東北・花の名山の2座目は、秋田駒ヶ岳へ
標高1637mの 高山とはとても言えない山に
お花で埋め尽くされる季節があることを知って以来
この山は、遠い憧れの存在でした。
今ようやく その憧れの山に登れると思うと、嬉しさで興奮気味です。
今日も 通行規制の時間前に、八合目駐車場に移動します。
大焼砂のタカネスミレの群生と、馬場の小路のチングルマが、今回の主たる 目的
その光景を一刻も早く目にするために、シャクナゲコースで 焼森へ登り
横岳、大焼砂、馬場の小路へと 歩く・・・そう考えていました。
この駐車場に着くまで、ほんの数分前までは・・・
「こんなに いいお天気だもの、展望台経由にしましょうよ」ということになり
八合目の登山口から 新道コースで、片倉展望台を目指して歩き出すと
硫黄鉱山跡を通る 危険マークの登山道があり
傍らには
ムラサキヤシオが咲いています。
もちろん、そちらへは行きません。
道は緩やかに登っていて、お花たちの姿に 早くも足が止まってしまいます。
ベニバナイチゴ/ミネカエデ/ムラサキヤシオ
ノウゴウイチゴ/オノエラン/ゴゼンタチバナ
まもなく、片倉展望台に着きました。
足元を彩る ミヤマダイコンソウの彼方には、田沢湖が・・・・・・ 見えるはずでした。
でも、この日はすっかり霞んでいて、おぼろげにその位置がわかる程度で
このコースを選んだ 一つめの目的の 展望は、またいつかのお楽しみとなってしまいました。
遠望は残念でも、山の上には青空が広がり、足元には たくさんのお花が咲いています。
イソツツジ/ウスノキ/ナナカマド
男女岳を回りこんで
木道を進んでいくと
馬の背と呼ばれる横岳への稜線が、見えてきました。
木道脇には
チングルマ、ミヤマキンバイ、キバナノコマノツメ、ムシトリスミレ、イワカガミなどが
まるで洪水のようにあふれています。
チングルマは もう花穂を出していて、もう少し早ければ、見事な眺めだったことでしょう。
阿弥陀池に出ました。
こんもりとした男女岳の登り口のそばには、避難小屋が建っています。
阿弥陀池と男女岳
池の南側を通って半周し、男女岳へ登りましょう。
木道のそばでは、チングルマやイワカガミに混じってヒナザクラが咲いていて
池の水面が揺れる程度の 心地よい風が吹いています。
ヒナザクラ/イワカガミ/イワイチョウ
男女岳への登山道の斜面には
ミヤマダイコンソウやミヤマキンバイ、タカネスミレも咲いていました。
ミヤマダイコンソウ/チングルマ、イワカガミ
そして、秋田駒ヶ岳の最高峰 男女(おなめ)岳山頂に着きました。
岩手山がようやく見える程度で、遠望はききませんでしたが
山頂からは、西側に男(お)岳と、その奥に女(め)岳が
左へ目を移すと
阿弥陀池と馬の背が見えます。
阿弥陀池まで下り、池の北側を通ってから
男岳にも登ることにしましょう。
男女岳の山裾は、チングルマ、ミヤマキンバイなどに埋め尽くされ
イワイチョウも咲き始めていました。
男岳への登り始めは、ミヤマダイコンソウの咲く、岩まじりの急登ですが
でも、長くは続きません。
『ムーミン谷』と呼ばれる、馬場の小路を左手に見ながら歩けば
↓ 男岳山頂
男岳山頂から見た 女岳と
こちらは、馬の背と阿弥陀池、奥には焼森
そして、馬の背と男岳、女岳に挟まれた
通称『ムーミン谷』
黒い砂礫の大焼砂と、螺旋を描く小岳が
絵本に登場するような なんとも不思議な世界を造っています。
馬場の小路へは、男岳分岐まで戻ってから下るのが一般的のようですが
私たちは、山頂から いったん女岳へ向かい
錫状ノ頭と呼ばれる岩の近くを下ることにしました。
こちら側も、ミヤマダイコンソウが斜面を覆っています。
ミヤマダイコンソウ/ヒメイワカガミ/ホソバイワベンケイ
そして、あぁ なんという幸せ!
昨日登った 早池峰山で
ハヤチネウスユキソウに出会ったばかりだというのに
ミヤマウスユキソウが待っていてくれました。
ヒメワカガミも 咲いています。
女岳へ向かう道から左に折れて 馬場の小路へ下る道は、あまり歩かれてはいない様子
ズルズルと滑る急坂は 転げ落ちそうで、左手には、もろそうな岩肌が迫っています。
↑ 男岳からムーミン谷へ
融けはじめた雪の傍らでは
ショウジョウバカマとシラネアオイが、フレッシュな顔を見せてくれました。
ショウジョウバカマ/シラネアオイ/イワテハタザオ
岩の間を抜けると、ようやく平坦になり
その後 女岳から下ってくる道と合流し、馬場の小路へ向かいました。
あの雪渓の脇を下ってきました。
これで、ピークハントという目標は、果たせました。
このコースを選んだ二つめの理由。それは、軟弱者の私たち自身への懸念
お花に会えて 満足した後では、ピ-クハントなど あっさりと 放棄してしまいかねない
そんな危惧を抱いたからでした。
さぁ、いよいよムーミン谷へ。
はたして、チングルマは咲いていてくれるでしょうか・・・?
秋田駒ヶ岳(その2)へ続きます。
一週間の山旅&温泉三昧うらめしや~(笑)
早池峰は、花好きにとっては憧れの山ですね。
何時か行きたいと思いつつ夢に終わるかな(^。^;)フウ
続きのレポも楽しみですヽ(^o^)丿
昨日は急きょ仕事に駆り出されて、散々でした(^^;)
今日こそ家事に専念し、秋田レポも堪能させて頂きましたぁ♪
懐かしい景色です。。はなねこさんの普段の行いの良さが分かりますね。。
一昨年歩けなかったムーミン谷の様子・・楽しみですぅ☆
早池峰と秋田駒に、ずっと憧れてました。
毎年登ってらっしゃるという方のお話では
今年のお花は、あまり綺麗じゃないということでしたが
私には、じゅうぶん綺麗に感じられました。
あかとんぼさんも、いつかきっと行けますよ・・・
まだ、お若そうだし・・・ね。(^-^)
ランの写真 お届けしなくちゃ・・・と思いつつ (^^;)
螺旋の小岳、おっしゃるとおりだと思います。
池もあるんですよ。
でも、つくづく不思議な姿ですよね~
写真を何枚も撮ってしまいました。(^^)v
お仕事だったんですか・・・
急な呼び出しは、心の準備がなくて、リズムが狂いますね。
シャインさんは、ムーミン谷、残念でしたね。
今年は、リベンジできそうかな・・・
もうじきUPします。
でも、シャインさんのような名文は、無理ですからね。(^^;)
早池峰、秋田駒、一気に読ませていただき、ただただうっとりして東北の花々の豊かさを改めて感じています。
ヒメコザクラにも会えて文句なしの早池峰でしたね!
秋田駒は、タカネスミレが終ってしまったのかとドキドキでした。
それにしてもミヤマウスユキソウの大株は見事ですね~
ピークハントもできて、さらに多くの植物にも会えて羨ましい限りです。
はなねこさんの確かな観察力に脱帽です。
昨年のfu-coさんのレポを、羨ましく拝見していましたので
今回、ちょうど同じ時期に行くことができて、ラッキーでした。
しっかり予習させてもらっちゃいました。
ミヤマハンショウヅルの2回3出複葉もね (^-^)v
タカネスミレは、私もドキドキ・・・えぇ~っ そんなぁ~!
という感じでしたが、最後は見られて良かったです。
すっかり満足してしまって、夏山の計画が進みません。(^^;)