7月12日に「西条自然の学校」のセミの観察会に参加しました。セミといっても標高900メートル以上のところにしかいないヒメハルゼミ、ハルゼミ、エゾハルゼミの観察です。石鎚山の成就社周辺を歩きながら、セミを見つけたり、鳴き声を聞いたり、ヌケガラを見つけたりするというので、ワクワクで出かけました。が、セミはいなくて、ときおりかすかに、鳴き声が聞こえるだけ。ヌケガラは何個か発見しましたが、生きているセミを見つけることはできませんでした。例年だと7月上旬には集中して現れるらしいのですが、今回は外れ。前日の台風の影響か、はたまたセミの減少か?自然のことは全く予想が付きませんね。講師の今川先生は、セミがいますようにと、石鎚の神さまにお願いしましたが、残念ながら効き目なしでした。今川先生はセミ博士、セミを探して北は北海道~南は沖縄まで行かれるそうです。研究される方の拘りがすごいです。石鎚のセミには会えなかったので、自然の学校が出された『愛媛のセミCD図鑑』を購入し帰ってきました。愛媛に棲むセミたちの鳴き声が収録されています。ニイニイゼミ、ヒグラシ、アブラゼミ・・・13種類。鳴き声を分析、本鳴き、つなぎ、誘い鳴きなど解説しています。素人のはひふへほには、泣き方の違いがわかるような、わからないような・・・、聞いているうちに、心地よい音の流れに誘われ、眠りの世界へ入ったのでした。しかし、セミだけに情熱を燃やして研究される方がいるのに驚きました。研究家とはそうした方なのでしょうが、いろいろな人がそれぞれの道を極めようと日々努力しています。すばらしい~です。
そして、生き物を研究される方は優しいですね。どんな小さな虫の命でも大切にされます。捕まえても必ず自然の中へ返していました。帽子に生きたミツバチを付けていたのにもびっくり、今川さんの帽子に付いたから、ミツバチは生きていられたのですが、他の人の帽子だったら、即殺されていたことでしょう。セミ取り網も自分で考案されたとかで、網は羽が傷つくのでと、大き目のビニール袋に穴をあけていました。細やかな優しさが伝わってきました。
「透き通る林の中にセミひとつ」 拙句でした。