トヨタ、スズキに5%出資 スズキもトヨタに480億円
- 2019/8/28 15:50
トヨタ自動車とスズキは資本提携する。トヨタが960億円を出資してスズキ株の5%程度を持つ。スズキもトヨタに480億円程度を出資する。現在の業務提携から関係をさらに深める。自動運転など次世代技術の共同開発を進める。自動車業界は電動化や自動運転など複数の進化が同時に進む100年に1度の変革期にある。得意分野を相互に生かし役割分担を進めるための合従連衡が国内外で続きそうだ。
トヨタの世界販売台数は2018年の連結ベースで1059万台。独フォルクスワーゲン(1083万台)、日産自動車などの日仏連合に次ぐ3位だ。マツダやSUBARU(スバル)など連結対象でない出資先を加えると1300万台、スズキが入ると1600万台まで増える。
世界の自動車メーカーはこの3つに米ゼネラル・モーターズ(GM)を加えた4陣営への集約が一段と進む。
トヨタとスズキは16年、環境や安全を巡る技術など幅広い分野で提携を検討すると発表。翌年には実際に提携に進んだ。電動化で先行するトヨタがスズキにハイブリッド車(HV)システムを提供するほか、スズキが強みを持つインド市場では電気自動車(EV)で協力するなど、連携を徐々に強めてきた。
資本提携についてはトヨタの豊田章男社長、スズキの鈴木修会長がともに「ゆっくり考える」と否定はしていなかった。中長期的に幅広い環境技術やIT(情報技術)、商品や部品の補完を進めるためには資本面の結びつきを強めることが不可欠と判断した。
このタイミングで相互出資を決めたのは、業界環境が変わる速度が増しているからだ。半導体の性能や通信技術が飛躍的に進化し、つながる車や自動運転など「CASE」と呼ばれる次世代技術の実用化に向けた競争が激しさを増している。
既存の自動車大手を脅かす新勢力が台頭しているのも特徴だ。完全自動運転の開発では米アルファベットの傘下企業が先行する。EV開発では世界最大の市場を抱える中国メーカーの成長が著しい。新車需要を大きく左右するライドシェアなど新サービスはITスタートアップが担い手だ。
研究開発の分野は自動車産業の枠を超えて多方面に広がり、投資額もかさむことから、自動車メーカーはパートナー企業を増やすことが欠かせなくなっている。
中学・高校吹奏楽 情報 2019年度スケジュール>(2019年8月26日アップ 随時追加変更あり)
各連盟の予定をスケジュールかしましたので、確定情報ではありません。
~~~2019年度スケジュール(予定)~~~
~2019年スケジュール~
*9月8日(日) 橋本体育館 第32回 奈良県マーチングコンテスト和歌山県大会と共催
河合第二中学校吹奏楽部が出場します、応援おねがいします。
第32回 奈良県マーチングコンテスト
2019.9.8.(日)
会場:和歌山県立橋本体育館
今年度も和歌山県大会と同日同会場で実施いたしますが、
審査・表彰・代表選出等については、
和歌山県・奈良県それぞれに独立して行ないます。
「中学校の部門」と「高校以上の部門」の2部門に区分されて実施されます。 |
審 査 員 |
奥田有紀 松田貴之 溝辺典紀 |
開場 | 14:00 |
合同開会式 | 14:30 |
和歌山県マーチングコンテスト | |
(4団体出場予定) |
14:35 |
( 休 憩 ) |
|
奈良県マーチングコンテスト | |
中学校の部 | |
1.河合第二中学校 | 15:25 |
2.榛原中学校 | 15:32 |
3.王寺中学校 | 15:39 |
高等学校以上の部 | |
1.郡山高等学校 | 15:46 |
合同閉会式 (審査結果発表・表彰) |
16:20 |
*9月23日(月・祝) 大阪市立中央体育館 第47回関西マーチングコンテスト
*9月28日(土) 滋賀県彦根市 第18回 西日本バンドフェスティバル
29日(日)
*10月14日(月・祝) ホテル日航奈良 奈良県吹奏楽連盟創立60周年記念式典
*10月19日(土) 名古屋国際会議場 第67回全日本吹奏楽コンクール
中学校
*10月20日(日) 久美ケ丘わっしょい祭り 河合第三小学校金管バンド 出場
*10月20日(日) 全国大会 高校
26日(土) 青森市民文化会館 大学
27日(日) 職場・一般
*10月26日(土) 奈良県橿原文化会館 にじいろ吹奏楽 奈良県大芸術祭
*11月3日(日・祝) 奈良県橿原文化会館 BRASS AID 2019 第18回奈良県市民吹奏楽
*11月23日(土) 大阪城ホール 第38回 全日本小学校バンドフェスティバル
河合第三小学校金管バンドが関西代表で出場します
応援お願いします。(河合第三小学校金管バンドは学校統廃合で最後の
出場です)
第38回全日本小学生バンドフェスティバル |
2019年11月23日(祝・土) / 大阪城ホール |
3 | 関西 | 奈良県 | 河合町立河合第三小学校 | 9:38 |
24日(日) 第32回 全日本マーチングコンテスト
*12月1日(日) 川西町文化会館 第27回 奈良県アンサンブルフェスティバル
*12月22日(日) 奈良県橿原文化会館 中学校合同バンド発表会 みんなのコンサート
*12月22日(日) 滋賀県大津市民会館 第7回全日本小学生機関バンド選手権全国大会
~2020年スケジュール~
*1月18日(土) 大和高田 さざんかホール 第47回奈良県アンサンブルコンテスト
中学校
19日(日) 小学校・高校・大学・職場一般
*2月2日(日) 第46回奈良県バンドフェスティバル
奈良県吹奏楽連盟創立60周年記念演奏会
*2月2日(日) 尼崎市総合文化センター 第22回関西ステージマーチングフェスティバル
*2月9日(日) 文京シビックホール 第8回 シンフォニックジャズ&ホップスコンテスト全国大会
*2月11日(日・祝) 奈良県会場未定 第46回 関西アンサンブルコンテスト
*3月18日~25日 ウイーン海外遠征 近大付属高校 吹奏楽部
*3月20日(祝) 福井県立音楽堂 第43回全日本アンサンブルコンテスト
*3月22日(日) 京都尾池中学校 第19回 京都桜パレード
*3月30日(月) ザ・シンホニックホール 第46回近大付属高校吹奏楽部 定期演奏会
軽自動車の安全機能もここまで来た! 最新モデルで比較…デイズ、eKクロス、タント、N-WGN
2019年8月27日(火)11時45分
カーナビ、ETC、リアカメラ、オートヘッドライト。かつて、これらは高級モデルの装備やオプション的な装備だったが、いまでは大衆車でも必需品となっている。
現在、それに近い存在は“衝突被害軽減ブレーキ”や“前車追従型クルーズコントロール”ではないだろうか。軽自動車でも普通に搭載され、全車種標準搭載という車種も増えている。いまや、安全運転支援機能や予防安全機能の有無では、車種の差別化さえ難しい。
各社の安全機能は、名称が微妙に異なっていたり、制御ポリシーの違い、利用するセンサーによる特性の違いなどもある。そこで、話題の軽自動車に搭載されたシステムをもとに、これらの違いをあらためて整理してみたい。
取り上げる車両は、日産『デイズ』、三菱『eKワゴン/eKクロス』、ダイハツ『タント』、ホンダ『N-WGN』だ(eKワゴン/eKクロスは、デイズと姉妹車であり同等の装備を有するため同項でまとめた)。
安全運転支援と予防安全の違い
取り上げる機能は、安全運転支援機能および予防安全機能の2種類。両者の明確な定義はなく、特に区別しないで使われることもあるが、ここでは、以下のように分類して、各車の機能の概要をまとめる。
安全運転支援機能:
アンチロックブレーキ(ABS)
前車追従型クルーズコントロール
横滑り防止機能
トラクションコントロール
近接センサー・周辺カメラ(コーナーセンサー・カメラ)
予防安全機能:
被害軽減ブレーキ(対車両/対歩行者)
車線逸脱抑制検出装置(警告のみ/操舵介入制御あり)
後方視界情報(後方接近警報)
高機能前照灯(自動ハイビーム/配光パターン制御)
ペダル踏み間違い時加速抑制
安全運転支援機能は、ECUとセンサー・アクチュエーターによってサスペンションやブレーキなどのコンポーネントに対して積極的な制御(アクティブ制御)を行うもので、走行中のドライバーの操作をアシストするものとした。
これに対して予防安全機能は、同様な制御を行うもののうち、人身事故や衝突・追突などを防止・抑制するために特化したもので、JNCAPの「予防安全機能」評価テスト項目に準拠させている。
補足すると、後方視界情報は、超音波センサーやカメラで後方から接近する車両を検知する機能だ。これと、自動ハイビームは安全運転支援機能に分類可能だが、JNCAPの評価項目に含まれていたので、予防安全機能に含めた。
ただし、バックするときのリアビューモニター・周辺ビューモニターや、超音波センサーで周辺の障害物を検知する機能は、安全運転支援機能に分類した。
プロパイロットの制御が光る日産 デイズ、三菱 eKワゴン/eKクロス
軽自動車にいち早くレベル2自動運転に分類される機能を取り込んだのはデイズだ。日産では「プロパイロット」と呼んでいる機能で、前車追従型クルーズコントロールと同一車線維持のためのハンドルの自動操作機能が搭載されている。
デイズのプロパイロットは、『リーフ』や『セレナ』などに搭載されているものと同じシステムで、性能も同等と思ってよい。単眼カメラの画像認識により、設定速度と前走車との距離、白線による車線を判断し、アクセル、ブレーキ、ステアリングを自動制御してくれる。ドライバーはハンドルに触れていれば、手足の操作は必要ない。
渋滞などで前走車が減速・停止すれば、自車もそれに合わせて停止まで行ってくれる。停止3秒以内なら前走車に続いて発進も自動で行う。これは、一般的な追従型クルーズコントロールの機能で、このあと紹介する車種についても類似機能が実現されている。
機能名で混乱しやすいのが、プロパイロットの車線維持機能と車線逸脱抑制検出装置、日産では車線逸脱警報(LDW)、車線逸脱防止支援システム(インテリジェントLI)との違いだ。プロパイロットは、安全運転支援機能に含まれるが、LDW、インテリジェントLIは予防安全機能に分類される。プロパイロットでは、カメラ画像から白線を認識し、そこから外れないようにステアリングを制御する。プロパイロットをONにしていなかったとき、何らかの理由で白線をはみ出しそうになった場合、LDWは“車線をはみ出そうだ”という警報を発し、インテリジェントLIは、さらに危険な状態と判断したら、ステアリングとブレーキ操作を伴い車線逸脱を回避しようとする。
横滑り防止機能やトラクションコントロールはVDC(ビークルダイナミクスコントロール)という名前で統合的に実装されている。4輪の状態に応じて、アクセルおよび1輪ごとのブレーキ制御によって、滑りやすい路面で最適なトラクションや無駄なタイヤの空転を抑え、アンダーステアやオーバーステアも抑制してくれる。
被害軽減ブレーキは、前方の車両、歩行者などの障害物を検知して衝突すると判断したら、自動でブレーキかけてくれる。いわゆる自動ブレーキ機能だ。衝突の判断はフロントのカメラモジュールが行う。ミリ波レーダーは利用していない。
ペダル踏み間違い時加速抑制は、超音波センサーを使って実現している。超音波なのでガラスに対しても有効だ。センサーは前後につけられているので、前進・後進どちらでも衝突防止が期待できる。加速抑制はアクセルコントロールと必要ならブレーキ操作も行う。
冒頭に示した、安全運転支援機能と予防安全機能のうち、デイズに搭載されていないのは、後方視界情報のうち、となりの車線後方から接近する車両を検知して知らせてくれる機能だ。
以上の説明は、eKクロスにも当てはまるが、プロパイロットに相当する機能を三菱では「マイパイロット」と呼んでいたり、各機能名は異なる。
自動パーキングをアシストしてくれるダイハツ タント
タントも安全運転支援機能・予防安全機能ともに充実している。オートハイビーム、ABSやトラクションコントロール系の安全運転装備も標準搭載だ。横滑り防止とトラクションコントロールについては、VSCとTRCという機能名で、これも標準搭載される。
デイズのプロパイロットに相当する機能は、全車速追従機能付ACCとLKC(レーンキープコントロール)で実現される。ダイハツではスマートアシスト、または「スマアシ」と呼んでいる。ACC(アダプティブクルーズコントロール)は、設定速度と前走車によってアクセル・ブレーキを自動制御し、渋滞等では自動停止まで行う。ただし、自動再発進の機能はなく、前走車の発進検知アラームとなる。
LKCは60km/h以上の速度が必要だ。プロパイロットはそれ以下の速度でもステアリング制御を行える。ただし、50km/h以下の場合は前に車が走っていることが条件となる(白線認識だけでは低速のステアリング制御は行わない)。
このように車線維持可能は速度域の違いがあるが、それ以外の制御はレベル2自動運転に相当するものと思ってよい。
被害軽減ブレーキは前方の車両および歩行者を検知して作動する。この自動ブレーキと前述の自動運転機能を制御するカメラは単眼ではなくステレオタイプとなる。ミリ波レーダーは搭載していない。近年は車両制御のための画像処理技術がこなれてきているため、長距離レンジ(200メートル前後)も夜間・雨天もカメラで制御する方式が増えている。
ペダル踏み間違い時加速抑制は、4つのコーナーセンサー(超音波センサー)が前後の障害物を検知し、エンジン出力を制御する。それでも衝突するとなった場合はブレーキ介入も入る2段階方式だ。
タントで特筆すべきは「スマートパノラマパーキングアシスト」だろう。日産のプロパイロットパーキングに相当する機能で、白線で駐車スペースが認識できれば、駐車のステアリング操作をアシストしてくれる。自動駐車シーケンスのとき、ドライバーはハンドルに手を添えておく必要はない。小型で小回りの利く軽自動車でも便利な機能だ。この制御は前後左右のカメラの画像で行われる。
地味にうれしい機能として、侵入禁止の標識認識機能がある。ステレオカメラが侵入禁止の標識を識別すると、メーターパネルに侵入禁止マークが表示される。それ以上の警報や介入操作は入らないが、慣れない道でのうっかりを防いでくれそうな機能だ。
ミリ波レーダーで横断自転車も検知できるホンダ N-WGN
ホンダは予防安全機能や安全運転支援機能をまとめて「Honda SENSING(ホンダ センシング)」と呼んでいる。これまで紹介した機能はほぼカバーしている。冒頭に示した機能で搭載されていないのは、後方から接近する車両を検知・警告する機能だ。
渋滞追従機能付ACCと車線維持支援システム(LKAS)によって、レベル2自動運転を実現している。機能はタントの全車速追従機能付ACCとLKCの組み合わせに近い動作となる。車速が65km/h以上で車線内走行を維持するためにステアリングの介入制御が入る。
被害軽減ブレーキはCMBSという機能名称がついている。車両、歩行者に対応するのは他2車種と同じだが、N-WGNのCMBSは、夜間歩行者の検知性能が他モデルより強化されている。さらに、横断自転車の検知機能も追加されている。もちろん検知できて安全に停止できるには条件があるが、ホンダが公開している試験動画では30km/hで走行中、30メートル手前から15km/hで直交する自転車を検知してCMBSの強制ブレーキで停止できている。
ホンダ センシングの自動運転や予防安全機能は、軽自動車では珍しいミリ波レーダーとカメラの併用方式を採用している。コスト的な問題でカメラの画像処理でまかなう傾向にある予防安全機能だが、N-WGN他ホンダ センシングはカメラとレーダーのデュアルセンサーとおごったつくりになっている。CMBSの横断自転車の検知は、ミリ波レーダーを利用することで実現している。
N-WGNにもタントと同様標識認識機能があるが、N-WGNは、侵入禁止以外に一時停止、制限速度などの標識も認識できる。これらの標識を検知したら、メーターパネルに表示を行うが、タントと同様に警報や制御介入は行わない。
ペダル踏み間違い時加速抑制も、他車種と同様4つの超音波センサーによって行うが、前方障害物についてはミリ波レーダーも併用されている。加速抑制の制御はトルクコントロールのみでブレーキ介入は行わない。危ないときはブレーキ介入があってもよさそうだが、段差の脱出や踏切で脱輪したときの緊急脱出を考えると、まったく前に進めない制御よりはよい場合もある。
その他の装備を見ていく。まず、オートヘッドライトも搭載されている。ABS、トラクションコントロール、横滑り防止はVSA(ビークルスタビリティアシスト)という機能名で実装されている。4輪のブレーキ独立で制御して姿勢安定やタイヤの空転・トルク抜けを防ぎ、雨や雪、不整地での走行安定性を高める機能はEBD(Electronic Brake force Distribution)という名称で装備される。
まとめ
新型の軽自動車3車種について、安全機能の整理、比較を行ってみた。どの機能も名称こそ違えど、できることの差はあまりない。自動制御や操作介入が入る、速度域の違いがあったり、周辺の状況判断をカメラだけで行うのかレーダーを併用するかの違いがある程度だ。
実際の車両の違いは、さらに運転してみないとわからない。システム構成やセンサーが違っていても、最終的な性能や動作を決めるのはECUなどのプログラムに依存する。自動運転のためのカメラはAI(ディープラーニング)が画像処理を行っているため、勘違いしている人もいるが、最終的な車両の制御を行っているのは既存のECUのプログラムだ。
プログラムの設計ポリシーや制御ポリシーによって、自動ブレーキや自動運転支援のクセや挙動が変わってくる。安全機能を評価、選ぶときは、スペックの比較だけでなく、できれば実車に乗ってみて、加減速の具合、警告の出し方などに違和感がないかを比較するとよいだろう。
もはや誰も敵わない? タントを試乗したレーシングドライバーがN-BOXを最強と推すワケ (1/2ページ)
DNGAに基づくタントのシャシー剛性は凄まじい
ダイハツ・タントがフルモデルチェンジを受け完全な新型に生まれ変わったというので試乗してきた。ボクはこれまで軽自動車のなかではホンダのN-BOXがダントツだと確信している。そして他社がN-BOXなみに競合車を仕立てるのは無理だろうとも。しかし新型タントはN-BOX以上だという噂を聞き、自ら確かめてみたいという気持ちになったのだ。
試乗会は千葉県の木更津市周辺一般道だった。まずは簡単な解説を受けノンターボモデルから乗ってみた。タントの特徴はスーパートールデザインにあり、助手席側のBピラーを助手席ドア内に組み込むピラーインドアとし、前席ドアと後席スライドドアを同時に開くと大きな開口部が得られるミラクルオープンドアという仕組みを軽自動車として初採用したところにもある。一方で固定Bピラーがないことで側面衝突された際の乗員保護性能に不安も感じる。もちろんダイハツ側は側面衝突実験を繰り返し、基準を上まわる優秀な成績で安全性をクリアしていると力説する。そこはメーカーの言うことを信じるしかないが、やはり固定Bピラーのない側に大切な家族を乗せるのは気が引ける。
シャシーはDNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)と呼ばれる新設計の高剛性フレームを採用。トヨタのTNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)と同じ名付け方で、考え方もグループ企業として統一したようだ。このDNGAシャシーの剛性感がもの凄く高い。タイヤを含めサスペンションやバネ下は路面の凹凸に対し上下動を細かく起こしダンピングは弱めだが、シャシーフロアはガッチリしていて微動だにしない印象を受ける。コーナーでは重心が低く感じられ安定感も増したのはDNGAの効果といえるだろう。
ただ動力性能はやはりノンターボでは物足りない。日常生活使用で近所への買い物や通勤や学童の送迎など近距離ユース主体なら問題ないが、家族4人で高速道を使って遠出をするとか、近距離でも山岳地の急な登坂路が多い地域では軽量化されたとはいえ動力性能面は不十分に感じるはずだ。
一般道で走り出した瞬間はN-BOXを超えたかと思ったが……
次はターボエンジンを搭載するカスタムに乗り換える。ターボカスタムは室内の装飾や装備が一段と豪華になりN-BOXのターボカスタムを相当意識したことがわかる。
外観の仕上げやインテリア装備、ブラック基調の内装色調などは極めて好印象。だがN-BOXに追いついていない部分もある。たとえば後席中央に肘掛けが設定されていない。携帯の置き場所や充電用USBジャックが便利な位置にないなど。
走りはどうだろう。ターボチャージャーは極小サイズでレスポンス重視。走り始めるとすぐに過給圧が加わり十分なトルクが引き出された。ガッチリしたシャシーと優れたトルクピックアップで、走りはN-BOXを越えたか! と一瞬思った。しかし車速を上げていくとターボ過給圧が高回転域で十分でなく、高速道路の速度域だともの足りなくなってきた。
今回、新開発のすぐれたCVTトランスミッションを採用。ギヤとVベルトを組み合わせたハイブリッド構造は理論的に優れていて期待したが、制御のキャリブレーションが十分でなく、威力を完全に発揮できていないようだ。ターボでありながら回転を先行して高めていってしまい、結果過給が追いつかなくなってしまっている。もっと低速トルクを有効に使うべきだったろう。
結果として新型タントはホンダN-BOXの高い完成度には追いついていないと審判した。N-BOXはホンダがシビックやフィットが売れなくなってしまうのも覚悟の上で作り上げた思い切りの良さがある。じつをいうと走りの面では現行モデルより先代の最後期モデルがもっとも素晴らしかったのだが、今後の進化でさらに磨き上げられる可能性を秘めている。
スズキのスペーシアもスーパートールとしては人気が高いが、走りでも完成度でもN-BOXには敵うまい。
ジャンルをトールボディにまで拡げれば、スズキ・ハスラー、三菱ekワゴン/日産デイズなども選択肢に入ってくるだろうが、走りも実用性も快適性でもN-BOXに肩を並べられる軽はまだない。ボクのなかではN-BOXターボ/ターボカスタムの一択ということだ。