中国の情報隠蔽裏付け、香港紙「最初の患者は11月」
3/13(金) 21:10配信
産経新聞
中国の情報隠蔽裏付け、香港紙「最初の患者は11月」
新型コロナに関する中国の当局発表とメディアの報道は食い違っている
【北京=西見由章】香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP、電子版)は13日、現段階で確認されている新型コロナウイルスの最初の感染者は、湖北省で昨年11月17日に発症したと伝えた。中国政府の非公表資料に基づくとしている。中国政府は最初の感染者が12月8日に発症したと説明しており、報道が事実であれば、当局側の初動の遅れや情報公開の不透明さを裏付けるデータといえそうだ。
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中国当局は12月31日、「原因不明のウイルス性肺炎」を27人が発症していると初公表。専門家が「人から人」への感染を認めたのは1月20日だった。
一方、SCMPによると、最初の感染者とみられるのは湖北省の55歳で、11月には少なくとも39~79歳の男女9人が感染。感染者は12月31日に266人、1月1日には381人に達したという。感染者数には後からさかのぼって確認した人も含まれるもようだ。ただ、昨年末には「人から人」感染を裏付ける爆発的な増加が起きていたことを示すデータといえる。
実際に武漢では当時、多くの医師が強力な感染力を持つウイルスへの警戒を呼びかけていた。中国誌・人物(電子版)が11日に公表した記事によると、武漢中心病院の艾芬医師は12月30日、肺炎の原因を「重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルス」と判断した検査報告書をみて危機感を抱き、その写真を知人の医師に送信。医師8人がグループチャットに転送し、情報が拡散した。このうちの一人が2月7日に死去した同病院の眼科医、李文亮氏(33)だった。
警察当局は「デマを流した」として李氏ら8人を処分。艾氏も病院幹部から強い叱責を受け、肺炎については自分の夫にすら何も話すなと口止めされた。「まるで武漢市の発展を私一人が破壊しているように」指弾されたという。
この記事は公表直後に削除された。同様に削除された財新(電子版)の記事によると、武漢中心病院に送られた報告書は北京の民間機関が遺伝子情報を分析したものだった。検査の一部に誤りがあり、新型コロナウイルスに似た遺伝子構造を持つSARSと判断されたという。
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新型コロナ警鐘の女性医師、「口封じ」を証言…当局がネット記事削除も拡散
3/13(金) 19:54配信
読売新聞オンライン
新型コロナウイルスによる肺炎について当局の公表前に警鐘を鳴らした中国湖北省武漢市の女性医師の艾芬さんが、地元当局による「口封じ」を中国誌「人物」に証言した。記事は10日にインターネットに公開後、すぐに当局に削除されたがSNSなどで転載され続け、「言論の自由」を求める声が改めて高まっている。
記事によると、艾さんは昨年12月30日、原因不明の肺炎患者のウイルス検査報告を医師らのSNSのチャットグループに投稿した。早期に警鐘を鳴らして英雄視され、2月に新型肺炎で死去した李文亮医師は艾さんの同僚で、艾さんの投稿を転載して武漢の公安当局から訓戒処分を受けた。
救急部門責任者の艾さんは処分は受けなかったが、投稿当夜、勤務先の病院経由で市当局から「パニックを避けるため、原因不明の肺炎の情報を外部に公表してはならない」と通知された。その後、病院幹部に「デマを流した」と責められ、今後は一切口外しないよう厳命されたという。
その後、病院では肺炎患者が急増し、艾さんは1月初旬に「人から人の感染」を確信するが、発言できなかったという。中国政府が人から人の感染を認めたのは1月20日になってからだ。
艾さんは、「批判されても、あらゆる所で話し続けるべきだった」と悔やんだ。(広州支局 角谷志保美)
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検閲対策。ネットでコロナについて隠語を使って話す中国
3/12(木) 19:00配信
ギズモード・ジャパン
検閲対策。ネットでコロナについて隠語を使って話す中国
検閲対策。ネットでコロナについて隠語を使って話す中国
アレな、アレね。
新型コロナウイルス感染拡大で、各国政府の対応に賛同・批判があるなか、中国では政府がタブー視する言葉はSNS上に投稿できないようになっています。
バンされているのは、「武漢」「赤十字」「危機 + 北京」など。中国本土のネット検閲はあるあるで、有名どころでは「六四天安門事件」があります。中国民も慣れたもんです。政府がタブー視するトピックについてネット上で語り合うときは隠語を使うそうですが、新型コロナウイルスも隠語ができています。
ネタ元のAmnesty Internationalいわく、隠語にはシンプルなものから複雑なものまで幅広くあるとのこと。
例えば、武漢(Wuhan)はwb、湖北省(Hubei)はhb。パンダの画像は国家安全局。赤十字は赤で10。感染拡大で責任追及される政治家トップ4(武漢市長、湖北省長、武漢の共産党書記、湖北省書記)をF4で表しています。…え、まさか、F4って『花より男子』からきてないよ、ね?
新型コロナのアウトブレイクを真っ先に警告し、感染後死亡した武漢の医師李文亮氏もタブートピックであり、「I cannot and do not understand」が代替ワードとして使われています。新型コロナについて口を閉ざすように言われた李文亮氏と中国警察の会話の中に「できるか?」「できます」「わかったか?」「わかりました」というやりとりがあり、一時期はこの会話がSNSに多くポストされたものの、その後政府が削除。その結果、逆の意味である「I cannot and do not understand」が使われるように。今現在、これは「新型コロナのトピックを発信し続ける」「政府抑圧に屈しない」という意味もあるそう。
Weiboなどの中国SNSで、前述の隠語を検索するとたくさん表示されます。内容は、温州市のチャリティ職員がマスクを盗んだとか、政府が赤十字で儲けようとしているとか、トップは辞任すべきとか、隠語なしでは削除されるであろう政府に不都合な話ばかり。
中国政府は、タブーワードを常にアップデート・変更しているため、これらの隠語がバンされる可能性も。そうなれば、たくましい中国国民はまた新たな隠語を作るのみなのですけれど。
Source: Amnesty International