防犯カメラが映し出す映像の中で何かが動いたり、何かが出現したら録画を始める
機能、「モーション検知」についてご紹介しましょう。最近はカメラにもこの機能が
搭載されてきました。今回は、ビデオレコーダーの機能で説明します。
モーション検知とは
不在中や離れた場所に設置した防犯カメラ、あるいはライブ映像を見ることができ
ない環境を想定して、例えば侵入者を検知したら録画を始めるという機能です。
センサーの機能とも言えます。
また、夜間は人通りが極端に少なくなるので、侵入者や警備員が巡回する時などの
通行があったときだけ録画したい、このような場合に設定します。
これにより、24時間365日連続録画するよりもハードディスクの使用領域を温存
でき、より長期間録画することが可能になります。
最近では安価なビデオレコーダーを含めて、ほとんどの機種でこのモーション検知の
機能がついています。
機種によっては、モーション録画やモーション・ディテクション、動体検知と言って
います。
ビデオレコーダーのモーション検知の機能として、だいたい以下のようなことが
できます。（機種によって異なりますが標準的な機能です）
1. 複数カメラがあっても特定の１台だけ設定できる。
2. 無人になる夜間だけ、店舗営業日だけなど、日時や時間指定してスケジュールを
設定できる。
3. カメラに映っている映像の中で、例えば扉の辺りに動きがあったときだけ録画
するなど、領域（エリア）設定ができる。
4. 検知したら、アラームを発する、他の機器に信号を送る、機種によっては
電話を掛ける、メールを送ることも可能。
5. ライブ映像を見ていて、検知したらそのカメラの映像が自動的に大きくなる。
（ポップアップ）
6. 録画した映像をチェックする時にイベント検索などで、モーション検知をした時だけの
映像を見つけることができます。そうすると、素早く探したい映像を見つけられます。
その他、検知した、しないにかかわらず、ずっーと録画しておくこともできます。
万が一、検知ができなくて録画されないことを防ぐためです。
下の図は弊社でよく販売している防犯カメラ映像をネットワークから閲覧する
ソフト SmartViewer（ｽﾏｰﾄﾋﾞｭｰﾜ）の表示例。
モーション検知を記録されたところは色が変わっていますので、マウスでサクサク
該当の無分を再生できます。
この例は、カメラ1台で0:00～24:00までの1日間を表示しています。
ティービーアイ デジタルビデオレコーダー HRD-842/TE （仕様書）のモーション
検知の設定画面。 マス目で領域（エリア）設定もできます。
他にも、モーション検知の機能がたくさんありますが、スペースの関係上割愛します。
モーション検知のデメリットもお伝えします。
1. 屋外の場合、草木が風で揺れて検知する。小動物が横切っても検知する。
2. 光や明るさの変化でも検知する ～ 真夜中のオフィスでFAXの受信ランプが点灯
しても検知、窓の外のネオンの動作でも検知するときがあります。
3. その他、弊社で納入したところでは降る雪を検知しました。
検知するレベルの強弱の設定ができる機種では、調整が可能です。但し、何度も
調整が必要になることが多いので、落ち着くまで時間が掛かります。
設置環境によっては、うまくいかない場合があることを承知しておく必要が
あります。
50倍程度の早送りが可能なら、モーション検知をしなくても映像を素早く見つけ
られます。
普通、何か調べたいことがあって再生する場合、数時間程度に絞れることが多いです。
その時、モーション検知を設定していれば早く見つけることができます。
但し、50倍程度の早送りができれば、モーション検知の設定は不要かなとも思います。
1時間の映像を10分や15分程度で早送り再生することができるからです。
以前、お客様企業に依頼されて再生したことがあります。早送りの最高速度64倍速で
再生したら、その機種は1時間を10分程度で再生できました。目を凝らす必要があり
ますが。
不審者の侵入を捕らえたいなど重要な検知が必要な場合は、センサー専用機を選択
した方が良いです。
探知の精度が高いですし、センサーの反応信号をビデオが受信して録画するという
機能も多くの機種で可能だからです。刑務所や企業の工場や研究所のフェンスには
カメラとセンサーの両方を設置していることが多いです。
風による草木の揺れでの検知や光でも反応するモーション検知は、あくまでもビデオ
レコーダーのプラスアルファの機能という位置付けで考えた方が良いでしょう。
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