夕方、お二人の、お客様を、お見送りする時に外を見ると空が燃えていた。
「綺麗な夕焼け~」と空を指さした。空の遠くのほうまで茜色のグラデーションが続いており、うっとりするような綺麗さだった。
思わず、「夕焼けぞらがまっかっか」と三橋美智也の歌を歌ってしまったら、彼女達にゲラゲラ笑われた。
そして一人には「ふっるーーー!!」と言われ、そして、もう一人の方は私より年上だと言うのに「なぁに?その歌。初めて聞いたわ」・・・・嘘つけ~!!しらばっくれるな~っと言いたかったが我慢。
あまりに彼女達が私のことを笑うものだから「じゃあ、何を唄えば良かったのかな?」っと聞くと・・・
「せめてスパイダースの「夕日が泣いている」にしてほしかった」と言うのだ。
私は普段、若作りは決してしないけれど、実際の年齢よりは若く見えると言われてきた。年々、シミやソバカスが増えていくのは自覚しているものの、老けていると言われるよりは嬉しいものである。
ところが夕焼けの一件のように、ふと口をついて出て来るものに、しっかり年齢があらわれてしまうのである。
こういう場合、一体、何を歌ったらいいのだろうかと考えた結果、一番、無難なのは童謡であるという結論に達した。
今度、きれいな夕焼けを見たら、胸を張って「夕焼け小焼け」を可愛らしく歌ってやろう。
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