十二国記の新作が来年発売されることが発表されました。
このシリーズは12の国に分かれた、中華風の異世界が舞台となるファンタジーです。
今で言うところの「異世界トリップ」ものではあるのですが、魅力あるキャラクターだけではなくその世界観や内容の重厚感というか暗さも相まってとても人気が出ました。
かくいう私もそのひとり。
2008年、久しぶりの短編がyom yomという新潮社の雑誌に掲載されることが分かった際は本屋を巡って探したものです。
その後シリーズは完全版として新潮文庫から刊行されることになりました。
そして、先日、ついに! 新作の存在が発表されたのです!!
もうお祭り騒ぎです。浮かれまくっています。
以前聞いた話ではあと1作で本編が完結するということらしいですし。
十二国記って聞いたことあるけれどどこから読んだらいい? という人におススメする作品順なんてのもあちこちでみかけるようになりました。
それに便乗して私のおススメ順を紹介したいと思います。
現在手に入りやすい、新潮社文庫でのシリーズ順はこちら。(超ざっくりな紹介付き)
0.魔性の子(ホラーテイストのエピソード0)
1.月の影 影の海(日本から連れてこられた少女の話)
2.風の海 迷宮の岸(日本から連れてこられた少年の話)
3.東の海神 西の滄海(日本から連れてこられた若様と少年の話)
4.風の万里 黎明の空(月の影~の主人公を中心とした、立場の違う女の子たちの話)
5.図南の翼(この世界で生まれ育った女の子の話)
6.黄昏の岸 暁の天(今までの物語が集約していく話)
7.華胥の幽夢(短編集)
8.丕緒の鳥(短編集)
この他に「漂舶」という短編がありますが、こちらはドラマCDについていた小冊子のみで単行本には未収録。
●ナンバー順に読む
一番のおススメはこのままの順番です。
ですがネットを検索すると書いてあるように、0の「魔性の子」は少々とっつきにくいです。
ホラー色が強いというのもありますが、読み切り作品として書かれたので十二国についての世界観がわかりにくいです。
なのでここから始めるのは難易度が高いと言われています。
また、津波の描写があるので抵抗のある方は要注意です。
●明るい物語から読む
次によく勧められるのが5の「図南の翼」。
1冊で独立した話になっていますし、主人公が活発で世界のしくみがわかりやすい。私も大好きな物語です。
でも個人的には3の「東の海神 西の滄海」を先に読んで欲しいのです。
登場人物がね、リンクしているのでね。
異世界人が出てこないので、基本設定は知っているという前提であるかと思います。
ので、ある程度この世界に慣れてからの方が面白いと思います。
王とはなにか、国を作るとはなにか、獣と人の距離など、考えさせられます。
どの物語も登場人物は魅力的なのですが、この物語は明るい方へ魅力的です。
●「月の影 影の海」から読む
私が最初のシリーズを読んだのはこの作品からでした。ホワイトハート版では最初になりますし。
私は1→2→3→4→5→0→6の順番で読みました。ので、この順番でもおススメです。
だがしかし。
1の「月の影 影の海」は上下巻に分かれています。この上巻が結構苦痛。
わけもわからず異世界へ連れてこられて主人公がなかなかひどい目に遭います。
しかも主人公がウジウジしたネガティブ系。
ネガティブ系主人公に耐性のある方は、ここから読んでも大丈夫だと思います。
何もわからない所から物語が始まるので、世界観にも馴染みやすいですし。
物語の最後にはとても格好いい女の子になります。よくぞここまで成長したもんだ。
●結論、ここから読めば入りやすのでは
以上を踏まえまして、私がおススメするのは以下の順です。
2.風の海 迷宮の岸(日本から連れてこられた少年の話)
1.月の影 影の海(日本から連れてこられた少女の話)
3.東の海神 西の滄海(日本から連れてこられた若様と少年の話)
4.風の万里 黎明の空(月の影~の主人公を中心とした、立場の違う女の子たちの話)
5.図南の翼(この世界で生まれ育った女の子の話)
7.華胥の幽夢(短編集)
0.魔性の子(ホラーテイストのエピソード0)
6.黄昏の岸 暁の天(今までの物語が集約していく話)
8.丕緒の鳥(短編集)
2の「風の海 迷宮の岸」の主人公は素直で可愛い男の子です。
日本から連れてこられたので、世界の仕組みの説明もありますし。
3の「東の海神 西の滄海」も結構独立した話で、主人公たちも大変魅力的です。
でも他の物語に登場する人物たちなので、1の後に読んで欲しいかなぁと思います。
0の「魔性の子」は6の前には読んでください。これは絶対。
エピソード0と言っていますが、番外編やスピンオフといよりほぼ本編です。
むしろホラー小説としてこれだけ読んだ人はどんな感想を持ったのか気になります。
聞いたことがあるけれどまだ読んだことがなかった方。
以前読んでみたけれど、途中で挫折してしまった方。
来年、新作が出る予定です。
これを機に、十二国の世界に引き寄せられてみたらいかがでしょうか。
お待ちしております!(笑)