咲きはじめの 毛むくじゃら
そんな ツクモグサに会いたくて
横岳へ出かけました。
登山口のある 海ノ口に向かって走っていると
朝焼けの八ヶ岳が見えてきました。
今日は、中央に伸びている 杣添尾根を、往復します。
別荘地の中の登山口付近に駐車して登り始めると
早速 キバナノコマノツメがお出迎えしてくれ
今日はどんなお花たちが待っていてくれるのか、期待に胸が高鳴ります。
貯水池を過ぎ 沢を渡り、本格的な登りになると
コースタイムを記した看板がありました。
写真に撮ってあるのはNO.5 までですが、もっとあったかもしれません。
地図に記載してあるCTとは 違うような気がしましたが
特段目印となるものがないコースなので、目安になるでしょうか。
辺りはまだ薄暗いのですが
ツバメオモト(左上)や、コミヤマカタバミ(右上)が 遠慮がちに咲いていました。
日が射してくるようになった登山道では
タケシマランが ご挨拶
やがて ところどころに雪が残り、大きな岩がゴロゴロした 歩きにくい道になりました。
それでも この頃は、まだ元気いっぱい
林床に可愛い花を見つけては 嬉々として写真に収め、また歩き続けます。
ウスギオウレン(左上)と、首をかしげて微笑みかける イチヨウラン(右上)
注意していないと 見落としてしまいそうな、小さくて 見つけにくい色の お花たちです。
やがて 登山道がすっかり雪に覆われてしまうと、もう 前に進むしかなく
踏み跡をはずさないように、ゆっくり慎重に歩いて行きました。
それでも 緩くなった雪を何度か踏み抜いてしまい、自力で脱出できなくなったりもしました。
途中 展望が開け、赤岳や横岳が見える場所がありましたが
その後も続く雪道に、足をとられ、滑り、踏み抜いて・・・
途中で一緒になった人の話では、今年は 残雪が多いとのことでした。
尾根に乗ると、ようやく このやっかいな雪道から解放されました。
左手に、昨年泊まった 頂上小屋や、天望荘が見えます。
さらに、こんなところを少し登って
そして、ついに稜線へたどりつくと
風は冷たいけれど、素晴しいパノラマが待っていてくれました。
登ってきた杣添尾根 これから登る横岳
風除けに上着を着こみ
すっかり元気を取り戻して、横岳へ向かって歩き出します。
もう咲いていると聞いていた ツクモグサは、その多くは小さな蕾でしたが
それでも、山頂下で 風を避けるように開いていましたよ。
そして、梯子を登っていくと
横岳奥ノ院に到着。
赤岳、中岳、阿弥陀岳と 後ろに権現岳がきりっとした姿を見せていました。
硫黄岳の奥に、天狗岳。蓼科山も見えています。
硫黄岳側のハシゴを降りたところには
ハクサンイチゲとイワベンケイが咲いていました。嬉しい
すっかり満足して 山頂に戻り、ランチを始めると
硫黄岳側から 見覚えのある男性が
そして、少し遅れて
細身の女性がやってきました。
一瞬 躊躇したあと
ドキドキしながら声をかけると
やはり ROCKYさんでした。
緊張して あまりお話できなかったけれど、写真はしっかり撮ってもらいました。
さて、そろそろ帰ることにしましょう。
暖かくなってきたので、往きには 硬く閉じていた ツクモグサの蕾が 開いてきています。
咲き始めのツクモグサは、ふわふわの産毛におおわれていて
この可愛さは 格別 見ているだけで 笑みがこぼれます。
色鮮やかなオヤマノエンドウとミヤマキンバイ
風に揺れる チシマアマナ
キバナシャクナゲやコメバツガザクラも、咲き始めていました。
三叉峰に向かって戻る途中では、大勢の登山者とすれ違います。
今日は、皆 さん ツクモグサがお目当てなのでしょうね。
登って来た杣添尾根を帰ります。
そして やっぱり こんな雪道
こんなに歩いたかしら・・・まだ?・・・まだ? とっても長く感じる帰り道。
ようやく辿り着いた 登山口では
ミヤマスミレやズダヤクシュが 可愛い姿で迎えてくれました。
緩んだ残雪にてこずったけれど、可愛い ツクモグサに会えて 嬉しい日でした。
そしてもちろん、ROCKYさんにも・・・ でした。
登山口ー稜線(杣添尾根分岐)ー横岳山頂ー杣添尾根分岐ー登山口
標準 CT は5時間35分です。