「サンゴが美しい」と考えるのは、決して普遍的ではないようです。
田代 (中国では)中国の詩人は日本よりも欧米よりも高い社会的地位を得ています。李白や杜甫は新しい価値の創造者なのです。杜甫や李白が詩に詠んだ景色だからこそ素晴らしいのであって、虫が作ったサンゴ礁は全く無価値なんです。:共産党は「 人間が作ったモノ」だから信じられる
中国人は、人が作ったものに価値を見いだし、人以外が作ったものには価値を見いださない、という見方で、なるほどと頷けます。
私たちにとってサンゴ礁は、実際に潜って目で見なくても、写真だけでも十分に美しいものですが、中国人には、人が作ったものではないサンゴ礁など、美しさの対象にはならないらしい。
景色もそうで、中国人にとっては誰か有名人が「ここは美しい」といわなければ無価値な絶景なのでしょう。よって日本人なら多くの人がもっているはずの「この角度から見るこの地の景色は、自分だけの絶好のポイント」などというのは、中国人にとって意味も価値もない言葉なのでしょう。
また美しいサンゴを象徴するのが、地名。
うるま市(うるまし)は、日本の沖縄県に属し、沖縄本島中部に所在する市である。具志川市、石川市、中頭郡勝連町・与那城町の2市2町が2005年(平成17年)4月1日に新設合併して発足した。
市名は「サンゴの島」を意味する古い沖縄方言(ウチナーグチ)に由来する(ウル=サンゴ、マ=島)。「琉球」と並ぶ沖縄の雅名で、漢字では「宇流麻」と書く(当て字)。方言をそのまま市名に採用した珍しい例である。:Wikipedia
沖縄語では「うる」は「サンゴ」。沖縄の島々の多くがサンゴに囲まれていることので都市名にも適用しています。それ以前から「うるま」という言葉はありましたが、「うるま市」は最近合併してできた新しい市のようです。
〔具志川市+石川市+中頭郡勝連町+与那城町→うるま市(合併)〕
とはいえ、「サンゴ」という言葉には注意しなければならないことがありそうです。
近年の温暖化で、水温が上がり、沖縄の一部では、水温が30℃を超えてしまいサンゴが白化、つまりサンゴが内にかかえている褐虫藻(かっちゅうそう)が逃げ出すためサンゴが白くなる現象が見られるかと思うと、北のほうでもサンゴが見られるからです。
- 相模湾や房総半島でもサンゴの生育が観察されている
- サンゴの群生地の本州北限が和歌山県の串本町(紀伊半島の最南端)
- 青森県の陸奥湾でみられるムツサンゴは大きさが1cmにも満たない個別のサンゴで南国のようにサンゴ礁を形成しているわけではない
- 褐虫藻という光合成をする植物を体内にもっているサンゴという動物はまるで動物と植物が半分ずつでできているとも考えられるのに対してサンゴソウ(アッケシソウ)というのは「サンゴ」という名がついてはいるものの純粋に植物だ
とか、注意しなければならないことが多そうです。あまり知らないと混同しそう。
奄美や小笠原はもちろんのこと、九州、四国、紀伊半島にもサンゴ礁があります。紀伊半島の串本では、テーブル状のミドリイシの大きな群落がみられ、ここはラムサール条約にも登録されました。
サンゴ礁は水温が18度以下になる場所では発達しませんが、造礁サンゴ自体は冬に14度まで下がる場所にも生息します。礁とは呼べない小さな造礁サンゴの群落なら千葉県の館山でもみられ、これが造礁サンゴ分布の北限です。
なぜ造礁サンゴが存在しているのにサンゴ礁が形成されないのでしょうか? たぶんこのような低温では、藻類との競争にサンゴが勝てないからだと考えられています。:P.97 本川達雄「サンゴとサンゴ礁のはなし」中公新書2008年6月25日発行
私は、何回も串本を磯釣りで訪問したことがありますが、サンゴを見る余裕はありませんでした。
また館山の沖ノ島〔GoogleMap〕近くで「この先の浅い海底でサンゴが見られますよ」と言われたことがありますが、水に入る用意をしていなかったので実際には見ていません。
正確に言うならば
- サンゴ礁の本州北限は紀伊半島の串本か?
- (サンゴ礁ではない)小さい造礁サンゴの北限は房総半島の館山か?
- 1cm未満のムツサンゴなら、飛島(とびしま 山形県:GoogleMap)~陸奥湾(青森県)までみられる?
- 純粋植物であり、サンゴと紛らわしいのは能取湖(のとろこ 北海道網走:GoogleMap)で見られるサンゴソウ(アッケシソウ)
くれぐれもご注意いただきたいのは、私はサンゴの専門家でも何でもないので、このまま信用なさらずに十分に裏をとっていただきたく思います。
私が思うのは
沖縄でサンゴの白化現象がみられ、関東から東北でもサンゴ礁とまでは言わなくてもサンゴが生育できるようになった、という温暖化ですが、18℃~30℃と言われる褐虫藻の生育環境も長い間には変わってくると思うのです。
一つは30℃を超えてもサンゴから逃げ出さないという「高温に耐えられる光合成をする褐虫藻」の出現です。そもそもインドネシアなど高海水温地域でも生育するサンゴがいるのですから、不可能なはずがありません。
もう一つは、光合成にはきついかも知れませんが、ある程度の「低温に耐えて生育する褐虫藻」の出現で、サンゴ「礁」ではなくても個別に生存することが北海道の知床半島あたりでも観察されるのではないか、と想像しています。
温暖化が
もしも本当ならば、突然の気候変動に対しては、中国のような突然の思いつきによる排他的経済水域変更主張同様に、早急な対策が必要ですが、「温暖化」が原発推進派の資金による「火力発電削減の陰謀」でないことを、ひたすら祈るだけです(笑)。
Q42 世界最北のサンゴ礁が日本にあるって本当ですか?
2005年に長崎の壱岐(北緯三三度四八分)で発見されたものが世界最北のサンゴ礁です。ここではキクメイシ(図 2)という塊状のサンゴが礁をつくっています。:P.95 本川達雄「サンゴとサンゴ礁のはなし」中公新書2008年6月25日発行
緯度経度で言えば
- 潮岬(和歌山県)の中心 北緯33.45東経135.77〔 33.45 135.77〕
- 壱岐島(長崎県)の中心 北緯33.78東経129.71〔 33.78 129.71 〕
緯度では0.33度(20分)の差ですから36kmほど北になるため、壱岐が世界最北のサンゴ礁なのでしょう。いっぽう潮岬が本州最北のサンゴ礁ということ。
上記〔 〕内の半角スペースで緯度と経度が区切られた数値をGoogleMapの検索窓へコピーすれば、地図上で実際の場所を確認できます。
またサンゴ礁の美しさを理解できないとみられる海賊中国人による九州近辺でのサンゴ密漁も耳にします。
サンゴ密漁か、鹿児島県屋久島西で中国漁船を拿捕―日本
2012年12月29日、鹿児島県屋久島西180キロの日本排他的経済水域(EEZ)で、中国漁船が日本海上保安庁に拿捕された。30日、新華網が伝えた。
在福岡中国総領事館によると、拿捕されたのは漁船・●霞漁運05307(●は門の中に虫)。29日午後10時7分ごろ、拿捕された。林世欽(リィン・シーチン)船長ら乗員9人はいずれも中国国籍。
現在、船長及び船員2人は鹿児島で海上保安庁の取り調べを受けている。残る船員と漁船は現場海域に留められている。船にサンゴ1.5キロが積まれていたことから違法操業の容疑がかけられているが、船長は否認している。(翻訳・編集/KT):Record China 2012年12月31日(月)14時37分配信
利にさとい中国人らしい泥棒根性で、「日本人は悪い」「日本人はこそこそ裏で人をだましている」などと中国共産党に洗脳されたオカルト集団による犯行でしょうか。まるで自分自身を投影したような心理で、国境線あたりどころか、深く他国の領域内にまで潜り込んで資源をむしり取ろうとしている中国人のしわざでした。
中国共産党は、自分自身とそっくりゆえか、これらヤクザ集団を取りしまることができないようです。逆の見方をすると、こういう暴力的海賊集団を取り締まるには、中国共産党のような暴力的弾圧しかない、ということですね。
「人権」などあり得ないのが中国で、もしも中国共産党が「人権」を認めてしまったら反政府派の暴力性さえ正当化することになりかねず、一層中国共産党の崩壊を加速する、という想定矛盾が根幹にあります。よって「人権」を否定し「民主主義」も否定し、中国共産党による弾圧の一党支配を続けなければならないという信仰につながるのでした(大笑)。
世界中の「人権擁護派」が活躍するのは結構なことですし価値のある行動だと思いますが、その行動は先進国内だけではなく、「中国・韓国ほかの人権無視の後進国」へ、もっともっとその努力が向けられるべきではないか。
スポーツの世界で、国内リーグのちまちました作戦・相手のくせ研究などで相当頑張っているけれども世界戦ではさっぱり成果が出ないのはなぜでしょうか。
「人権擁護派」があいかわらず先進国内のちまちました問題点に絞って行動を起こすだけで、中国や朝鮮半島やアフリカの国々での人権に向おうとしていないならば、それが嫌われる主要原因なのではあるまいか。
「人権」が通用する地域で「人権」を振りかざすだけで、もっとも「人権」が必要なのに「人権」が通用しない地域には関心がない、これが「人権擁護派」がかかえる深刻な矛盾と言えます。
資金援助がその「行動の成果」に依存するとしたら、これら人権擁護派が陥りやすいのが、この成果主義なのでしょう。もっと後進国に「人権」の光を!
この観点から、どこにも「人権」が存在しない中国や韓国が「人権」を叫ぶのは、まことに残念なことですが、天にツバする行為なのでした(笑)。