あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

季節に則した過ごし方

2019-12-16 22:40:00 | 健康・病気
こんにちは!
スタッフの石黒です。

 今日は土曜のブログでもふれていた、季節に則した過ごし方についてです。

東洋医学の古典である『黄帝内経素問』の中に" 四氣調神大論篇 第二"という篇があります。



黄帝内経素問 9巻
コレクション 富士川文庫 所蔵 京都大学附属図書館 Main Library, Kyoto University


ここには四気(春夏秋冬の四季の気候)の変化に従い、その季節にあった過ごし方をすることの大切さが書かれています。
その季節に則した生活をすれば、体を養い、病気を予防できるが、逆に反した生活をすれば、体は病に侵されてしまうというものです。

又、現在の季節での過ごし方次第で、次の季節での身体の調子は大きく変わっていきます。
今現在だけでなく、次の季節も快適に過ごす為にも、季節に則した過ごし方は大切なのです。

 四季といえばどんな気候を思い浮かべるでしょうか。
私のなかでの四季は、春は暖かく桜が咲き、夏は暑くスイカが美味しく、秋は少し肌寒く空気が澄み、冬は寒くコタツに篭りたくなる季節です。
最近は地球温暖化などの影響により、気候が随分と変化していますが、みなさんの思い浮かべる四季もだいたい同じような感じではないでしょうか。

東洋医学の中で四季に関して、「春生夏長、秋収冬蔵」と書かれています。
「春は生まれ、夏は成長する、秋は収め、冬は蔵する」
これは万物の変化でもあり、万物の一つでもある人間もこの変化に則した生活をするのが大切になるのです。
そしてこの巡りは、常にこの順序で訪れます。
この巡りの中で、いかに我々も変化していくか、養生していくかが大切です。

では、具体的にはどのようなものなのか、これから各季節が来るごとに書いていきたいと思います。

現在は冬ですので、次週のブログは冬の過ごし方についてです。
蔵と書かれている冬の養生はどうすればいいと思われますか?
来週、みなさまにとっておきの養生のコツをお知らせしますね!
古典に書かれている冬の過ごし方、昔のかたはどう過ごしておられたのでしょうか?
冬にあった過ごし方で、健康的な生活を送りましょう。

石黒友紀乃
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今年最後の名古屋漢方鍼医会でした

2019-12-15 23:14:00 | 日記・エッセイ・コラム
こんにちは。今日は当院スタッフ全員の所属している名古屋漢方鍼医会の
今年最後の定例会でした。

午前中は、症例検討で「腰痛」について。

で、何名かの先生方の症例報告をお聴きして、ディスカッション。

午後からは、午前中のお話を踏まえての実技です。



何度もこちらでも書いていますが、自分たちの行なっている治療を他の先生に治療していただく機会も、
治療しながら他の先生方の意見を聞く機会もほとんどありませんので、貴重な学びの機会となっています。

今日は、最終日でしたのでその後忘年会がありました。
なんと!その会場に、今日の画像にある藤井聡太さんの扇子がありました♫

◆達心志(しんしをたっす)
 「心に思っていることを果たす」「目的を達成する」の意味。

まさに、私たちに一喝いただいたようでした。

もう一つ!



新年もさらに技術面で飛翔できるように、精進していきたいと思います。


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暖冬

2019-12-14 23:26:00 | 日記・エッセイ・コラム
ですね。我が家のベランダ野菜のスナップエンドウの花が咲いてしまいました。

普段であれば、この時期は成長が止まってしまいか細いまま冬を越すことになります。
ベランダの植物を見るだけでも、今の季節が異常気象になりつつあることを示してくれています。

実は、これ以外にもゴーヤが芽を出して成長していたり、
トマトの種が発芽してしまい(夏野菜の零れ種が発芽したようです)、
まるでこれから夏が来るような様子になっています。

私たちも自然界の一員です。季節に応じた養生でこれまで生活に工夫をしてきましたが、
ここ最近は、今まで通りというわけにはいかなくなってきたようです。

例年、2月頃に大流行するインフルエンザも猛威をふるいはじめたようですね。

治療院にお越しになる患者さまも、まだ冬らしい脈をしている方のほうが少ないぐらいです。
冬の時期の正脈は「石脈」といい、冬になると水が凍って硬くなるように、脈も沈んで硬くなるのです。
我々の身体が、自然の流れの中で適応していることを、脈で診ることができるのですね。
異常気象に合わせるべく、我々の身体も適応しようと頑張っています。
少し適応しづらい方へのお手伝いを、鍼灸治療で行っています。

秋には秋らしく、冬には冬らしく過ごすことが健康の秘訣です。
真の健康を手に入れるためには、今起こっている環境破壊の対策を真剣に考えることだと思います。

環境活動家のグレタ・トゥンベリさんが、TIME誌の最年少の「今年の人」に選ばれましたね。

トゥンベリさんは9月の国連気候行動サミットで、気候変動に対して行動を起こそうとしない世界のリーダーを厳しく叱責(しっせき)する演説を行って世界の注目を浴びました。
このほど開かれた第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)でも再び各国の首脳らを批判していますが、本気で取り組まなくてはいけない課題だと思います。

健康を預かる一鍼灸師として、我々にできる限りの活動をやっていこうと思います。





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食養生のお話

2019-12-13 21:30:00 | 健康・病気
こんにちは。今日は冬らしく冷え込みましたね。
こんな日は、お鍋を囲むとほっこりしますね。

当院では、鍼灸治療だけでなく食養生のお話もさせていただくことが多いです。
食べるお話となると、みなさまとても興味深くお話を聴いていただけるので
我々も、できる限り食養生について学び患者さまのお役に立てるような知識を
増やすべく頑張っています。

みなさま、ご存知でしょうか?
当院の受付にある様々な本は、興味のある方に貸出させていただいています。
食養生に関する書籍も多く置かせていただいています。
待ち時間だけでなく、ご自宅にお持ちになって読みたい方には
次の治療日までにお返しいただければと貸出を行なっています。

今日は、読みやすい漫画の食養生の本を買わせていただきました。
鍋にネギを入れるのは、漢方的に大正解!その理由は!?

気になる方は是非、手にとってご覧くださいね。

治療中に詳しくお話しできない養生のお話が、わかりやすく詰まっています!

食は命なり  普段のお食事から健康づくりはじめましょう!


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ツボの話〜関元〜

2019-12-12 21:45:00 | 健康・病気
こんにちは!スタッフの松本です。
木曜日は「ツボの話」です。

今日の画像は、国立国会図書館所蔵の新刊黄帝明堂灸經 3卷です。
最近は、デジタルアーカイブスで、自宅にいながら古典の原籍に触れることができ、
本当に学びやすい環境になったと感じます。

本日は、関元(かんげん)をご紹介します。聞き慣れないツボの名前かと思います。
画像の中の関元お分かりでしょうか?
では丹田(たんでん)という言葉はご存知ですか?
ヨガや呼吸法、武道を習った人は耳にした事があるのではないでしょうか?
関元とは、丹田のことをツボの名前で表したものです。
場所は、へそから指四本分下。教科書的に言うと、前正中線上、臍中央の下方3寸です。

古代中国では、この関元に人間を動かすエネルギーである「気」が納められるとされていました。
「気」がここに納められていれば、そわそわイライラせず、どっしりと構えて物事に集中できます。
また、この関元は命火(めいか)とも言われ、生命の根本であるとされています。
この重要性を記した中国の古典によると、植物の根に例えられています。
根がしっかりとしていれば、茎や葉が枯れたとしても、朽ちてしまうことはありません。
元気に繋がるところとも書かれています。
さらにこの関元の後ろ、背側には命門(めいもん)というツボもあるのです。
古代中国の人は、関元とその周囲をとても大切に考えていたのですね。

さて、ご自分の関元を触ってみましょう。
関元に力がない、または冷えている人はいませんか?
そんな方は、カイロなどで温めてみてください。
ただしお腹は皮膚が薄いので、低温火傷に要注意です。必ず服の上から温めて下さいね。
腹巻を身につけるのもおすすめです。腰まで覆えるので、命門も一緒に温めることができますね!
腹式呼吸による深呼吸もとても良いです。関元に「気」を納めるイメージでやってみましょう!

関元を温めると、全身がぽかぽかと温まってきます。
そして、お腹の底から力が湧いてくる感覚を味わうことができるでしょう!

当院では、お腹に大きなお灸を乗せて温める治療を行っています。
どんなお灸なのかは、スタッフの石黒が書いたブログをご参照下さいね。




関元を温めて、寒い冬を元気に乗り切りましょう!

木曜日担当、松本でした。
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