんとも複雑な気持ちになってしまいます。

日本のいちごはこうして流出する
過去の記事『韓国や中国に狙われる日本のフルーツをどう守るのか?』(http://agora-web.jp/archives/2030759.html)でも詳しく書きましたが、今いちごを始め、様々な日本のフルーツが韓国に流出していることが大きな問題となっています。

農水省の調査によると、韓国のいちご栽培面積の9割以上が日本の品種を基にしたものといわれています。これまで「とちおとめ」「レッドパール」「章姫」といった日本を代表するブランドいちごが無断で持ち出され、韓国で勝手に交配されて「雪香(ソルヒャン)」「梅香(メヒャン)」「錦香(クムヒャン)」というブランドが勝手に作られ販売されています。

こうした問題を見て「なぜ日本のフルーツが流出してしまうのか?簡単に流出させてしまうなんて脇が甘いのではないか!?」そんな疑問と憤りを感じるのではないでしょうか。しかし、流出経緯を知るとそうは責めきれない部分があることがわかります。

2013年6月に放送されたニュースJAPANの番組でその流出経緯が明らかにされています。

愛媛県のいちご農家・西田朝美さんはレッドパールを6年間かけて開発しました。新品種の栽培というのはものすごく大変な作業で、レッドパールに限らず、開発には数年、時にはそれ以上かかることも珍しくありません。そんなレッドパールは皮肉にも開発者の西田さん自身から韓国人の手に渡り、2013年時点では韓国のいちご市場で8割を占めるまでになっています。

なぜ流出してしまったのか?その経緯はこうしたものです。

ある日、西田さんの元へ韓国人農業研究者が訪れ、「レッドパールの苗をほしい」と懇願されたそうです。「これは絶対に渡せない!」と応じる西田さんへ「そこを何とか!」と拝み倒され、断りきれず応じてしまったというのです。しかし、さすがは西田さん、その時にきちんと書面による契約を結んでいます。その契約書には「レッドパールの苗を5年間、有料で栽培できる条件で渡す。また、契約者以外とは許諾契約しない。」ということがしっかりと書かれていました。しかし書面による契約虚しく、その後韓国でレッドパールは一気に広がり一時は8割のシェアを占めるまでに広がってしまいました。

西田さんの元へ訪れたという農業研究者の正体は金重吉(キム・チュンギル)氏です。彼はテレビ番組の取材に対して堪能な日本語で「日本のいちごよりおいしいよ」と悪びれもなく答えており、彼の本棚には日本の農業技術についての本が並んでいます。韓国でレッドパールが広がって大きなシェアを取っていることについて触れると、「知り合いに苗を譲り渡したところ、勝手に栽培したり売ったりし始めた」と金氏は説明しています。つまり、自分の責任ではないよと答えているのです。西田さんの元にロイヤリティが入ってくることは、とうとう最後までなかったそうです。

悲しいことに西田さんは2015年に他界してしまいました。いちごに人生を捧げた西田さんは、韓国のいちご係争の決着を見届けることはありませんでした…。これはあまりにも悲しすぎる結末じゃないですか。おいしいいちごを開発するのに心血注いだ西田さんの努力はもちろんムダではありません。「おいしい!」と自分が作ったいちごを頬張る人々の姿を見て西田さんは幸せだったことでしょう。しかし、その努力を“ドロボウ国の肥やし”にされてしまった事を思うと、グツグツと腸が煮えくり返る思いです。

彼女たちが食べているのは日本のいちご
カーリング女子がもぐもぐタイムに食べたいちごは、元々は日本の農家が人生を捧げて愛情込めて育てたいちごを基にしたものです。これをいうと韓国は否定するでしょう。「韓国が開発して、違う名前がついている!」と。しかし、その基になった苗は紛れもなく日本のものに間違いないでしょう。

韓国はいちごの輸出ですでに日本の上をいっています。海外輸出量はなんと日本の4倍!日本のいちごを盗み、許可なく勝手に栽培して他国に売ってお金を稼いでいます。これはいうなれば他所の家にドロボウに入って、家財を売ってお金を稼いでいるようなものではないでしょうか。心血注いで作り上げたおいしいいちごで、ドロボウがお金稼ぎをしているのですから気分のいいものではありません。

「いちごおいしい」発言を批判する人たちへ
ネット上にはカーリング女子を批判するコメントも多く見られました。「無知って怖いね」「メダル獲得を台無しにする問題発言だ」「恥を晒している。大学で何を学んできたのか?」といったものです。

こうした心無いコメントに対して、私から怒りのコメントをさせてください。他人を批判する人たちは、自分たちが食べるものの裏の事情を全て知っているのでしょうか?ありえないですよね?韓国に盗まれたいちごがなんとも不憫で、私を含めて農家さんの頑張りを思って腹が立つのはよく理解できます。しかし、彼女たちは農業専門家ではありません。メダル獲得を夢見て努力をしてきて、何も事情を知らずに元・日本産いちごを「おいしい」と素直にコメントをしているだけです。そんな彼女たちを叩くのは明らかに怒りの矛先が間違っています。

怒りの矛先はドロボウに向けるべきであって、彼女たちではありません。それに彼女たちが食べたいちごは、おいしいに決まっているじゃないですか!日本の農家さんが一生懸命作ったものですから、マズいわけがないのです。ただ、そのいちごをドロボウが「どうぞ召し上がれ」といっているのがなんとも歯がゆく、皮肉です。彼女たちはカーリングで立派にメダルを獲得するという大きな成果を上げてきたのです。見当違いな批判をする暇があるなら、これ以上日本のフルーツが流出しないための対応策を考える方が建設的だと思うのです。

契約を結んでも反故にする、純粋な日本の農家さん(西田さんの例)を拝み倒して苗を取っていく、という何でもありの状態で日本のフルーツを取られないようにする策を講じるのは簡単なことではありません。中国でもシャインマスカットの苗が流出するなど、現在でも日々発生している大きな問題なのです。

私ができることは、こうした問題を記事にして取り上げ一人でも多くの人へ伝えることです。

黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」(http://www.higoan.jp/)代表

黒坂 岳央

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする