(昔そんな本があったな。)
これ、「アズライト」という名前で買ったペンダントトップ。安いものです。
真正アズライトの部分はほんのちょぴっとで、アズライトとしてはC級品かもしれないけれど、模様と色合いがきれいで、あちきとしては満足していました。
で、ある時、ふとこれを横にしてみた。すると……
なんか秋の公園をセザンヌが描いたような感じ。落ち葉と木の幹と向こうの森。見ていると本当に秋の夕暮れの涼しさと澄明さともの悲しさを感じるのです。
で、この石の名前はセザンヌとなりました。C級品でもあちきにはお宝です。
これはその名も名だたる(何だそれは)「ピカソストーン」。そういう石があるらしいと知って、探していたら千葉の老舗石屋さんに一つ残っていたので、あわててぽちっと。ほんの少し安くはなかった。
ピカソというより、ブリューゲルの冬景色を思い出させます。無彩色に近いけれども、すごくいい色で、これもあちきにはお宝です。
これはすごく安かったアゲートのペンダントトップ。黒と柿色の対比が面白く、柿色の中には複雑な渦模様がある。加山又造? クリムト?
湧き起こる情念の姿かな。
ムーカイト(モッカイトと書かれることもある)。マダガスカル産。これ、五反田のクリスタルワールドさんで見た時はショックでした。この模様。現代芸術かよ、と。もっと大きい、20センチを越えるものも売られていて、すごい迫力があったのですが、値段も張るし、そもそもそんなド派手なものをボロ屋に持ち込んだら、うるさくて仕方がない。で、この6センチほどのものにしたのです。これでもものすごい主張ぶり。
夢幻界での思念の流れ、といったイメージ。
これはブラウン・オパール。これも五反田産マダガスカル産。たぶん色の濃いほうがオパール(コモンオパール)なんだと思うけれどよくわからない。なんとなく、天界の闘争、というイメージ。
もっとすごいものはいっぱいあるでしょうけれども、ちょっとした石に、不思議な絵が宿る。いいです。
こういうの見てると、人間の描く絵はやはり人間臭いなあ、と。もう人間臭いのはいい。石の描く絵はもっと超越的・神秘的な気がしてくるのです。