ワンコイン・ミネラル。はっきりした結晶は見えないけど、淡い緑が大理石の清らかな白ににじんでいて、とても美しい。
パーガサイト(Pargasite、パルガサイト、パーガス閃石)は、NaCa2(Mg4Al)(Si6Al2)O22(OH)2。角閃石の一種。名前はフィンランドの地名から。
大きな結晶とかルースとかはレアものとしてえらく高価で出ているけれど、鉱物自体は非常に一般的な角閃石で、他の角閃石と固溶体を作る。mindat には次のようにある。
《「角閃石」標本の大部分は、おそらくマグネシオ角閃石またはパーガサイトのいずれかです。……角閃石では、角閃石はしばしばアクチノライト-マグネシオ角閃石-パーガサイト系列にあります。火山岩の巨晶では、角閃石はヘイスティングサイト、パーガサイト、ケルスタイトの中間であることが多い。エクロジャイトやその他の高グレードの苦鉄質岩では、角閃石はパーガサイトと Na-Ca角閃石の中間である可能性があります。》
角閃石というのはあちこちに顔を出す、鉱物の基本中の基本みたいな石ですね。石綿なんかも含んでいる。巨大でよくわからない。
パーガサイトは古くから知られている鉱物だけれど、1990年代からあちこちで美結晶が採られるようになったとか。エメラルドに似たグリーンが多いけれど、ルースなんかでは赤褐色のものもある。
大きな美結晶もほしいと言えばほしいですけど、これはまた別物として、とても味わいのある石だと思うのです。
ちなみに淡い青緑に蛍光もします。