恐怖!「首こり」が引き起こすあらゆる不調 「改善メシ」として推奨される3つの栄養素
パソコン、スマートフォン、タブレットと、昼夜を問わずデジタルデバイスに触れていることで、首に異常を来たす人口がどんどん増えているようです。特にビジネスパーソンは長時間パソコンやスマホに接している傾向が強く、これが目だけでなく、首にも悪影響を及ぼしているようです。
首は脳に近いため、首が痛くなると頭痛や集中力低下、イライラにつながりやすく、また猫背やポッコリお腹など、体型にまで不調の範囲が広がってしまう可能性があります。あまり意識したことがない人が多いかもしれませんが、普段からできるケアを心掛けましょう。
寝違えたわけではないのに、慢性的に首が痛い、首が回りにくい……。こういった異常を感じていても、肩こりと同じく、放置しているという人は少なくないでしょう。実際、近年の研究では、首に歪みや疲労蓄積がない「正常」な状態にある人は、ほんの10%ほどにとどまると示されています。10人に9人は何かしら首の異常を抱えているということになりますね。
また、症状がひどくなってくると、頭痛やめまい、うつ気味になるなどの不調を伴う「頚性神経筋症候群(けいせいしんけいきんしょうこうぐん)」、いわゆる「首こり病」へ発展する危険もあります。そして首の異常の原因は、長時間のパソコンやスマホ、携帯ゲームの使用が大半を占めていることもわかっています。
首は本来、姿勢を正した状態で横から見ると、緩やかな前傾カーブを保ちながら重い頭部を支えています。しかし、首を前に突き出してパソコン画面を見たり、スマホ画面を覗き込んだりすると、首の骨がまっすぐに伸びてしまい、首回りや肩の筋肉を硬直させ、平均5~6kgある頭部の重さを支えきれず、異常を来してくるのです。この状態は“ストレートネック”とも呼ばれています。
しょせん首や肩が痛くなるだけだろう……と侮ってはいけません。首に異常が出てくると、副交感神経にも異常が生じ、人の生命の基本である血流が淀んできます。首は身体の本体と頭部をつなぐ架け橋なので、頭痛や集中力の低下、イライラ、目の疲れ、小じわ、吹き出物など、頭部(顔・肌)のあらゆる不調が目立ってくるでしょう。
また姿勢と血流の悪さから、脂肪が溜まりやすくなったり、消化不良を起こしたりと、体調面も不安定になりかち。特にオフィスでパソコンに向かう時間が長いと、ポッコリお腹の原因にもなります。
首のこりやストレートネックの改善は、姿勢を正すことがいちばんですが、悪くなってしまった血流も食事から改善しておかなければいけません。血流を改善する食材はたくさんありますが、首こり病の治療食でも推奨されている3つの栄養素をキーワードに、食材を選んでみましょう。
〈みわ子流、首こりによる血流悪化を防ぐコンビニ飯!〉
・DHA、EPA
血流をよくする働きと共に、脳や神経の機能を維持することから首こり改善に適した食材と考えられています。あじ、さば、さんま、いわしなどの青背魚やサーモンに含まれます。記憶力・集中力のアップにも最適です。
→ 握り寿司セット、鮭のおにぎり、サバ(スモークサーモン)の押し寿司、柿の葉寿司、魚の生姜煮、サバの味噌煮、アジの南蛮漬け、オイルサーディン(缶詰)など
・ビタミンB群
DHA、EPAと一緒に摂取すると、相互作用で脳や神経、筋肉などを健康に保つ効果が期待でき、糖やタンパク質の代謝も助けます。豚肉、大豆製品、キノコ類、ナッツ類などに含まれます。
→ 豚汁、豚肉の生姜焼き、八宝菜(緑黄色野菜も一緒に摂れます)、ブランパン、味噌汁全般、キノコのパスタ、キノコのマリネ、ナッツ入りスナック、ミックスビーンズサラダなど
・緑黄色野菜
DHAやEPAは肉類と違い「不飽和脂肪酸」になるため、酸化しやすいのがやや難点です。酸化防止となるβカロテンの含有量が多い緑黄色野菜を一緒に摂取すると吸収がよくなります。ニンジン、ホウレン草、トマト、ピーマン、ブロッコリーなど。
→ 1日の1/2(1/3)の野菜が摂れるシリーズ(スープ、丼、シチューなど)、温野菜サラダ、野菜スティック、八宝菜、筑前煮、ほうれん草のお浸し(胡麻和え)など
■組み合わせ例
・寿司・おにぎり(魚介) + 味噌汁 + 緑黄色野菜の惣菜
・キノコのパスタ + スモークサーモンのサラダ
・オイルサーディン + ブランパン + 野菜スティック
・1日の1/2(1/3)の野菜が摂れるシリーズ + 魚料理 + おやつにナッツ
何度も言いますが、首こりの根本的な解決には、姿勢の改善がなくてはなりません。ですが、体調がすぐれないと余計に疲労が蓄積し、体が重くなり、さらに前のめりの姿勢になりがちなのも事実。新年度に向けて、正しい姿勢と血流改善飯で気合を入れなおしておきましょう!