ヘミモルファイトもそうだったけれど、普通は鉱物標本として見るような「非宝石系」の石が、ルースになると、意外に素晴らしかったりする。
アンダルサイト。
アキシナイト。
両方とも方向変色(光学的異方性)を見せるので、多様な色がきらきらと現われては消える。実に美しいです。
エンスタタイト。
大きめルースで、キャッツアイが出る。もともとごつい、いかにも基礎鉱物らしい石だけど、こうやってルースになると、案外稀少石に見える。
宝石系のルースというのは、色が鮮やかで透明度が高く、ムラやインクルージョンやクラックがないのが高評価される。そういうものは確かに美しいけれど、逆にちょっと面白くない気もする。
これは非宝石系だけど、クロムダイオプサイド。カットルースなんて珍しいと思って、安かったから買った。色は独特の美しさがあるけれど、均一に澄みすぎていて、ちょっと面白さという点では物足りない。
なんか最近は、バイカラー(色混ざり)やインクルージョン入りのルースがたくさん出ているみたいで、装飾的な派手さや資産価値よりも石の面白さを味わう人が増えたのかもしれない。ガーデン水晶の指輪なんて、昔の人が見たら「ゴミ入りをなんでわざわざ」と言うのではないかな。
宝石としてはダメかもしれないけど、インクルージョンやムラやクラックがあるものをお安いルースでどんどん出してくれるとありがたいですねえ。石の美しさを味わうのならそれで十分いいわけですから。
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