はぎやまのりへいの日常

読書、映画、美術展、そしてキャリア教育。
好奇心と愛で書き綴ります。

Vol.188 フェルメールからのラブレター展

2012-02-02 06:23:29 | 芸術



「忙しいみたいだね?」
「全然」
っていうケータイか何かのCMが昔あって、忙しいのに強がって余裕を見せるキャラが、なんかカッコいいなと思って真似しようと思った。
忙しい時に「忙しい」っていうと仕事来なくなっちゃう。今や仕事がないとお金にならないわけだから。

忙しいことを理由にしてインプットをサボるのはダメだと思う。
無理やりに時間をつくってBunkamuraに「フェルメールからのラブレター展」を観にいった。

「手紙を書く女」「手紙を書く青衣の女」「手紙を書く女と召使い」の3点が来日している。

「手紙を書く青衣の女」の修復がクローズアップされていた。
作品が傷んでいるためなのかもしれないが、「手紙を書く女」と「手紙を書く青衣の女」はソフトフォーカスで、ピントがあまい感じがする絵だ。カメラがない時代にまさか意識したのでもないと思うけれど、しかしフェルメールならわからないが、人物の顔にピントが来ていない写真のようだ。特に黄色の服を着た「手紙を書く女」。ピントはむしろ机の上の引き出しにきている。

何年か前に上野の東京都美術館に来ていた「手紙を書く女と召使い」だけはピントがシャープで人物の輪郭がはっきりしている。
光と影のコントラストが美しい。
そしてもちろん3点ともラピス・ラズリのフェルメール・ブルーが印象的。

フェルメールの絵に費用がかかったのか、全体的に点数の少なめの美術展。

フェルメール以外ではアンドリース・ファン・ボホーフェンの「テーブルに集うファン・ボホーフェンの家族」が好き。映画の一演出のようでもあり、CM的な構図のようでもある。サイズも大きく、ひときわ目を引き印象に残った。

期間は3月中旬まで。まだ込んでいない今のうちにじっくり観るのがオススメです。