虹色オリハルコン

命にエネルギーを与えるパワーの力

命からエネルギーを奪うフォースの力

どちらを選ぶかは自分次第

良心的マスコミの伝える憲法記念日

2015年05月04日 | 憲法改悪、集団的自衛権反対
5月3日は、憲法記念日だけれど、1948年の記念日制定以来、最大の憲法の危機があるように感じる今年。
しかし、憲法記念日であることなど忘れてしまったかのように、テレビの話題はあいかわらずゴールデンウィークのなんちゃらばかり。
新聞は、今は東京新聞しか読まなくなったけれど、憲法記念日の3日翌日の4日は、骨太の護憲記事が全体を貫いていて新聞社の心意気を感じた。

3日の1面トップは、なんと美輪様である。



危機迫る憲法 自作反戦歌 今こそ 美輪明宏さん(79)
(東京新聞2015年5月3日)
戦後七十年の憲法記念日を迎えた。「戦争をしない国」を支えてきた憲法九条は今、危機を迎えている。政府は集団的自衛権が行使できるようにする法整備を着々と進め、その先には改憲も視野に入れる。「これからも憲法を守りたい」。戦争を体験した世代から、二十代の若者まで、世代を超えてその思いをつなぎ、広げようと、メッセージを発信する人たちがいる。
 赤や黄、紫など色とりどりのバラが咲き乱れ、背後には金色の光が差す舞台装置。鮮やかな青のドレスをまとう歌手美輪明宏さん(79)が、鍛え抜かれた美声で「愛の讃歌(さんか)」などシャンソンの名曲を響かせる。そんな華麗なコンサートが二〇一三年に変わった。第二次安倍晋三政権が発足した直後のことだ。
 二部制の前半、照明を落とした舞台で、シンプルなシャツ姿の美輪さんがピンスポットライトに浮かび、自作の反戦歌を歌う。
 「あの原爆の火の中を 逃げて走った思い出が 今さらながらによみがえる」(美輪明宏作詞・作曲「ふるさとの空の下に」より)
 ロマンあふれるシャンソンとは趣が違う、原爆孤児の悲しみを描いた歌詞。長崎で原爆に遭った自身の体験を重ねた。七十年を経ても拭い去れない悪夢。不戦を誓う憲法を手にした時、「もう逃げ惑う必要がない」と安堵(あんど)した。その憲法が崩れるかどうかの瀬戸際にある。
 「私たちは憲法に守られてきた。世界一の平和憲法を崩す必要はない」。若い世代も多い観客に伝えたくて、反戦歌を歌う。原爆体験や軍国主義への強い嫌悪が美輪さんを駆り立てている。
     ■
 一九四五年八月九日、いつもと変わらぬ夏休みの朝だった。美輪さんは、防空ずきんを背にかけ、縁側の机で宿題の絵を描いていた。ピカッ。白い閃光(せんこう)の後、ごう音と揺れに襲われた。
 お手伝いさんに手を引かれ外へ出た。全身が火ぶくれてうなり声を上げる人。首のない赤ちゃんの上に倒れ込み泣き転げる女性。「助けてくれ」とつかまれた人の手を振り払うと、肉片が自分の腕についた。
 「原爆 水爆大好きな 戦争亡者の親玉よ お前の親や兄弟が 女房や子供が 恋人が 焼けて爛(ただ)れて死ぬだろう 苦しみもがいて死ぬだろう」(美輪明宏作詞・作曲「悪魔」より)
 美輪さんにはもう一つ、胸に刻まれた戦争の光景がある。
 実家のカフェで働いていたボーイの三ちゃんが出征した時。汽車が出る寸前だった。三ちゃんの母親は、息子の足にすがり「死ぬなよ。どげんことあっても帰ってこいよ」と叫んだ。
 憲兵に引きずり倒され、頭を打って血を流してもなお、母は「死ぬな」と声を上げた。その三ちゃんが生きて帰ることはなかった。
 「戦争や軍隊、軍国主義の正体をみんな知らなすぎます」
     ■
普通に暮らしていた人たちが、理不尽な暴力と死に直面する。それが美輪さんが体験した戦争の正体だった。だから、「国民を守る」「国を守る」という耳当たりのいい言葉で、改憲の議論が進むことにいら立ちを隠せない。
 「改憲して戦争に参加できるようにって、どうして学習能力がこんなにもないのか」
 そんな政治家を舞台に立たせたのは、国民の選択だった。そのことをもう一度考えてほしいと美輪さんは歌い、語り続けている。
 「無辜(むこ)の民衆が戦争に狩り出されるのではない。選挙民に重い責任があるのです」 (小林由比)
<みわあきひろ> 長崎市生まれ。16歳でプロの歌手となり、シャンソン喫茶「銀巴里」などに出演。1957年「メケメケ」が大ヒット。日本におけるシンガー・ソングライターの元祖として多数の曲を自作。2012年に初出場したNHK紅白歌合戦で、自作の「ヨイトマケの唄」を歌い反響を呼んだ。







そして、今日4日の1面トップは、横浜で開催された平和集会に危機感を募らせた市民3万人もが集まったことを伝えてくれた。他のマスコミは全然伝えてくれないから、ほんと、新聞は東京新聞だけで、もういいや。
 →横浜で集会 青空に「9条守れ」と3万人

「青空に9条守れと3万人」この見出し、さいたま市大宮区の公民館が公民館だよりに、「梅雨空に9条守れの女性デモ」という俳句を掲載拒否したことを踏まえてるみたいだ(笑)
(掲載拒否してくれたおかげで、逆に話題になって印象強く、さいたま市だけじゃなくて、全国区に広がった一句になりましたね。)

ついでに書くなら、4日の日の平和の俳句は、これですよ。

平和とは声出すことぞ揚雲雀(あげひばり) 
柴田隆一(89) 愛知県豊田市







また、憲法記念日の3日、TBSの良心「サンデーモーニング」で、毎日新聞特別編集委員の岸井成格氏が、沖縄が本土に復帰した時、沖縄の人たちが何が嬉しかったのか、聞いた話を次のようの述べたのが印象的だった。

(以前、沖縄の人たちと話していて、日本に復帰できることになって嬉しかったことは)
政府から約束された、核抜き本土並み、つまり日本の本土と平等になること。
もう一つ、沖縄県民が強烈に言っていたのは、憲法9条のある日本に復帰すること。
つまり、戦後の米軍統治下で、ベトナム戦争、その前の朝鮮戦争、ずーっと沖縄っていうのは、戦争と隣り合わせだったのですよね。
それが、憲法9条の戦争をしない国に復帰できるということを非常に強く期待している、と聞いて、目からうろこっていうか、そういう立場だったのかと、初めて知った。ちょっと情けないですけど。
(そういう)記憶がありますから、今日の(憲法)記念日っていうのは、今までとはまったく違いますよね。
ガイドラインにしても、安保法制にしても、事実上の憲法改正だしね。
安保体制の転換期なんですよね。だから、連休明けの国会を国民はとにかく注視する。注意深く見守る必要がありますね。


今の政権に危機感を抱いて平和集会に3万人もの人々が集まったことを報じない報道。岸井さんの危機感をマスコミ全体として、どれだけ共有しているのか、と思う。


★関連記事
 安倍さん、あなたはビビリの家長か
 自民党は人のせいにして潔さがない、と美輪明宏さん(美輪さんも脱原発)




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 辺野古基金という意思表示 | トップ | 「偏見なき過去の清算を」=... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

憲法改悪、集団的自衛権反対」カテゴリの最新記事