
退職金2000万円超だが…消防士に「40代過ぎの転職」が多い謎
3/18(木) 9:01配信
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かつて「人生安泰の職」と思われた公務員も、今では年金・退職金ともに減りつつあります。それでも定年まで勤めれば、職種に関わらず2000万円以上の退職金を受け取れます。世間から見ればまだまだ羨ましい職業に思えるでしょう。しかし、実は定年退職する人は半分程度しかいないのです。一体なぜでしょうか? ここでは、退職金のみならず給与額も多い「消防士」に着目し、その実態を解説します。
日頃の鍛錬は「スポーツ強豪校の部活」以上にハード
(※写真はイメージです/PIXTA)
消防士の仕事の多くは、非常に体力を使います。火災現場では防火服を着たうえにしころ付きのヘルメットを被り、酸素呼吸器などの装備を背負います。その総重量は20kg前後。
これだけ重い装備を装着して動き回るだけでも大変なのに、真夏の場合は気温が30度を超えます。暑さに体力・気力とも搾り取られてしまうでしょう。
このような厳しい現場活動に対応するために、日頃の体力作りは欠かせません。階段ダッシュや懸垂、腕立て伏せなど、そのハードさはスポーツ強豪校の部活を凌ぐと聞きます。
さすがに40代、50代の消防士は、しごきのようなトレーニングはしないようですが、現場に出る以上、やはり体力の維持は必須となります。
体形や筋力は「20~50代で大差なし」…驚異の結果
では、実際に40代になっても体力を維持できるのか、を知る資料として東京消防庁の『消防隊員の体力管理に関する研究』(1999年)があります。
これは20代から50代の消防士(ポンプ隊員62人)に対して体力測定と活動能力測定を行い、分析した調査結果です。調査自体は約20年前のものですが、年代による体力差を知るには十分有効でしょう。
まず、それぞれの年代の身体特性を見てください。
●20代…身長:172.4cm/体重:68.0kg/体脂肪率:18.7%
●30代…身長:172.7cm/体重:68.9kg/体脂肪率:18.8%
●40代…身長:170.1cm/体重:67.9kg/体脂肪率:18.9%
●50代…身長:165.3cm/体重:66.5kg/体脂肪率:18.3%
ご覧のとおり体脂肪は、20代から50代までほとんど変わりません。しかも50代が一番低くなっています。
次に体力測定の結果を確認しましょう。
●20代…押力:59.8kg/脚筋力:65.0kg/懸垂:9回/握力:46.3kg/腕立て伏せ:48.0回
●30代…押力:55.3kg/脚筋力:64.6kg/懸垂:6.6回/握力:49.5kg/腕立て伏せ:35.0回
●40代…押力:52.0kg/脚筋力:61.6kg/懸垂:4.2回/握力:47.1kg/腕立て伏せ:33.0回
●50代…押力:42.4kg/脚筋力:56.3kg/懸垂:5.1回/握力:41.5kg/腕立て伏せ:31.0回
こちらも50代の筋力の衰えが若干見られるものの、大きな開きはありません。懸垂に関しては50代が40代を上回っています。やはり皆さんは、いくつになっても相当なトレーニングを積んでいるのでしょう。頭が下がる思いです。

肝心の「消火活動に必要な能力」は…
さて、ここで注目したいのは活動能力です。この調査では、次の消防活動を想定して所要時間を計測し、もっとも短いタイム(2分22秒)を100点、もっとも長いタイム(4分33秒)を0点として得点化しました。
なお、計測時の服装は、火災出動時の服に加えて東消5型空気呼吸器(装備総重量約19kg)を装着しています。
1. ホースカー約240kgを60mえい行する
2. フォグガンと連結送水セット(総重量約11kg)を1階から5階まで搬送する
3. 床を這う姿勢で10m移動する
4. 訓練用人形(約38kg)を屈んだ姿勢のまま片手で引きずり10m移動する
5. 発動発電機(約9kg)を5階から8階の屋上まで搬送する
年代ごとの所要時間と得点は以下になります。
●20代…2分44秒/82.6点
●30代…2分53秒/75.6点
●40代…3分17秒/57.6点
●50代…3分40秒/40.2点
このように40代以上は30代以下に比べて時間がかかっていることが分かります。
活動能力の低下を招く「加齢以外の原因」
体形や筋力は、日頃の鍛錬によって50代になってもある程度維持できます。しかし、実際の現場でもっとも要求されるフットワークは、加齢によってどうしても衰えてしまうようです。
さらに消防士は加齢だけでなく、日頃の生活パターンによって体力を削られるケースもあるようです。
24時間働いて2日休むという勤務体制(3部交代制)の繰り返しは、一般的なパターンではないので、どうしても不規則な生活になりがちです(ほかの勤務体制もあり)。
さらに勤務中は仕事場で寝ることになるので、若い頃は周りに気を使いっぱなしでしょう。ある消防士は「先輩が起きている間は気になって眠れなかった」と言っていました。こうしたことから慢性的な不眠に悩む人も多いようです。
消防士は誰よりもフットワークを要求される職業にもかかわらず、体力は加齢や不規則な生活などによって衰えていきます。特に40歳を過ぎるとそのことを痛感する機会が多いようです。
そのため、ある程度の年齢になると現場を離れてデスクワークに移るケースもあります。しかし、それができるのはほとんどが昇進できた人ではないでしょうか。昇進できない、または現場活動が好きで続けていた人は、体力の低下をきっかけに転職を考えることも多いようです。
本橋 亮

mcm***** | 2日前
私の知っている元消防士さんは、レスキューの仕事でメンタルが傷つき、早期退職したとおっしゃってました。あえて詳しくは聞きませんでしたが、凄惨な場面だったり、救いたくても救えなかったりしたことがあったのだろうと想像します。本当に大変なお仕事をしてきてくださったことに感謝するとともに、ゆっくり休んで心を癒してほしいと思います。
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wal***** |2日前
私の職場で一番頼りにしていたパートさんのご主人も筋トレ命のマッチョな消防士だったのですが、東日本大震災に派遣されてPTSDを発症して退職してしまい、今度はパートさん自身がストレスで橋本病を発症してパートを辞めることになり、職場は一時大混乱でした。
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tad***** |2日前
私の友人も、火災よりも救急のほうでメンタルを壊しました。事故、事件、急病の現場に全て駆けつけるわけですからいろんなものを目にしてしまうので、体力もそうですが精神も相当に強靭でなければ勤まりません。
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gog***** |2日前
コロナ禍の前によく地元のスナックで居合わせてたレスキュー隊員さん、
マジでボディービルダーみたいな体してたから、
「そんなに筋肉つける必要あんの?」って尋ねたら、
「一度に二人を抱えて助けられることもあるから」って言われて、
頭が下がる思いをしました
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Wha***** |2日前
同意見です。ゆっくり休んで頂きたいです。僕はエビフライ職人ですがタルタルソースでやられました。ちょっと思ったんですがこの消防士の体力測定結果は一般人以下だと思います。
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cit***** | 2日前
1番の問題はメンタルと、夜勤だね。
消防士は勤務時間が長いから、普通の職に比べて24時間気を張ってないといけない。
精神的疲労も多いのに、夜の夜勤で寝不足。
これを40年続けるのはしんどいと思うな。
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s02***** |1日前
メーカーでも工場現場の人達は、夜勤がありますが、歳を取ると難しいらしいです。昇進して管理職になれば、昼勤になるのですが。
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jin***** |2日前
人間は基本的には夜に眠る生物だから夜に起きているという生活を送るだけでも少しずつ老いが早まっていくと思うのであった。
見た目ではわからなくても臓器は弱っていくでしょう
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nig***** | 2日前
私の父親は60才まで勤め上げたが、今でも元気。その後もしばらく働いていたけど
毎日のトレーニング(マラソンだけど)を欠かさず今73才だけど腰が少し曲がってきている。
消防は退職後に割と早く亡くなる人が多いそう。
不規則な勤務体制で睡眠障害もあったんだと思う。
同僚も病気で中途退職する人は大卒の人が多かったとか。
父は高卒。
当時はバブルで異業種に転職しやすかったのかな。
仕事の話を一切しない父だったけど、救急で中学生の女の子の自殺未遂を運んだ様子を目に涙を浮かべながら話してくれたことが今でも脳裏に焼き付いています。大変だと思います。
消防士のみなさん頑張ってほしいです。
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sni***** |1日前
私は自衛官でしたが、自衛官も退職後10年以内に亡くなる方が多い印象です。しかも自衛官の退職は53歳とか54歳なので、非常に残念です。
隊無いでは、有酸素運動で寿命縮めてるとか、筋トレで身体酷使して、気が緩んで亡くなるとか、色々噂してました。
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mar***** |9時間前
救急救命士の父は、よくうなされていました。メンタルケアの全く無い時代でしたし、今もそんなに変わっていないのでは無いでしょうか。助けた方からのお手紙を大事にしていましたが、父が亡くなってから読ませてもらいました。
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mat***** |1日前
定年(60歳)まで勤め上げた親族がいますが、退職してすぐ身体を壊し61歳で亡くなりました。
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esa***** |5時間前
他人の苦しみに共感して苦しくなるんだろうね。優しい、まともな人。
サイコパスみたいな、人の苦しみに何も感じない人ならこうはならないと思う。
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c84***** | 2日前
40歳越したら、自動的に消防事務に異動という制度にしないと、体がもたないよ。あと、署長ポストも現場10年以上経験必須にしてね。
前任、税務課長とかって、あったけど現場知らない人が署長ってありえんでしょ。
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ry***** |2日前
消防隊員だって警察官だって普段から事務の仕事はあると思うけど、基本的には若い人をどんどん採用したいんでしょうね・・・。
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mar***** |2日前
事務の仕事そこまで無いんじゃないの
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稲毛の浜 |2日前
40過ぎまで現場専門のおっさんが、いきなり事務やれって言われても無理だよ。基本的に首から下で生きてる人が多いから。
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s48***** | 2日前
当方47歳ですが、最近公園で懸垂したら1回も出来なかった
20歳の頃は軽く10回以上出来たのに
仕事とはいえ尊敬する
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yum***** | 2日前
「それができるのはほとんどが昇進できた人ではないでしょうか。」って、そこはちゃんと取材した上で記事書いてくれよwww
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kur***** | 2日前
退職金2000万なんて、かなり上の役職じゃないと無理です。
ちゃんと調べてから記事にしてほしい。
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lup***** | 2日前
どこ調べたの?今どき2000万超えないよ。退職まで騙し騙し勤めてそのあと再任用で努めないと食っていけない。入って数年で辞める職員の方がずっと多い。
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ore***** |23時間前
公開されているデータで60歳退職金は各県だいたい2000万超える。
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esm***** |1日前
超えるよ。
入って数年で辞める職員なんて、極極わずか。
いったいどこの本部?
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lup***** |1日前
俺の署だよ
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tos***** |1日前
それもどこで調べたの
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yur***** |22時間前
ビンゴ!
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ndyrofnfdnekr | 2日前
友人が定年の3年前に57歳で退職した。勤続年数は38年ちょっと。 何故と聞くと・・後輩などが、定年まで無理して勤務すると65歳前に死ぬ人多いですよねと言われたとかw
確かに友人も先輩連中の事を調べたら・・65歳前に亡くなった人が多かったと。。
退職金はそこそこに貰ったそうだが、再就職しなかったのでえ数年で使い果たしたらしいw
でも、44年特例で65歳前に年金満額貰っていたので食うのには困っていないと言う。
警察、消防、自衛隊などは本当にキツイだろう。でも、居ないと困るから頑張って欲しい。
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とんぬら |1日前
警察は入ったら体衰える人多いけど、消防はずっと鍛えてないと無理ですね。
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guriguri |1日前
早期退職して、再就職をしないで44特例?眉唾な話ですね。
どうやったのか参考までお聞きしたいです。
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kaw***** | 2日前
この平和な時代に凄惨な現場に突っ込んでいくのが消防士。知り合いに消防士がいるが、60近いのに現場を離れていません。お互いマラソン(とアフターの酒盛り)が趣味ですが向うはハーフで未だに1時間半台、こっちは1時間40分も49分台ばかり。体力差を感じます。コロナで軒並み大会が中止。しばらく合っていないがまた…走って飲むぞ。
ー還暦親父ー

ate***** | 1日前
妻の父親が某市の消防署長やってます。レスキュー隊長もやっていたようです。小型ヘリが墜落、4人全員死亡した現場にも駆け付けてました。
2回死ぬ覚悟をした現場もあったそうです。
企業や学校に出向き消防訓練や指導もあるし、筋トレもある。寝てる時も気を張り詰め、けたたましいベルで叩き起こされ現場に急行、命をかけ悲惨な現場も処理し、煙も吸う。
だから消防士の寿命は短いと言ってました。
hir***** | 1日前
標題の・・・「40過ぎの転職が多い謎」って!
まず、40代で体力の限界で消防吏員を辞める人は少ないです。
確かに20代と違って持久力や瞬発力はおちてるけど、知識、技術、経験も備わってる年代だから、体力だけが原因とは考えにくいです。
問題は、少子高齢化によるものだと思います。
消防吏員の数は、市町村の人口により条例定数によって決まってます。殆どの消防署は、人口が減ってきた分、人員を減らされます。
そこへ、退職年齢は60歳でも年金支給は65歳となると、継続雇用で消防吏員として残ってます。その為、新しい職員を雇えない。職場の活性化ができず、いつまで経っても中堅世代は、新米職員と変わらず冷や飯になってる。
それと、尋常でない市民によるクレーマーが増えすぎて、素晴らしい使命感を遂行できる職の遣り甲斐を失せて辞める人が出てると思います。
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??? | 1日前
長く消防士やってたら、一般の人が絶対経験しないような壮絶な現場を何度も目にするよ。
別に救急隊や救助隊じゃなくてもね。
昔はPTSDなんて概念なかったからね。
消防士は人の痛みを自分の痛みとして感じては駄目なんだ。
どこかで客観視出来ないと心がもたないよ。
pok***** | 2日前
現役消防士です。
最後の文で、昇進した人はデスクワークとありますが、まさにその通りです。
救急救命士なんて資格あるため、医師の診断があっても、救急を降ろしてもらえません。
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d41***** | 2日前
同級生に消防士がいますが、勤務形態が変則的なので長生き出来ないと言っていた。それに身体だって消耗品だからね。
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ito***** | 2日前
救急隊を希望する人も増えましたが、今は、コロナで大変です。
警察官だろうが楽な職場はありません。
3日に1回、宿直勤務が大変なのでは?火事が無い時は交通事故などでも現場に行くようになっています。救急車が出ている時もバックアップします。
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kat***** | 1日前
自分は病院勤務だけど、救急救命士やレスキューたーは本当の最前線で大変だと思う。
言い方は悪いけど、肉片とかしたバラバラの人を拾い集めて搬送するのは彼らだし。我々はそれを見て「死んでる」って言うわけ。
肉体的にも精神的にも一番つらい仕事だと思う。
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ほねほね | 1日前
知り合いの消防職員は、夜仮眠中に災害出場を知らせる出場信号がなると心臓がギュッと収縮するのを感じると言っていた。。やはりいきなり覚醒してすぐ活動するのは体力的だけでなく精神的にもかなり負担なんだろう。長生きできないと言っていた理由が分かりました。
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mit***** | 9時間前
1番の問題点は24時間拘束されているのに、勤務時間とされる時間は15時間30分と言う労基法度外視の勤務体制です。完全なワーキングプアー。まさに暗黙のサービス残業の横行です。
2つ目には、職務の性質上定年まで勤務したときに次の職につながるスキルが磨かれないこと。
健康と老後の生活費を天秤にかけると、40代くらいで転職をしなければと言う焦燥感に襲われます。いい加減勤務時間の問題点にスポットライトを当ててください。
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tos***** | 7時間前
40代で退職されるのは服務関係の事故を起こした人がほとんどです。そして、けがではなく体力を理由に辞めた方は皆無です。体力は衰えますが経験と階級を上げて指揮能力等で補います。辞めさせられることは地方公務員法上まずありません。それなりにほとんどの人は体力面だけではなく事務処理も努力しています。一部の人は除きます。地方の事情はわかりませんが少なくても東京ではです。
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yam***** | 2日前
経験値と体力は反比例な職場だから、若く体力があるのは人生で数年しか無いのです。だからプロスポーツ選手の寿命は短い。
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nanasi | 10時間前
40過ぎて元消防士さんを雇用する企業ってどんな職種なんだろう。
転職するときは一応、消防士は公務員だし転職先と比較すると思うのだけど
消防士よりも魅力的な職場があるのかな、、それとも消防士が嫌になって
しまったのかな。
俺にはもったいないとしか思えないけど。
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Mac | 1日前
体形や筋力は、日頃の鍛錬によって50代になってもある程度維持できます。しかし、実際の現場でもっとも要求されるフットワークは、加齢によってどうしても衰えてしまうようです。→全く根拠が不明
20代と50台を比べて押力71% 脚筋力87% 懸垂57% 握力90% 腕立て伏せ65%に比べてフットワーク75%とどちらかというと活動能力より筋力の方が下がっている。自分の理論を正しく見せるために最もいいタイムを100点、悪いタイムを0点に得点化という意味わからん手法を取り入れている。

