少し前になるが、
NHKで放映された小山薫堂氏と佐藤可士和氏の番組を見た。
珍しく妻と一緒にテレビを見たのだけど、
妻は佐藤可士和氏の徹底した整理が性に合うらしい。
うちのリビングの真っ白い本棚には扉がついている。
僕は自分の読んだ本を見せたい人だが、扉があった方が圧倒的にスッキリした感じになる。
もちろん妻のセレクトだ。
佐藤可士和氏の新丸ビルで無料の講演会を聴講したことがある。
本も2冊持っている。
「佐藤可士和の超整理術」と「佐藤可士和のクリエイティブシンキング」。
一方、小山薫堂氏には惜しいところで会えなかった。
以前僕が勤めていた会社のイベントで小山薫堂氏のBSの番組を絡めた企画があって、
僕が担当するはずだったのだけど、
企画が動き出した直後に僕が会社を辞めてしまったのだ。
企画はうまくいったらしく、番組は僕も拝見させていただいた。
それ以来、小山薫堂氏の名前には敏感に反応している。
薫堂氏の「もったいない」というテーマは、
ムダ遣いがもったいないということではなくて、
せっかくあるのに使わないことがもったいない、という発想が多い。
むしろムダなことを推奨している。
一見ムダに見えることも、クリエイティブな観点から見ると有意義なものなのだ。共感。
超整理派の佐藤可士和氏とムダ推奨派の小山薫堂氏。
「僕は薫堂派かな」
というと、
妻は
「私は可士和派」。
薫堂さんも可士和さんも実は僕とほぼ同年代。
すごい人はすごいなあと思う。
もったいない主義
-不景気だからアイデアが湧いてくる!(幻冬舎新書)
小山薫堂氏の会社「オレンジ・アンド・パートナーズ」
その受付はなんとパン屋になっている。
パン屋で働きながら受付を兼務している女性。
社員を管理するにあたって、
仕事の質を変えて同質の仕事をさせないという配慮がある。
同じ条件で仕事をさせるとライバルになってしまう。
その人にしかできない仕事をさせる。
「なんとなく異質な存在」がいることでほかのスタッフの刺激や癒しになるのだそうだ。
なるほど、参考になる。
イチローのお母さんのつくるカレーの話。
ブランディングの定義。
「こんなふうに感情移入をさせるのがブランディングである。」
なるほど、心を動かさなきゃね。
大学のキャリア支援について。
今の大学は学生の就職率を上げることを非常に重視している。
だからいわゆるキャリアサポートとか、就職のためのカウンセリングを手厚くして、
「この会社へ行くならこれを勉強しなさい」「勉強したらこの企業に入りなさい」と
進むべき道筋をつけてくれる。
大学での過ごし方もどんどんムダがなくなっていく傾向にあるようだ。
なるほど、遠回りや失敗だってその人のリソースだもんね。
よかれと思ってそれを取り除いたら、
つまらない人生になっちゃったってこともあるかも。
映画「おくりびと」の話。
号泣の涙ではなくて、雪解けのしずくのような、
自分の中で凝り固まっていた感情が溶け出してきたような涙
なるほど、最近そんな経験しました。
神様にフェイントをかける、ということ。
なるほど、そんな考え方もあるね。
自分が何か失敗したときにはチャンスだと思おう。
謝り方ひとつで見直されたり、深く理解されたりすることもある。
なるほど、じゃあ僕なんかチャンスだらけだ。
「閾値(いきち)」
刺激に対する慣れの度合い、という感じかな。
幸せの閾値を下げれば、幸せをいつも感じられるという話。
小さな幸せをたくさん積み重ねて
「プチハッピーのミルフィーユ」。
なるほど、大きな幸せばかり期待していたら
小さな幸せを見逃してしまう。
確かにそれはもったいない。
電車で見かけた本田直之氏の本を読んでいた人に名刺を渡した話。
薫堂氏から声を掛けられて、本田氏にもアプローチするチャンスであるし、
そこにいろいろ可能性があったのに、
その人からはとうとうメールが来なかった。
「その彼は、目の前に”どこでもドア”があったのに、開けなかったんですね。
なんてもったいないことをしたんだろう」
なるほど、「目の前の”どこでもドア”」
オモシロい表現だよね。
目の前にあるどこでもドアに自分はきちんと気がついているだろうか、
とキョロキョロしてしまった。
なるほど、
って読みながら何回言っただろう。
ちょっとだけ紹介してみた。
気になる人は本を読んでみてね。
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