サネカズラ(=ビナンカズラ、マツブサ科)
あると信じて探したらありました。しかもすぐ近くに。
サネカズラ、別名ビナンカズラ。実(さね)が美しいカズラだからサネカズラ。皮をつぶして水を加えた粘液を整髪料にしたから美男カズラ。昔はモクレン科でしたが、今はマツブサ科ができてそちらに分類されています。
中心にある丸い台が花托(かたく)。周りについた液果が落ちると花托だけが残ります。
関東以西の暖かいところに自生し、ツルが交差する様子から“逢う”の枕詞として古くから歌にも詠まれてきました。
名にし負はば 逢坂山のさねかずら
人に知られで くるよしもがな
三条右大臣 (後撰集)百人一首25
初めて見つけたのは○十年前、宮内庁管轄の御陵の森のはずれ。名前も奥ゆかしく、西日を浴びて輝くサネカズラの実に、こんな美しいものがあったのかと感嘆しました。
それが自宅から数分の空き地にざくざく実っているのを見つけてしまうと、少々ありがたみが薄れたような(笑)でもこんなに近くにあるなら、来年は夏に咲くという花を見てみたいものです。
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