阿波おどり中止、山陽新幹線は「計画運休」か…台風お盆休み直撃
超大型の台風10号がお盆休みを直撃する見通しになっている。西日本では、交通機関が14~15日の運行休止を検討するなど対応に追われたほか、お盆の恒例行事も中止が相次いだ。
■「超大型」
台風10号は14日午前0時現在、中心気圧965ヘクト・パスカル、最大風速30メートルで、風速15メートル以上の強風域が日本列島をほぼ覆うほどの「超大型」となっている。このまま上陸すれば、2017年10月の台風21号以来の「超大型」の上陸となる。今後、最大風速が33メートル以上、44メートル未満の「強い勢力」に発達して上陸する見通し。
15日午後6時までの24時間に予想される雨量は、最大で四国1000ミリ、東海、近畿600ミリ、九州北部400ミリ、中国と九州南部で300ミリ、関東甲信150ミリとなっている。
■交通
JR西日本は13日、山陽新幹線の運行を終日見合わせる「計画運休」を15日に行う可能性があると発表した。JR東海も、15日に東海道新幹線の運行本数を減らす可能性があると発表。山陽新幹線との直通運転を取りやめ、新大阪駅で折り返し運転(東京駅―新大阪駅間)を行う場合もある。
空の便は、14日に宮崎空港を発着する便を中心に、日本航空で国内線62便、全日空で同34便が欠航を決めており、計約8580人に影響が出る見通し。
■行事中止
台風上陸に備え、徳島市で開催中の「阿波おどり」(15日まで)を主催する実行委は、14日に予定していた全公演の中止を発表した。15日の公演は14日に判断する。香川、岡山両県の7島などを会場に25日まで夏会期を開催している「瀬戸内国際芸術祭」の実行委は、14日から各会場で順次、作品の公開を休止し、15日は全会場で終日休止することを決めた。
和歌山県白浜町の白良浜(しららはま)海水浴場は、波浪警報の発表に伴い、13日午後に遊泳を全面禁止。16日まで続く見通しで、町観光課は「今年はお盆休みが長く、例年以上の集客を期待していただけに残念」とした。
一方、15日に東京で開かれる全国戦没者追悼式に参列予定だった宮崎県遺族代表団53人は、搭乗予定の航空便が欠航となったため上京を見送った。宮崎市で15日に開催予定だった戦没者追悼式典も中止が決まった。