スパイが付け入る隙に? 英王室の騒動から考える「なぜ眞子さまと小室氏の結婚を絶対に許すべきなのか」
3/28(日) 17:30配信
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クーリエ・ジャポン
ハリー王子とメーガン妃のインタビューから日本が学ぶべきこととは? Photo: Samir Hussein / WireImage / Getty Images
日々報じられるニュースの陰で暗躍している諜報機関──彼らの動きを知ることで、世界情勢を多角的に捉えることができるだろう。
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国際情勢とインテリジェンスに詳しい山田敏弘氏が旬のニュースを読み解く本連載。今回注目するのは、世界に衝撃をあたえたメーガン妃とハリー王子の「暴露インタビュー」だ。ふたりがテレビに語ったことでイギリス王室に与えた影響は計り知れないが、この一件から日本も考えるべきことがあると山田氏は訴える。
世界に激震が走ったインタビュー
先日、イギリス王室が震撼するようなインタビューが放送されて大きな話題になった。
米誌「ヴァニティ・フェア」は、「これまでメディアの公式なインタビューを一度も受けたことがないエリザベス女王は、メーガン妃とハリー王子のインタビューにショックを受け、王室の名声を傷つける可能性があることに懸念を示したと言われている」と報じた。とにかく、王室も対応に苦慮していたようだ。
直近では、インタビューには事実かどうか怪しい話もあったと指摘されている。豪ニュースサイト「News.Com.Au」は、例を挙げながら「有名司会者オプラ・ウィンフリーにすべてを暴露すると銘打ったテレビインタビューで、メーガンとハリーが話したことのなかには、偽りである、矛盾していると判明したものがある」と報じている。
インタビューから3週間ほどが過ぎた今でも、そのインタビューがアメリカやイギリスのみならず、オーストラリアなどでも話題になっているのである。今後もその余波は続くだろう。
日本の反応も国外で報じられている。米ニュースサイト「ヴァイス」は、メーガン妃のインタビューを受け、「世界最古の皇室を持つ日本では、メーガン妃の惨めさに同情心をもって受け止められている」と報じている。
このインタビューや関連する情報を見ていて、筆者はある人物の顔を頭に浮かべていた。日本のプリンセスである秋篠宮家のご長女、眞子さまと婚約している小室圭氏である。今回のメーガン妃に対するインタビューで明確になったと感じるのは、眞子さまと小室氏を絶対に結婚させるしかないのではないか、ということだ。
小室氏とメーガン妃の共通点
メーガン妃と小室氏には共通点がある。どちらも一般家庭の出身で、家族にスキャンダルがあるということだ。
メーガン妃にはお騒がせの父親がおり、結婚前にやらせ写真を撮らせたり、プライベートなやりとりを公開したりしたこともある。彼は結局、結婚式にも呼ばれなかった。
小室氏の家族も物議を醸している。その発端の一つには、母親が元婚約者と金銭問題を抱えていると報じられたことで、国民の多くから小室家に対する不信感が高まったことがある。母の元婚約者が、小室親子の言動をインタビューで暴露していた。こうした背景もあり、日本では小室氏に対する風当たりが強いのは言うまでもない。
両者とも、外部から伝統のある王室に関与して、王室のイメージにネガティブな影響を与える状況になっているのである。
そんな状況で、小室氏が、メーガン妃と同じようにアメリカのTVインタビューに応じるとしたらどんな騒ぎになるだろうか。もちろん彼がインタビューに応じることがあるとすれば、それは婚約が破談になった場合ということになるだろう。
そしてインタビューで、日本人の知らない皇室のプライベートな話や、皇室の負の部分について語るような事態にでもなれば、日本がひっくり返るような騒動になることは想像に難くない。眞子さまとのデートの様子、その他の皇族メンバーの素顔が、検証できないようなかたちで「元婚約者」の口から暴露された場合の日本へのダメージは計り知れない。
国民が動揺し、天皇制のあり方や皇位継承問題などにも影響を及ぼし、皇室典範特例法の付帯決議などを議論している日本の政界にも問題は波及することになる。
もっとも、日本のメディアがインタビューをするとなれば、そこには忖度や自主規制が動く。単刀直入な「暴露」インタビューとなるとは考えにくい。そう考えると、アメリカのTVメディアでインタビューが行われた場合のほうが歯に衣着せぬ発言が飛び出す可能性が高い。
アメリカを拠点していて、英語も堪能な小室氏が米TVなどでインタビューに応じる──それがもっとも日本の皇室にとってダメージになるだろう。もちろん、メーガン妃のインタビューのように欧米で何週間も続くような騒動にはならないと思われるが、それでも話題になることは間違いない。
またアメリカなどでは、こうしたスクープインタビューには大金が動く。
今回の、ウィンフリーとメーガンのインタビューでは、高額なギャラ事情も話題になった。米TV「FOXビジネス」によれば、インタビューを報じた米TV「CBS」は、2時間の放映権として700~900万ドルを支払っている。ただそのお金はメーガン妃には入らず、制作に関わったウィンフリーの会社に入るという。いずれにせよ、すごい金額だ。
王室はスパイに狙われている
小室氏と眞子さまの結婚が仮に破談になれば、メーガン妃のインタビューの放映権ほどとは言わないまでも、多額のギャラが発生するインタビューのオファーが来る可能性もある。そうなれば、一般人である小室氏ならそのオファーを受ける可能性があるかもしれない。
こうした状況を、日本とライバル関係にあるような国々が注目しているのは間違いないだろう。ここまで日本に打撃を与える可能性がある人物を無視するはずはない。
そして筆者も、これまで世界の諜報機関を調べてきた感触から、こうした国々のスパイ機関もその動向を注視して追っているのは間違いないと見ている。なぜなら、利害のある関係国のリスクや脅威となる情報を調べ、そこに工作活動をおこなっていくのが、スパイの仕事に他ならないからだ。
事実、こんな例もある。
米紙「ワシントン・ポスト」が報じている通り、アメリカで盗聴工作などを担うNSA(国家安全保障局)が、英王室から離れて王室のリスク要因となっていたダイアナ妃を何年にもわたって盗聴するなど監視していたことが明らかになっている。その情報は1056ページにもなったという。
アメリカは、イギリスやセキュリティ同盟であるファイブアイズ同盟(米英と、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドが参加)と、そうした極秘の諜報活動を共有してきた。
またソ連のKGB(ソ連国家保安委員会)が、エリザベス女王の妹で、恋多き女性だった故マーガレット王女を盗聴していたことも暴露されている。デンマーク訪問などの際も灰皿に盗聴器が仕掛けられていた。王室のネガティブな情報を求めていたらしい。王室に出入りするセラピストなどといった人たちもまた、スパイ工作の対象になっていた。
ふたりの結婚を許さなければ…
現在ニューヨークでロースクールに通う小室氏には、外出時、警護がついている。だが秋篠宮眞子さまとの結婚が破談になり、日本で生活しづらいとして海外で暮らすようになれば、警護などもいなくなるだろう。日本の公安当局も彼の動きは思うように把握できないかもしれない。
そこに生まれた隙に、日本を混乱させ弱体化させたり、国際的な評判を下げることを狙ったりするスパイが工作を仕掛けてくる可能性は低くない。日本の皇室は世界最古といわれる伝統を持ち、世界の王室からは一目置かれ得る存在だ。その影響力は、2019年10月に行われた天皇陛下の「即位礼正殿の儀」で170ヵ国以上の要人が参列し、海外メディアがこぞって報じたことからもわかる。それを貶めれば、日本へのダメージは大きい。
もしかしたらすでに工作ははじまっているかもしれない。小室氏の、学内やプライベートの生活まで管理することは不可能だからだ。そこから接触しようとする者もいるかもしれない。
もちろん、破談ということにでもなれば、スパイ機関が裏で「暴露」を仕掛け、ストレートに高額なインタビューのオファーを行うこともありうる。表向きはアメリカの人気司会者などがインタビューをするが、その裏で誰が仕掛けているのかは把握しづらいだろう。
こうした最悪のシナリオを避けるには、眞子さまと小室氏の結婚を許すしかない。
そして彼らを見守っていくしかないだろう。もう2人の関係は逆戻りできないし、何よりも報道によれば、眞子さまも破談は望んでいないという。ならば、今後も国へのリスクとならないよう受け入れるしかない。
それを目指して、時間はかかるかもしれないが、眞子さまと小室氏には少しでも国民の不安を払拭するためのアピールをしてもらうしかない。それが日本のためでもあるのだ。
Toshihiro Yamada
小室圭さんはむしろ奇特な人 皇族の「結婚相手探し」は想像以上に大変【皇室のトリビア】
3/28(日) 9:06配信
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日刊ゲンダイDIGITAL
眞子さま(右)と小室圭さん(代表撮影)JMPA
天皇家や皇族のご結婚相手を探すのがいかに難しいことか――。そこに触れていく。
今の上皇も例外ではなかった。62年前の1959年、上皇は美智子上皇后と結婚され、それは理想的な国民的祝賀として伝説にもなっているが、裏側はあまり知られていない。
次女・佳子さま「小室圭さん問題」でトバッチリ…婚期にしわ寄せ、お相手の“チェック”強化も必至
実は、それまで「お妃候補」といわれた女性は旧華族の令嬢を含めて相当数いたといわれる。当時の新聞がリストアップした数でも1000人を超えたほどだ。それが候補になった途端に早々と結婚して圏外に去っていった。戦後の自由を知った旧華族たちは、皇室に自由がないことを知っていたからだ。当時、皇太子だった今の上皇は、生涯結婚できないのではないか、とこぼされたといわれる。正田美智子さんが候補になっても、やはり最初は断られた。それを、皇太子自らが説得してやっとご結婚にこぎつけたのだ。それほど大変だったのである。
今の天皇と雅子皇后のご結婚も似た状況で、雅子さまと出会っても、プロポーズするまで6年もかかっている。
さて、そこで眞子さまの結婚問題である。マスコミや国民世論の多数は、「とかく問題のある小室さんとは別れろ」「無理して結婚しても幸せになれない」「もっとすてきな男性があらわれる」――といったところだろう。
では婚約破棄の可能性はあるのだろうか。
眞子さまと小室さんの結婚は、2017年に上皇が天皇在位中に裁可を与えて婚約が決まったものだ。さらに眞子さまは、昨年の11月に公表した文書で、〈天皇皇后両陛下と上皇上皇后両陛下が私の気持ちを尊重して静かにお見守りくださっている〉と記したように、今や眞子さまのご結婚は秋篠宮家の問題ではなく皇室全体の問題になっている。つまり、たとえ眞子さまのお気持ちが変わっても簡単に婚約破棄はできないだろう。しかし、可能性がないわけではないと、元宮内庁関係者は言う。
「さすがに皇室から断った形にはできないでしょう。小室くんの方から辞退した形に持っていけば可能ではないか。もちろん、そのあたりの事情は小室くん側に含んでもらうことが必要にはなります。おそらく小室くんは、皇室のいろんな情報を握っているだろうから、それを暴露されたら皇室の大ダメージになりかねない。小室くんがよくても周辺にいる人は何を言い出すかわからない。一筆書いてもらったうえで、それ相応の金銭的解決をして、さらに小室くんから別れたという演出が必要ですね」
しかし、ここで婚約破棄となると、別の意味で皇室に与えるダメージは計り知れない。皇室の結婚問題の難しさがクローズアップされるからだ。その結果、眞子さまだけでなく、愛子さまをはじめとした皇族の女性たち、それに秋篠宮家の長男である悠仁さまのご結婚相手を探すのもさらに困難になる可能性がある。
今回の騒動で、小室さんの人柄にも問題はあるが、皇室にもいろいろ問題がありそうなことも分かってきた。というより、個人を中心とした社会の中に、いにしえからの家父長的家制度が今も生きているのが皇室なのだから、窮屈で煩わしいのは当然で、一般社会からすれば問題だらけなのだ。
雅子さまが「適応障害」というご病気になったのも、問題だらけの宮中なのに、誰も変えようとしなかったせいだともいわれている。
眞子さまが婚約を破棄すれば、内親王や女王が一般人と結婚することは限りなくハードルが高くなる。
そう考えると、眞子さまと結婚したいという小室さんは奇特な人といえるかもしれない。 =つづく
メーガン妃と小室圭さんの明らかな「違い」とは 王室と皇室の対応とふたりの行く末〈AERA〉
3/24(水) 8:02配信
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AERA dot.
2020年3月9日、メーガン妃はロンドンのウェストミンスター寺院で行われたコモンウェルス・デーの式典に出席した。これが最後の公務となった(写真:gettyimages)
米CBSテレビで放送されたインタビューで、メーガン妃(39)は、長男アーチー君(1)を妊娠中、「肌の色がどれだけ濃いのかという懸念」について、王室内でやりとりがあったと告白した。一方、日本の皇室では、秋篠宮家の長女眞子さま(29)と小室圭さん(29)の結婚の行方が依然注目されている。二人の共通項を読み解く。AERA 2021年3月29日号から。
【写真特集】気品あふれる… 初めて十二単を身に付けた佳子さまはこちら
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関東学院大学の君塚直隆教授(英国政治外交史)に聞いてみた。君塚さんは18年、結婚にあたってメーガン妃を「英国王室にとって諸刃の剣」と評したという。「女優というキャリアを生かし、王室の即戦力になる期待がある一方で、36歳で人格ができあがっている人でもありました。『王室の色に染められたくない』と、自分を前面に出してくる懸念もあったからそう表現しましたが、今回はマイナス面が前面に出た形ですね」と君塚さん。
昨年出版した『エリザベス女王』にも書いたが、女王は「カラーブラインド=人種偏見のない人」だという。コモンウェルス(旧英連邦)の首長でもあり、加盟54カ国にはアフリカ、カリブ海沿岸など非白人系の国も数多く含まれる。
22年は女王の在位70年にあたり、高齢の女王に代わり王室メンバーは各国を訪問する。「メーガン妃が非白人系の国を回れば、親密性はさらに増したはずで、ハリーとメーガンの結婚を認めた時、女王の念頭にはそういうこともあったのです。そんな女王の薫陶を受けた王室メンバーが、差別的な発言をするなどあり得ません」と君塚さんは言う。
■女性皇族の位置付け
メーガン妃と小室さんの上昇志向について尋ねると、「年齢が違います」と返ってきた。1981年生まれのメーガン妃は「王室をわかった上で、のし上がろうとしたのでしょう」。91年生まれの小室さんは「皇室についてあまり考えず、たまたま大学で知り合った眞子さまと交際、結婚を決めたのでしょう。その違いは大きい」と。
どんな人間も若いうちは、上昇志向を持つ。それより問題は、女性皇族の位置付けだ、と君塚さん。皇室典範で「皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる」と定められている。「どうせ出て行く人だからと、女性皇族の結婚相手については調査が甘くなる。小室さんの問題も、男性皇族の結婚相手同様に調べていれば、事前にわかったはずです」
女性宮家をつくり、次世代の皇室を支えていく。生まれてくる子どもも、当然皇族とすべき。それが君塚さんの持論。英国は13年に議会を通過した王位継承法で、男子優先でない絶対的長子相続制となった。「小室さんの問題が女性皇族についての議論の呼び水となることを期待していましたが、そうならないのが残念です」と君塚さん。
英王室はメーガン妃のインタビュー放映の2日後、「いくつかの記憶は(メーガン妃と)違うかもしれないが、非常に深刻に受け止め、家族でプライベートに対応する」と女王の代理声明を発表した。天皇陛下は2月、小室さんと眞子さまの結婚について、「多くの人が納得し喜んでくれる状況になることを願っております」と語った。
メーガン妃と小室さん、これからどうしていくのだろうか。
(コラムニスト・矢部万紀子)