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京王杯SC展望

2005-05-14 16:06:03 | 見解
例によって某掲示板に書き込みをしたものです。

安田記念(GI)の前哨戦京王杯SC(東京芝1400)。
GIである高松宮記念以上のメンバーが揃った。
本番を意識した仕上げの馬と目一勝負の馬の見極めも必要だ。


【アサクサデンエン】
6歳馬にして本格化急な同馬。
前走のマイラーズC(GⅡ)3着は痛恨の出遅れ。
それにマイティスピードの作るスローの流れに加えて前の止まらない馬場。
追い込みの同馬にとって万事休すかと思われたが、
直線で大外からメンバー最速の上がり33秒2の爆発的な末脚で迫った。
惜しくも差し届かなかったものの、
展開不向きで勝ち馬と0.2秒差だったことを考えれば勝ち馬以上に中身は濃かった。
ここ3走は33秒台の強烈な末脚を繰り出していいるが、展開に恵まれなかった。
今回は7戦4勝の得意の東京コースに替わる。
広い府中なら自慢の末脚が爆発する。
人気のない今回、絶好の狙いとなる。


【アドマイヤマックス】
前走の高松宮記念で悲願のGI初制覇。
小回り1200mと大外枠が嫌われて若干人気を落としていた。
ただ、中京の馬場は最終日になって極端に内が悪くなり、
逆に大外枠がプラスになった。
抜群の手応えで中団を進むと、
直線で馬場のいい外に持ち出して豪快に伸びて2馬身半突き放して快勝。
若干時計の掛かる馬場も良かっただろう。
今回は安田記念2着と実績のある東京コースに替わる。
トビが大きくて広い東京コースはゆったりと競馬できるし、
好位に付けるスピードに加えて一瞬の切れる脚を持っている。
まさに東京1400mはベスト条件と言える。
あとはメンバー強化と59キロが課題となる。
速い時計は出しているものの、もう少し仕上げに関して調べてみたい。


【ウインクリューガー】
前走の高松宮記念10着は◎を打った。
控える競馬が板に付き、馬群も克服したことに期待したが、
スプリントGIの速い流れに戸惑い追走に手を焼いた。
直線で大外に持ち出すも今ひとつ伸びきれず。距離が忙しかった。
昨年は1600m~1800mを中心に使われたが、
集中力を欠く走りでスランプに陥った。
しかし、休養を挟んで挑んだ今春の阪急杯では、
後方から33秒台の強烈な末脚で勝ち馬に迫って3着。
これまでは先行して抜け出すパターンだったが、
初めて控える競馬で結果を出した。
1400mなら追走に骨を折ることもないし、集中力も切れない。
東京コースはGI勝ちのあるコース。控える競馬でどんな競馬をするか。
中間に一頓挫あったようなので、仕上がりに注意したい。


【ウンラディウス】
昨年の覇者。
前走の谷川岳S3着はマイティスピードの作る淀みない流れを中団から追走。
直線を向いて早めに抜け出すもゴール前で脚色が鈍って3着。
ただ、道中は外枠ということで若干折り合いに苦労していたし、
久々で58キロを背負わされ、太め残りでもあった。
それを考えれば及第点の内容だろう。
前々走の内容を見ても分かるとおり折り合いに不安がある。
気分よく行き過ぎるとなし崩しに脚を使ってしまう。
昨年、このレースを勝っているように東京の芝1400mはベスト条件。
折り合えれば切れ味鋭い脚を使う。
内枠を引いて馬体が絞れていれば。


【キーンランドスワン】
1200m以上の距離を走るのは3歳時のNHKマイルC10着以来となる。
前走の高松宮記念2着は最終日になって、
極端に内の馬場が悪くなって外差し馬場。
外枠発走でその利点をフルに生かした。
終始馬場のいい外を通ると、直線も大外から鋭い脚で迫った。
勝ち馬には及ばなかったものの、最後の脚は光っていた。
小回り平坦コース向きの脚質。
今回の課題は距離延長と東京コース。
先に述べたように折り合いに不安があるタイプで、
この距離で折り合いが取れるか疑問。
小回りコース向きのスピードと一瞬の切れ味で勝負するタイプのため、
直線が長く坂のある府中では仕掛けどころが難しい。
ここである程度のメドが立てば安田記念が見えてくる。


【ゴールデンキャスト】
前走の高松宮記念6着は好位の外から競馬するも、
伸びず下がらずの平凡な内容。
GI戦になるとどうしても詰めの甘さを露呈する。
今回は距離延長となるが、スワン4着の内容からこなせる。
この馬は揉まれ弱さがあるので、是非とも外枠からスムーズに先行したい。
昨夏の2勝は何れも外枠から揉まれずに先行していた。
そうすれば一発があっても驚けない。


【スナークスズラン】
ここは相手が揃いすぎた感。
ここ数走は頭打ちの現状。
東京1400mは準OP勝ちがあるが、相手が強すぎる。


【タマモホットプレイ】
最終追い切りで気性難をさらけ出した。
ただでさえ相手が強いので万全の状態で挑みたかった。
昨年のスワンSを勝っているように1400mはベスト。
その同レースはラスト1ハロンで大外強襲。
上がりの掛かる展開で見事に嵌った。
前走のマイラーズCは苦手の瞬発力勝負。仕方ない。
ここも上がりの掛かる展開待ちだろう。
あとは長距離輸送で極端に馬体が減らなければ。


【オレハマッテルゼ】
前走の晩春Sが非常に強い競馬。
好スタートを切ると、楽に好位に取り付き抜群の行きっぷり。
残り400m地点で持ったまま先頭に踊り出ると、
軽く追われ一気に加速して快勝。
準OPとはいえ役者が違った競馬だった。
勝ちタイムの1分32秒8も優秀。
GⅡになってメンバーが強化されるが、
前走の内容なら面白い。
メンバー的にも先行しやすい。


【プレシャスカフェ】
前走の高松宮記念3着はスプリント戦において致命的な出遅れ。
それを挽回しようと前を追いかけたためになし崩しに脚を使ってしまった。
しかも、直線で馬場の悪い内を通ったのも追い討ちとなって、
ラスト1ハロンは完全に失速。
完全な騎乗ミスだった。
前々走、三走前を見ても分かるとおり一瞬の切れ味は驚異的。
能力は間違いなくGI級。
ただ、課題もある。初の東京コースと距離延長だ。
先にも述べたように一瞬の切れで勝負するタイプで、
直線の長い府中では仕掛けどころが難しい。
鞍上は大外を通るコメントを発しており、それも不安。


【ダンスインザムード】
ここから始動する。
暮れの香港Cはイレ込んで掛かってしまった。
前々走のマイルCS2着は大外枠発走で若干の出遅れ。
馬群が密集していたために終始外を通らされる苦しい競馬。
それでも、最後は34秒4の脚で鋭く迫った。
勝ち馬の決め手には屈したものの、
不利な競馬ながら3着以下は突き放している。
桜花賞圧勝を含め、マイルでの強さは相当。
スピード能力に優れているため1400mは問題ない。
あとは久々の影響と当日の落ち着きが課題。


【テレグノシス】
本当に東京コースは走る。
着外の3戦も、距離の長かったダービーと、
大外枠発走のためグリーンベルトを通れなかった一昨年の安田記念、
同じく内を通った馬しか勝負にならないのに大外を通った昨年の天皇賞と、
敗因はしっかりしている。
前走のマイラーズC6着は久々で太め残り。
そのためにパドックから発汗がきつく、イレ込んでいた。
スローの流れも向かなかった。
得意の府中なら息の長い末脚が存分に発揮できる。