世の中で一番えらい果物はりんごである。
先日、信州に行った時も、お土産はリンゴ。もちろん野沢菜も買っては来たもののメインの土産は、りんご。
こちらのスーパーでリンゴを買って、旨い!!と思うものは、まず無い。
「これってホンマにりんご?」っと思える位、笑える位、まずいリンゴが殆ど。
思えば私はリンゴと共に育ったような気がしている。子供の頃は、お腹を壊すとリンゴのすりおろしたものが出て来たし、お弁当のアクセントはリンゴのうさぎだったし、友達が遊びに来た時のリッチな、おやつは必ず焼きリンゴだった。
固くてしまったリンゴの芯をスプーンでヘタの方からくり抜き、穴の中にバターを落としてオーブンでじわじわ焼く。部屋中に甘酸っぱい香りが立ちこめて来て、早く食べたくてガス台の前で身をよじっていたのを覚えている。
ところが、10代から20代になると殆ど口にすることが無くなった。
外国の果物が次から次へと巷に現れて、目移りしてしまったせいだ。
パパイヤに始まり、アボカドの、ちょっと異様な味と舌触りや、メロンの香しい香りや味に翻弄されていた。
スーパーに行ってもそういう果物は目立つけれど、リンゴはどちらかと言わずあかぬけない果物だ。
だけど風邪をひいた時、お腹の具合が悪い時、そういう時に食べたくなるのは
パパイヤ、アボカド、メロンじゃなく、地味の極致ともいえるリンゴなのだ。
リンゴ嫌いの友人は病気の快復の時はイチゴを食べるそうだが、私はリンゴは人類の基本の果物だと信じて疑わないのである
シミ、シワ、タルミ専門店
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